2007/06/28(木)15:31
刺身定食 加賀味 ~アルコールに磨かれた誘引の相~
前々から気になっていた店の一つである「加賀味」に寄らせてもらう。たしか、去年の秋くらいのオープンだったはずである。
横一線のカウンターにテーブル。奥に1卓だけの小座敷が用意されている。木目を生かした内装にシーリングライトのスポットが、モダンな雰囲気の醸成に一役買っていた。TVが、静かにかかっている。
いかにも居酒屋然とした空気に満ちている。飲物を注文しないと、座っていても何となく落ち着かないのだ。毎夜適量のアルコールをやる人の顔色が、どこか艶々しているように。ここは夜毎の小宴で、店自体にそういう誘引の相が表出している。仕方なく、ウーロンを注文した。
ランチは、4種類用意されている。その中から日替わりの刺身定食をたのんだ。
なるほどと思えるような折目正しい和膳がやってくる。明らかにここは(食堂)ではなく(単なる和食店)でもないことが、ビジュアルに接しただけでもよく分かる。食器が凝っていた。盛りつけや配しかたが、小じゃれていた。
刺身の内容は、平目昆布じめ、金目鯛、こち、あじ、鮪というプチ豪華な5点盛り。素材の厳選と包丁の冴えのほどが、双方とも十二分に感知できる。舌に吸い付いてくるようなまったりした食感を感じる。そのプリプリを、本わさびを溶かした生醤油でいただく喜悦と来たら。これはもう、例えようがない。
男性客が多いのだが。締めには、バニラアイスがやってきた。これはランチの定食それぞれに付く。
毎日毎日、その日のおすすめの酒肴を貼りだしている。黒板書きだけで済ませる店が多いのだが、ここはご丁寧にプリントアウトしてメニュー表にも出している。
店名のほうも伊達には付けていない。本当はもっと(加賀料理)を前面に打ち出したいのだろう。しかし、それで商売ができないのことは承知の上。その代表例の「治部煮」でさえも、メニューには載っていない。これを味わうには、あらかじめ頼んでおくか、コースで注文しておくかしかない。
本来のステージである夜に、この店で食べられる人の至福を、私はただ空想するばかりだ。
「加賀味」(かがみ)
住 所:千葉市中央区登戸1-1-15
アクセス:モノレール沿道 千葉トヨタから市役所に行く途中 P(無)
電話番号:043-247-1919
営業時間:11:30-13:30/17:00-23:00(LO22:30)
定 休:水曜日/日・祝のランチ営業は無/
座 席:カウンター7席/テーブル4卓/小上がり1卓/
利用種別:個人向き/グループ向き/家族向き/小宴向き/
メニュー:(昼)
日替わり定食750/同(刺身)1200/豚生姜焼定食750/鮪丼880/
(夜)(お造り)
天然本まぐろ中とろ1580/金目鯛950/天然ひらめ昆布〆950/
まこがれい880/真こち950/あじ880/とり貝750/うに950/
おまかせ5点盛1700/おまかせ8点盛2480/
(単品)
きんき煮付2980/磯がき380/キャベツ浅漬380/新枝豆480/
トマトスライス450/焼ひめ竹600/アスパラ塩ゆで600/
特大むしがれい780/あゆ塩焼680/白身魚フライ580/
白海老天ぷら780/穴子天ぷら580/きびなご天ぷら680/
めばる唐揚580/海鮮ピザ春巻550/手作り豆腐480/
豆腐サラダ504/豚しゃぶ714/蛸のやわらか煮680/
きびなご茶漬580/黒毛和牛サイコロステーキ1480/
とんとろ黒こしょうサラダ仕立819/梅くらげ367/新香472/
揚出し豆腐504/丸干いかあぶり577/鳥ハツの黒胡椒焼682/
若鶏唐揚682/豚ロースしょうが焼682/
(ごはんもの)
茶そば504/あがり蕎麦368/のり茶漬578/まぐろ丼924/
ごはんセット368/
(甘味)
バニラアイス210/柚子シャーベット210/
(コース)
加賀会席コース5000~/
(飲物)
エビス生500/ラガー500/スーパードライ500/ウーロンハイ380/
緑茶サワー380/生レモンサワー380/ウーロン250/コーラ250/
緑茶250/オレンジ250/ジンジャエール250/
評 価:☆☆☆☆
(味4/量3.5/サービス4/雰囲気4/CP4/駐車場1)