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オイラとたまご

少年オイラと ちびペンギン“たまご”の友情物語。
羽二重餅にくるまれるこしあんの気分で最初から読んでみて下さい。
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2010年02月07日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
少年の手にちょこんと鎮座する、その白くて丸いものを
私はとても気に入った。

もっと近くで見せてくれないか、
私が羽を上下させると、少年は白い息を吐きながら
「ほら、たまご、ゆきだるま」
そう言ってその“ゆきまるだ”を私の鼻先に近づける。


 ゆきまるだ

ふむ。なかなか、体を表す名前である。
がしかし、なぜ、最後に断定する必要があるのか。
ゆきまる、だけでも良いのではないか。

私は ゆきまる に問いかけた。
しかし彼は何も答えない。
この寒さで凍えているのかもしれない。

そんな風に思う私をよそに、
少年は「オシッコ!」とか言いながら
ゆきまるを放り出してまた家に戻ってしまった。

いけない、
ゆきまる がこれ以上凍えては。

しかしこの ゆきまる。
私の周辺はミケランジェロだのサルヴァトーレだのという
そんな風な名前ばかりである。
彼にもそんな名前はあるのだろうか。

問いかけてもやはり答えない彼に、
私は名前をつけようとおもった。

真白でまるくて、いかにももろそうな彼、
それを彷彿とさせない名前の方が良いと思った。

 ゲオルグ、なんてのいうのはどうだろう。

いい響きだ。
冬のツンとして、貴金属のような空気によく似合うじゃないか。

私はゲオルグがこれ以上寒くないように、
足下で暖めることにした。
しかし冷たい生き物だ、ゆきまる…いや、ゲオルグは。

しばらくそうしていると少しずつ陽が差してきた。
私はゲオルグを抱いたまま、うららかな日差しに負けてうとうとしてきた。

それはほんの数分のことだった。

私が我に返ると、足下のゲオルグがいなくなっている。
私は慌てて周辺を見渡し、新しい友の行方を捜したのだが、
ゲオルグの姿はどこにもない。


「たまごー! 雪合戦しようか!」
用を済ませた少年はパタパタと足音をさせて。
そして
「あれ? ゆきだるま、もう溶けちゃったんだ」
と、靴を履きながら、縁側からそう言った。



私は忽然と姿を消したゲオルグを
青い空からまたちらちら舞い落ちる雪を見つめながら
彼は雪の妖精だったのだろうかとか、
あり得ないことを、ふと思うのである。


 *** *** *** ***

  たまごとゲオルグ おわり




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Last updated  2010年02月07日 11時24分36秒
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オイラ@ Re[1]:たまごとゲオルグ 3(02/07) ししくらすず子さん ----- リアルなゲオ…
ししくらすず子@ Re:たまごとゲオルグ 3(02/07) ゆきまるだ♪ うんうん。そう言っちゃうね…
オイラ@ Re[1]:たまごとゲオルグ 2(01/30) ししくらすず子さん ----- 寒い寒い真冬…
ししくらすず子@ Re:たまごとゲオルグ 2(01/30) なんとも風流な氷詰め紅葉。。。 この一…
オイラ@ Re[1]:たまごとゲオルグ(01/19) ししくらすず子さん ----- 大人オイラの…

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