松任谷由実『ユーミン乾杯!!』/2023年12月発売
松任谷由実さんのCDとしての50周年企画第二弾「ユーミン乾杯!!」が発売されました。12月20日発売です。今回はユーミン初のコラボレーション・ベストアルバムという事でまたおもしろい事考えついたなと企画が発表された時から楽しみでした。レコーディング時のマルチテープを各アーティストに提供して、それを自由に料理してもらうってよほど信用できるアーティストじゃないと託せないと思う。ユーミンらしくジャンルもさまざまで幅広い音楽性は当然の事ながら、新たにそのアーティストの良さに気づかせてくれた事もうれしい事でした。1曲目「影になって」 岡村靖幸さん cheers 松任谷由実さん2曲目「中央フリーウェイ」 YOASOBI cheers 松任谷由実さん3曲目「Kissin' Christmas (クリスマスだからじゃない) 2023」 桑田佳祐さん & 松任谷由実さん4曲目「今だから」 松任谷由実さん, 小田和正さん, 財津和夫さん5曲目「春よ、来い (Nina Kraviz Remix)」 Nina Kraviz & Yumi Matsutoya6曲目「SATURDAY NIGHT ZOMBIES」 RHYMESTER cheers 松任谷由実さん7曲目「真珠のピアス」 YONCEさん cheers 松任谷由実さん8曲目「守ってあげたい」 乃木坂46 cheers 松任谷由実さん9曲目「輪舞曲」 くるり cheers 松任谷由実さん10曲目「真夏の夜の夢」 GLIM SPANKY cheers 松任谷由実さん11曲目「今だから (Another Version)」 松任谷由実さん, 小田和正さん, 財津和夫さんこの曲の中でオリジナルとして一番好きな曲は1曲目の「影になって」です。一番好きな曲が、一番好きな作品に仕上がっていて感動でした。少し前にユーミンのラジオに岡村靖幸さんがゲストに出た時の放送を聞いたけど岡村さんがユーミンをリスペクトしている事が凄くよく分かったし、ユーミンの岡村さんの音楽性を凄くリスペクトしてるのが伝わってきた。尊敬しあえる同士で、こんな風に凄く好きな「影になって」を良い形で創り変えてくれて嬉しい限りです。「影になって」はユーミンの全アルバムの中で確実にベスト3に入るアルバム「悲しいほどお天気」の2曲目に収録されていて、1曲目の「ジャコビニ彗星の日」から「影になって」の流れは初めて聴いた44年前から飽きる事なくゾクゾクする鳥肌ものの流れです。このアルバムには自分がいつの時代でもずっと好きであり続けてる「丘の上の光」が収録されてる。この頃のユーミンの曲を聴くと、悲しい事があったわけでもないのに胸が締め付けられるような感覚になる。それはノスタルジックな感覚や気持ちとはまた確実に違う。でも、ユーミンは今が一番最高です。過去の名曲がずっと輝いてるのは今のユーミンが最高でないと、ここまで輝き続けないと思う。次に音的に惹かれて入り込んだのは10曲目「真夏の夜の夢」です。GLIM SPANKYのアレンジ、演奏がカッコ良すぎてラジオで初めて聴いた時にカッコ良すぎて泣けた。ユーミンがイントロのあのリフを使わないでって注文したらしいけど、言ってなくてもきっとあのリフは使っていないと思う。あのリフの凄さとキャッチーさは天才すぎるのは当然ですが、今回のGLIM SPANKYもいちいち全てがカッコいい!フランスのIndie Rock「Brooklyn」のアルバム「Clandestine」(2008年発売)を初めて聴いた時の衝撃に近い。1枚しかアルバム出していない「Brooklyn」ですが、自分のツボに入りまくりの曲ばかりでした。中でも特に「Clean」って曲は今でも急に聴きたくなる。インディー系はアメリカの「Velvet Crush」も一時期よく聴いてた。あとは「Air Waves」の「Warrior」と「Dungeon Dots」の2枚は好きだった。そして次は6曲目「SATURDAY NIGHT ZOMBIES」も最高です!RHYMESTERのこのヴァージョンは以前にもライブ映像で観てたのですが、より洗練されたようで、気持ちよすぎる。ラジオではこの曲が一番最初にオンエアされたのですが、もうすでに何度も聴いてるのに飽きる事なく楽しめる。9曲目「輪舞曲」は、くるりの変態的なアレンジと演奏にトリップさせられてしまう。歌メロにも他の楽器同士もおもしろいほどに音がぶつかってる。ユーミンが特典映像のBlu-rayの中でもこの曲の事を語ってるのが凄くよくわかる。レジスタンスたちが閉ざされたパブでタバコの煙の中、地下新聞を読みながらお酒を飲んでるような妖しげな世界。7曲目「真珠のピアス」も鳥肌もんです。ベースが異常にカッコ良くて、いつもよりスピーカーのBASSをかなり上げて聴いてみた。最高です!ボーカルもカッコいいしギターもゾクゾクする。8曲目「守ってあげたい」は、素朴で身近にユーミンを感じる曲ですが、小室哲哉さんのアレンジと乃木坂46の歌唱はクリスマス間近かの教会の中で聖歌隊が聖歌を練習しているかのような新鮮で汚れのない音楽に思える。良いアレンジです。2曲目「中央フリーウェイ」もオリジナルの1975年はその当時最新の流行の車で完成したばかりの中央フリーウェイをドライブしてるイメージだけど、YOASOBIの2023ヴァージョンは透明のチューブの中を最新の自動運転のEV車で未来の中央フリーウェイをドライブしてるかのような映像が頭に浮かぶ。名前ぐらいしか知らなかったアーティストもあったけど、どのアーティストもアルバム買って聴いてみようかと思える。2023年のユーミンファンクラブからのクリスマスカード。今年も豪華でおしゃれです!ベストアルバムだから、有名曲がほとんどを占めるのは仕方ないけど、マニアックな曲が「影になって」だけなのはちょっと寂しい。YOASOBIは「Flying Messenger」「巻き戻して思い出を」とか良さそう。岡村靖幸さんは「Summer Junction」「110°F」「Northern Lights」「Dangerous tonight」「トランキライザー」「命の花」「インカの花嫁」「BABYLON」など、どうなるのか聴きたい。乃木坂46には「愛と遠い日の未来へ」「Midnight Scarecrow」を歌ってほしい。GLIM SPANKYには「ノートルダム」「残火」「コインの裏側」「破れた恋の繕し方教えます」くるりは「ピカデリー・サーカス」「砂の惑星」「きみなき世界」「太陽と黒いバラ」Blu-rayも44分も濃い内容で大満足です。あと1週間で「The Journey Tour」ツアーラストです。奇跡的にチケット取れたので名古屋まで行きます。次で8回目。もうあと何回か観たかった。7回観てもまだまだ観たいと思わせてくれるショー!この次のコンサートツアーはオリジナルアルバム出してからのツアーかな。楽しみです。