畝を作る
来年に向けて畝を作り始めました。今年は畝を作らなかったんです。草や土をできる限りいじりたく無かったんです。草の中にはいろいろな虫や微生物が住んでいます土にはミミズや微生物が住んでいます。彼らの居場所を奪うのに躊躇がありました。人間だったら、いきなり強制退去を命じられたら怒るでしょ?同じ命です。できれば避けたかった。自然農では最初に畝を作ります。それにも実は気持ちの中で抵抗がありました。人間の都合のいいように自然を作り替える。あの堀江さんが、「ルールを作る側になれば、そこでは神になれる」というようなことを言いましたが、それをやろうとしてるようで。なにもしなくても育ったものもありました。でも、「自給」ということを考えると、それだけではまずい。畑を貸していただいているのに、収穫がすくなかったり、畑に空いたところが多いというのも失礼だし。などなど、いろいろ考えて、畝を作ることにしました。もちろん、畝の部分の土はいじりません。草を根際で刈り、溝を掘った部分の土を畝の上にのせて土マルチ状態にして、その上に刈った草をのせて草マルチ。これで冬を越させて、来年の種まきまでに草が下の方から腐植して栄養豊富な土になって行くのを待ちます。土と草をかぶせられたので、草は生えにくくなるでしょう。敷かれた草の間にはクモのたぐいが増えるでしょう。私は畑に新しい自然環境を作り出すことになりました。多くの虫や微生物たちの居場所をなくしました。この犠牲に報いるべく、来年はもっともっと多くの収穫をしなくては。この畑を住みやすいと思って移り住んでくる虫や微生物たちを大切にしなくては。