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MILANO‘S REVIEW

MILANO‘S REVIEW

『天然コケッコー』

大沢君カッチョエ~!!けどちょっとタイプが違ったかな?

ギトギト&べたべたの少年愛の世界を読んだ桃色うにうにの脳を、スーっと爽やかにしてくれるフツーの恋愛物です。

時々こういうのが読みたくなるんです。

(ハンターハンターの、ヨークシン編で、暗くドロドロしてた時にも、『耳をすませば』ビデオに感動したミラノです。)

漫喫では、「面白ぉ~!」と思って読んでいまして、その後例のごとくダダダと買い漁ったんですが、やっぱりどうしても釈然としないというか、のどにひっかかるところが幾つかあります。(いや!ひとつかな?)

話自体が面白いだけに、そのエンディングに対し、
「もうちょっと親切にしてくれ~」
と言う気持ちと

「それでいいんかい!け!やっぱ少女マンガやなぁ~」
と言う点の、2つの不満が残るんです。


お話は、「そよ」ちゃんという可愛くて美人だけど方言バリバリの子が、「大沢君」という、東京から来たカッコイイ男の子と仲良くなっていく話なんですけどね。
中学2年生はその二人だけの小さな学校や、村やらの情景とかもね、織り込まれて、その、のんびりとしたムードも良くて、好きなんですよ。

人間関係は、それほど牧歌的ではなくて(笑)二人とも同じ高校に行くんだケド、そよのお父さんと、大沢君のお母さんが昔、恋人同士だったり、実は大沢君は、東京時代に好きだった子と、まだ文通してるらしかったりしてね、波風は充分あるんですね。
しかも、高校1年の夏に東京に行って、どうやら友達の彼女になっていた
「元好きな子」と何かあったらしい。友達ともケンカして帰って来たし。

…ってんで、後半は、その大沢君の東京での浮気が気になって、そよも時々男の子が疎ましくなったりもするのです。

本来なら、
「そんな子とはすっぱり別れちゃえ~!あんたは美人なんだから!!!」
とも思うんだけど、如何せん大沢君ほどカッコイイ男はいない。(外見だけはね!)←このへんがちょっとBLと違って現実的なんだよね~。とくに地方だと、若者自体の人数が少ないんヨ。

それに、大沢君がそよにぞっこんなのは本当だから、読者も
「どうなるんだ~」「どうするんだ~」
とハラハラするわけです。一応戻るんだけどね、二人の仲は。

で、最後に、大沢君のお母さんは、復縁して東京に戻り、大沢君は、戻るのか、おじいさんの所にのこるのかどうかわからない。
何も聞かされず、「2、3日で戻るさ。」と、言われたままでそよは残されて、大沢君は、東京に行き、夏中帰って来ません。
学校が始まっても帰って来ません。
後ろめたいのか、連絡も途切れて行きます。

待ってる間の、そよと、彼女を心配する家族の様子の描写は秀逸です。
そよは、簡単に『泣きたい時に泣ける』ようになって、それを見た弟が、影でもらい泣きしたりもするんだけどね。

結果は…書かない方がいいんかな??(それこそ意地悪か??)


で、私が言いたいのは、

「そこまでシビアにそよを苛めたんなら、最後はもっともっと幸せそうな処を見せて欲しかった~!!」(美しくはあるんよね~)

ってところと、

「浮気のことが、はっきり解決されとらんじゃなかね~!!!すっきりせんよう!!」(そんな、コナンじゃあるまいし、って人もいるのかな)

って糾弾と

そりゃ~人生ってのも、そのような『はっきり結論づけられないこと』ばかりだけど、

「そこまで現実的にするんだったら、そのエンディングは少女マンガ過ぎなんじゃ~なかね!!もちっとひねったことは出来んかったんかいのう?」

ってとこですね。


くらもちふさこって人は、元々『表現が、薄いなぁ~』とは、思っていて、それが良いトコでもあるんだけど。「暗示」とか、感情表現とかが、さりげないんだよね。
その説明もさりげないの。男の子は殆『独白』しないし。

でもさぁ~。大沢君の「浮気」がどういうことだったかは、知りたかったよ~。しててもいいんだけどさ。
でもって、そよが、それでも大沢君を好きって思えるくらいの、強いエピソードか何かが欲しかったかな???

それで、大沢君の行動にしても、エンディングに関する彼の心情を、もちっとちゃんと知りたかったんよ~。あ~もう!自分でインタビューに行きたいくらいです。

たぶん作者自身が大沢君にベタボレだったんで、説明なくても許しちゃってたんだろうな~。(すいません。勝手な想像です)

注:突然ですが、大沢君ってば、メチャメチャ、キムタクです。

何度最終回まで読んでも、『つづく』な気分なお話でした。

次の連載って話、読んでみようかな~(でもやっぱり、くらもちふさこは面白いのよね)




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