可愛いに間に合わない(ファッションと猫と通販な日々)

小
「聴いて頂いた曲は、コーネリアスで『Helix/Spiral』でした」

U
「えー、この曲はもちろん、
ニューアルバム『Mellow Waves』に収録されています。
今回のサウンドクリエイターズ・ファイルでは、
今紹介している『Mellow Waves』の他に
『Fantasma』『Point』などの以前のアルバム曲も
紹介していますけれども、
あのー、さっきも話に出ましたけれども、
小山田さんはその、『Fantasma』と『Point』の間に
たくさんリミックスを手掛けていたという話がさっき出たので、
ちょっとリミックスのことについて、
ここで伺えたらなと思うんですけども。
そのリミックスを色々やった中で、気を遣っていたこととか、
心掛けていたこととかっていうのはありますか？」

小
「うーん…なんだろうね。毎回、違うんだけどね。
でも……特に…難しいね。いい感じにする、みたいな」

U・あ
「(笑)」

あ
「人によって違うのか」

小
「そうだね」

U
「相手によって」

小
「相手によってやることもまあ、
どこをこう…抽出していくかみたいなことも、
リミックスっていうのもね、
最近はもうどういうことがリミックスかっていうのも
よくわかんないっていうかね。
なんだけど、まぁ、なんかこう、自分の音を入れて、
いい感じにする、っていうことぐらいですかね(笑)」

U
「でも、そうなってますよね。小山田さんのリミックスって。
あのー、他のもののリミックスに比べて、
当時のものでも、意外とビートの弱いものが多かったですよね」

小
「うーん…あ、そう？」

U
「そうでもないですかね？ なんか、当時"リミックス"っていうと、
何かのポップスのトラックだったりが、四つ打ちになるとか。
そういうものが多かったような気がするんですけど」

小
「ああー、そうだね。最初の頃はね。リミックスって多分、
ダンス・トラックみたいなものを作るのが始まりだったからね。
90年代後半になるとあまりにもリミックスが増え過ぎて、
ダンス・トラック的なものを逆にアコースティックにしたりとか、
リミックスとリアレンジの差がもうないっていうか、
元々はね、ミックスをし直すってことだから、
元に入ってるトラックの他に音は
あんま入れてなかったはずなんだよね、
最初の頃は。でももう…リミックス自体がどんどん拡がってくると、
リアレンジとの差がなくなってきてて、
どう解釈するか、ってことだと思うんだけどね。
自分ならどういう風にするかっていう、
解釈かなって思いましたけどね」

U
「小山田さんはどちらかというと、
リアレンジ、という気持ちでやってました？」

小
「うん、そうだね。リコンストラクションとかリアレンジとか。
まぁ、僕の解釈で、っていうことで。
まぁ、曲によって様々だけど、
歌があるものは基本的に歌を使ったりとか、
インストゥルメンタルの場合なんか
どういう風にしたらいいかっていうのもね、
曲によっては難しかったりするんだけど」

U
「歌の場合はまぁ歌を残しておいて、
その他のトラックを全部自分のものにしてしまっても…」

小
「うん。僕の場合は割とほとんどそういう感じみたいに…、
まぁ、元のトラックちょっと残すこともあるけど」

U
「えー、その当時リミックスをしていたものの中から、
一曲聴いてみたいなと思っているんですけれども」

小
「えっと、これはね、あらきさんも参加していたバンドで、
チボ・マットの本田ゆかさんと、あとペトラ・ヘイデンっていう
チャーリー・ヘイデンってジャズの有名なベーシストの娘で、
まぁ色々な活動をしているボーカリストのペトラと、
あとあらきさんと、清水くんと、4人のバンドだったんだっけ？」

あ
「うん、そうです」

小
「そのバンドのリミックスを頼まれたんだけど、
結局アルバムに収録されたのが僕のバージョンで、
オリジナルが無いんだよ」

U
「あ、これリミックスのつもりだったけど、
オリジナル・バージョンが発売されなかったことによって」

小
「これがオリジナルになってしまったっていう、
謎のパターンなんだけど」

U
「謎のパターンですね」

小
「えっと、IF BY YESの『You Feel Right』という曲です」


～♪『You Feel Right』～


小
「聴いて頂いた曲は、IF BY YESで
『You Feel Right』cornelius mixでした。
えー、6月のサウンドクリエイターズ・ファイルは、
コーネリアスがお送りしています。
改めまして、小山田圭吾です。そして」

あ
「あらきゆうこです」

U
「U-zhaanです。さてここからは、
小山田さんとあらきさん共通の知り合いの
ミュージシャンという人の話をしようと思っていたんですけれども、
えー、今、IF BY YESの曲を聴いたんですけれども、
IF BY YESであらきさんと一緒に活動していた
本田ゆかさんの所属するバンド、
チボ・マットの話をしようかなと思っています」

あ
「はい」

U
「えー、チボ・マットと、小山田さんももちろん知り合いで」

小
「うん」

U
「あらきさんは、チボ・マットに最近参加されてましたよね」

あ
「はい。結構がっつりツアー行ってきました」

U
「つい最近ですか？」

あ
「えーと、2年ぐらい前までかな。
2年ぐらい前までの2年？とかですね」

U
「チボ・マットでドラム叩いてるの観ましたよ、僕。
ニューヨークで」

あ
「ああ、そっか！ そうだね」

U
「ニューヨークに観に行って。
すごいなーと思った。美保ちゃんが、チボ・マットの。
MCでバカウケしてるのが。英語でしてるMCが。
アメリカ人がみんなゲラゲラ笑ってて」

小
「どんな面白いこと言ってたんだろう」

あ
「全然わかんない」

U
「俺もわかんないんだけど、
ほんとに、コメディを観てるようにウケてるから、
ほんとに英語得意なんだなっていうかもう…」

小
「だって、ずっと住んでるでしょ？(笑)」

U
「冗談言えるようになるってすごいなーと思って、観てました」

小
「ああー、そうだよね」

あ
「そうだねー」

小
「チボ・マット、最初何年ぐらいだっけ？　
93・4年？　94・5年ぐらいかな。
チボ・マット、最初に知ったのは。僕は」

U
「結構その頃からの知り合いですか？ ずっと」

小
「いや、その頃は知らなくて。僕は一方的に知ってたんだけど、
あのー、最初に会ったのは、テキサスで、
コーネリアスで海外で最初にライブやった時に、
ショーン・レノンが出てて、
ショーン・バンドにゆかさんもいて、
で、そん時チラッと喋ったのが最初かな」

あ
「私あのー、昔のリキッド・ルーム、新宿の、に、
ショーンとゆかさんが一緒に来てて、
私はその時初めて会ったから…」

小
「そん時も会ったかな。そん時、U-zhaanがトイレの前で
演奏してた時かもしんないね」

U
「あ、そん時かもしれない」

小
「あん時だって。居たよ？ ショーン。
多分、ゆかさんも居たと思う。だから。
多分その頃だよね。90年代後半だね。
でも、がっつり仲良くなったのは、
『Sensuous』の…あれだよね、きっと。
キメラ・ミュージックやり始めた頃かなぁ。
ちょいちょいまぁ、すれ違ったり、会ったりとかはしてたんだけど、
『Sensuous』の頃にサマソニにコーネリアスで出た時に、
ショーン達も来てて、ゆかさんもいて、
その後ゆかさんもショーンも日本に残るとかいって、
で、僕らライジングに出るよとか言ったら、
『遊びに行くわ』つって、ショーンとゆかさん達が来て、
一緒に北海道遊びに行って、で、そのちょっと後ぐらいにショーンが
キメラ・ミュージックっていう、自分たちのレーベルを始めて、
そのキメラの手伝いをうちらがするようになってから、
割とかなり深くなってきた感じだよね。
で、それからは一緒に演奏する機会もすごい増えたし、
あらきさんは結構本格的にチボ・マットに参加したり、
ヨーコさんのプロジェクトずっと一緒にやったりとか」

U
「チボ・マットって、でも結構チボ・マット名義では
しばらく長く休んでましたよね」

小
「そうだね、うん」

U
「その復活するタイミングで、あらきさんがドラマーとして
参加したって感じなんですかね？」

あ
「そうだね。なんかその前から、コーネリアスのツアーで、
ニューヨークに…大体、ニューヨークが最後の時が多かったから、
連絡して、で、ゆかさん家に泊めてもらったりとかしてて、
ニューヨークってその場にいるとなんか、
出来事が起こるっていうか、いなかったら、いないものになる、
っていう感じがちょっとあるんだけど、
ニューヨークにたくさんいたことによって、
じゃあ明日なんかインプロのライブやろう、みたいな。
ショーンとかゆかさんとかペトラ・ヘイデンとかと。
みたいな感じで、どんどんなんか仲良くなってって、
それでIF BY YESに繋がっての、チボ・マット、なんですよね」

U
「そうなんだ。そのチボ・マットであらきさんが
ドラムを叩いてる曲を一曲聴いてみたいなと思うんですけれども。
紹介頂いてもよろしいでしょうか？」

あ
「はい。じゃあ、チボ・マットで『10th Floor Ghost Girl』」


～♪『10th Floor Ghost Girl』～



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↓第一回早見表
サウンドクリエイターズ・ファイル DJ コーネリアス 1回目　書き起こし　1～14 早見表

↓第二回早見表
サウンドクリエイターズ・ファイル DJ コーネリアス 2回目 書き起こし 早見表(どんま娘・記)

↓第三回早見表
サウンドクリエイターズ・ファイル DJ コーネリアス 3回目 書き起こし早見表

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