水前寺清子『デビュー60周年記念 援歌の真髄 ~男のいのち~ 』/2024年10月発売
水前寺清子さんの60周年を記念する2枚組の新曲入りのベスト盤が発売されました!全曲2024年リマスターではないと思いますが、2012年リマスターとは明らかに音が良くなってる曲もある。2019年に企画盤として発売された「ありがとうの歌 ~水前寺清子TV主題歌コレクション~」の時もリマスターされていましたが、そのアルバムに収録されてる楽曲と今回の選曲で重なってる曲を比べてみたら2019年よりも音圧上がってるしバランスも良くなってる。水前寺清子さんの人生の応援歌は他のどんな歌手よりも多くの人を励まし救ったのかも知れない。強烈な歌唱力で歌い上げる応援歌は物凄い説得力があって、誰もが元気をもらえるように思う。応援歌では水前寺さんの右に出る歌手はいないかも知れない。今回の2枚組ベスト盤を買っておけば、リマスター時期はバラバラかも知れないけど、一番良い音で各曲が聴けるのは確実です。「ありがとうの歌」と「いつでも君は」は2019年の音と比べ物にならいほど音が良くなってる。選曲もまあ、満足です。そりゃ入れないといけない楽曲は他にも何曲もあるのですが、そうなると3枚組、4枚組になってしまう。個人的には「青空を見たかい」「鬼面児」「ああ 男なら 男なら」「だめでもともと」「みそこなっちゃいけないよ」「にんげんどっこの唄」が選ばれたのはうれしい。今回は「男のいのち 援歌の真髄」とタイトルがついてるので男唄を中心に選曲されている感じですが、「おんな富士」や「自慢じゃないが女だよ」なども収録されています。通常のベストなら「艶歌」「大勝負」「虚空太鼓」「空手道」「涙のマーチ」「命坂」「君は青空を見たか」「肥後の駒下駄」を外すのは絶対におかしい。「援歌の真髄」をコンセプトに選んだらこうなったのか…。「艶歌」が入っていないのだけはおかしい…。1969年に応援歌ばかりを集めたコンセプトアルバム「人生の応援団長」というアルバムが出ました。そこには「青空の唄」「あすなろの唄」「ここでやらずにどこでやる」「ほほえみ」が収録されてます。この4曲も「援歌の真髄」の1曲だと思う。まあ、今回選ばれた30曲もどれも名曲揃いなのです。楽曲が多すぎて選ぶ方も大変だとは思う。Disc 11曲目「涙を抱いた渡り鳥」2曲目「天国の近く」3曲目「ゆさぶりどっこの唄」4曲目「いっぽんどっこの唄」5曲目「どうどうどっこの唄」6曲目「みそこなっちゃいけないよ」7曲目「にんげんどっこの唄」8曲目「ああ 男なら 男なら」9曲目「鬼面児」10曲目「おんな富士」11曲目「自慢じゃないが女だよ」12曲目「おんなの街道」13曲目「日本人だね演歌だね」14曲目「運否天賦で行こうじゃないか」15曲目「男のいのち」2曲目「天国の近く」がCD化されるのは初めてじゃないかな。この曲はデビュー曲「涙を抱いた渡り鳥」のB面曲です。チータのファンならみんな知ってる曲だけど、ライトなファンは知らない人もいるのかも。どうしてこの曲が選ばれたのかは謎だけど、良い音で聴ける事はうれしい限り。「どっこの唄」シリーズ4曲全てが収録されてるのも少し珍しい。8曲目「ああ 男なら 男なら」が選曲されたのも珍しい。ヒット曲なのですが、忘れられがちの曲です。この曲もチータの歌声が気持ち良すぎる!CD-BOXには収録されていました。9曲目「鬼面児」が最新リマスターでCD化されたのはうれしい。この曲の事もかなり前にブログで書いています。今回のアルバムのほとんど曲のシングル盤をブログで書いています。「鬼面児」は、1982年「水前寺清子 リサイタル 演歌・人生・応援歌」のライブ音源も絶品です!!「鬼面児」〜「肥後の駒下駄」のメドレーになっています。「水前寺清子 リサイタル 演歌・人生・応援歌」もCD化してほしい。11曲目「自慢じゃないが女だよ」(1995年)は大好きな曲です。軽快なROCKナンバーでチータの歌も最高です。13曲目「日本人だね演歌だね」(2009年)も発売当時、よく聴いた曲。この曲もあまり知られてないと思うけど、ほんわかのんびり聴ける名曲。14曲目「運否天賦で行こうじゃないか」(2022年)は今の所、最新シングル曲。この曲も今のチータだから説得力のある人生の応援歌です。15曲目「男のいのち」は今回の60周年記念盤のためにレコーディングされた新曲です。2024年の現在でもチータが歌う、こんな曲がリリースされるのは凄く良い事だと思う。こう言う歌はどんな時代にも大切な曲です。チータが切り開いて行った道が、今の若い演歌歌手の手本となり道しるべとなっていく。日本の応援歌の基礎を作った一人だと言っても過言ではない。畠山みどりさんもその中の一人だと思う。Disc 21曲目「いつでも君は」2曲目「三百六十五歩のマーチ」3曲目「友達の唄」4曲目「真実一路のマーチ」5曲目「ありがとうの歌」6曲目「だめでもともと」7曲目「青空を見たかい」8曲目「大逆転のマーチ」9曲目「祭りになればいい」10曲目「かあさん」11曲目「テネシー・ワルツ」12曲目「ブンブンビート阿波踊り M.C.チータ」13曲目「涙をふいて」14曲目「春雷」15曲目「チータのcha cha cha」1曲目「いつでも君は」はいつ聴いても惹かれる楽曲です。メロディーの美しさ、優しく力強い歌声、アレンジの素晴らしさ、全てが完璧な楽曲。そして自分が持っているどのリマスターよりも今回のCDの音が最高です。4曲目「真実一路のマーチ」も小学生の頃から何百回聴いたのだろう…って思ってしまう。「三百六十五歩のマーチ」よりもこの曲を聴いた回数の方が確実に多いと思う。「いつでも君は」もそうですが、自分がどんな年代を生きてる時も必ず聴いてたと思う曲。でも水前寺さんの楽曲で一番多く回数を聴いたのはダントツで「艶歌」(1968年)です!「艶歌」が入ってないのは寂しい。水前寺さんの全曲の中で一番好きな曲は絶対的に「艶歌」です!5曲目「ありがとうの歌」(1970年)も小学生の頃にずっと観てたドラマの主題歌だったので思い入れは強い。この曲のイントロを急に鼻歌で歌ってたり、口笛吹いてる時がある。歌メロじゃなくなぜかいつもイントロを鼻歌で歌ってる^^;6曲目「だめでもともと」(1970年)が選ばれたのはびっくりです。この曲は軽快なラテンナンバーです!この曲、CD化された事あったっけ?軽快に歌うチータの歌唱も心地良く最高です!7曲目「青空を見たかい」(1971年)はシングル「あゝ恋唄」のB面です。この曲も初CD化なんじゃないかな。B面曲ってあまりCD化されないから・・・。A面の「あゝ恋唄」も凄い名曲なのにB面が選ばれたのはおもしろい。タイトルに「青空」がつく楽曲が多くあります。「三百六十五歩のマーチ」(1968年)B面は「青空の唄」です。「青空浪人の唄」(1971年)、「君は青空を見たか」(1975年)、「青空」(1990年)と多くあります。でも自分は「君は青空を見たか」(1975年)の方が好き過ぎて、この曲は最新リマスターで収録して欲しかった。8曲目「大逆転のマーチ」(1972年)がベスト盤に収録されるのは珍しいような気がする。9曲目「祭りになればいい」もB面曲です。A面は「昭和放浪記」(1972年)です。この曲も初CDかなのかも。12曲目「ブンブンビート阿波踊り M.C.チータ」も異色な選曲。チータのぶっ飛び系の楽曲は多くあります。「いまさら歌舞伎」「C.C.レモン チータ With Blind Lemon Brothers」「キッカケサンバ」など。一番知られてるのは「C.C.レモン」だと思う。「だめでもともと」とはまったく関係ない「だめでもともと音頭」もあります。14曲目「春雷」(2006年)はプログレのような激しく曲調が変わる曲。この曲の前半部分が水前寺さんの楽曲の中で一番ROCKしている。15曲目「チータのcha cha cha」はこの60周年記念アルバムのための新曲。意外とチータには珍しいムード歌謡です。ムード歌謡全盛期を超えてきたチータですが、ムード歌謡は歌ってこなかった。島倉千代子さんはムード歌謡を多くリリースしています。チータのイメージと大きく違った楽曲「ハーモニー」なんかも選曲されていると良かったのに。いつもの唱法ではない歌声を聴かせてくれた名曲です。