スズメノヤリの花が花盛りになりました。スズメノヤリ(雀の槍)の名は、多数の花が集まっている頭花が江戸時代の大名行列の毛槍に似ていることに由来します。
☆団地の空地や芝生の中では、スズメノヤリの花が花盛りになりました。スズメノヤリは、日本全土の日当たりの良い草地に自生するイグサ科スズメノヤリ属の多年草です。葉はイネ科植物のような線形の細長い形ですが、花はイネ科の小穂とは全く異なります。☆スズメノヤリ(雀の槍)の名は、多数の花が集まっている頭花が江戸時代の大名行列の毛槍に似ていることに由来します。「雀」は、小さい植物によく付けられる名前です。☆スズメノヤリは、葉はイネ科植物のような線形の細長い形ですが、花はイネ科の小穂とは全く異なります。花の中から3本の雌蕊花柱が伸びているようです。☆スズメノヤリの花のつくりは、昨年詳しく調べましたので、それを紹介することにします。スズメノヤリの一つひとつの花は、紫褐色で先が尖った楕円形の6枚の花被片があります。スズメノヤリは雌性先熟で、花被片が閉じたまま3本の雌蕊の柱頭が伸びてきます。(2015年4月20日撮影)。☆雌蕊の柱頭が受粉した後に、6枚の花被片が開き雄性期に移ります。この頭花では、雌性期から雄性期への移り変わりがよくわかります。(1)右には雌性期で花被片が閉じたまま3本の雌蕊柱頭が伸びている花が見えます。(2)真ん中には花被片が開き始め中に雄蕊が顔を出し始めた花が見えます。(3)上や左側には6枚の花被片が開き6本の雄蕊がある雄性期になった花が見えます。☆雄性期のスズメノヤリの花です。中央の雌蕊柱頭はしおれており、白い花糸とクリーム色の葯がある6本の雄蕊、開ききった6枚の花被片がわかります。☆雄性期のスズメノヤリの花です。しおれた雌蕊、クリーム色の葯がある雄蕊、開ききった花被片がわかります。☆これは花が終わりかけになったスズメノヤリの花です。しおれた雌蕊の柱頭や雄蕊の葯はなくなり、花被片のなかで緑色の子房が大きく成長してきています。☆6枚の花被片のなかで子房が大きく成長し、子房の上部は緑色から褐色に変わりつつあります。それぞれの実には、3個の種子ができるそうです。