しろうと自然科学者の自然観察日記

2014/11/29(土)05:12

東伊豆の道端で見かけたカタバミ・ムラサキカタバミ・オオキバナカタバミなどカタバミ5種類。東伊豆での自然観察【その6】。

山野草(1865)

☆東伊豆でのウォーキングの途中で、道端に咲くカタバミ属(オキザリス属)の花を5種類見かけました。日本の自生種のカタバミ1種類とともに、園芸品種が野生化した4種類です。(2014年11月17日撮影)。 ☆カタバミは、日本全土に分布し、畑や道端に自生する野草(雑草)です。匍匐枝を出して周囲に伸び、タネを飛ばして繁殖し、芝生や家庭菜園でも最も厄介な雑草です。 ☆厄介な雑草のカタバミで思い出しましたが、カタバミの葉の形をかたどった家紋(片喰紋)は、カタバミの繁殖力が強く一度根付くと絶やすことが困難で「家が絶えない」ことに通じるので、戦国時代や江戸時代に人気があったそうです。 ☆ムラサキカタバミです。 ☆ムラサキカタバミは、南アメリカ原産で江戸時代末期に観賞用として導入された帰化植物で、今では野生化して、日当たりの良い草むらや道端に咲いています。 ☆オオキバナカタバミです。葉の形はカタバミとともに美しいハート型で、葉に斑点があるという特徴があります。 ☆オオキバナカタバミは、南アフリカ原産で、明治時代に観賞用に持ち込まれたものが野生化したものです。 ☆ピンク色の花のものも、あちこちで野生化して咲いていました。 ☆カタバミ(オキザリス)の品種名はわかりませんが、日本自生のカタバミと同じく繁殖力旺盛で、道端や畑、民家の庭先などで見かけました。 ☆黄色やピンク色のものより株数は少なかったですが、白色の花のものも野生化して咲いていました。 ☆カタバミ属(オキザリス属)の花は、葉の脇から長い花柄を伸ばして咲き、花弁は5枚、雌しべ花柱は5本です。雄しべは、長いものと短いものが5本ずつあるそうですが、確認できません。葉は、ハート形の3枚が尖った先端を寄せ合わせた形で、三出複葉(側小葉が左右1枚で先端の頂小葉が1枚)ですが、ほとんど同じ形で側小葉と頂小葉を区別することは難しいようです。 ☆ムラサキカタバミの花の中に、変わったものがありました。大小の花びらがたくさんあり、まるで八重咲きのようです。ヤブカンゾウは雄しべの一部または全部が花びらのようになって八重咲きになっているそうですが、このムラサキカタバミも雄しべが花びらのようになって八重咲きになったのでしょうか。調べてみると、ヤエムラサキカタバミが時々できるようです。 ◎ヤエムラサキカタバミ ほとんど同じ形の八重咲きです。 http://photozou.jp/photo/show/18132/69500298 ☆カタバミ(片喰)の名は、夜に葉を中央で折るように閉じ葉が半分なくなるように見えることから「片方喰(は)む」、そこから「片喰み」、さらに「片喰」ということでカタバミになったという説があるようです。

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