しろうと自然科学者の自然観察日記

2016/09/18(日)04:27

総苞片の先が黒くないノボロギク。立川市で観察するものと北海道で観察したものでは、総苞片と基部の小苞片に大きな違いがあることがわかりました。北海道での自然観察【その8】。

山野草(1865)

☆約2週間、北海道の旅に出ていましたので、そこで見かけた植物などを紹介しています。第8回は、ノボロギクです。 ☆畑では、あちこちでノボロギクを見かけました。(2016年9月4日撮影)。 ☆ノボロギクは、ヨーロッパ原産で明治初期に入ってきた帰化植物で、日本全土の道端や畑に普通に見られます。ノボロギクは、キク科キオン属の越年生または1年生の雑草です。花は、黄色の筒状花で、まれに小さな舌状花が付くこともあるそうですが見たことはありません。 ☆花を見ていると、立川市で観察しているノボロギクと何かが違うという違和感を持ちました。 ☆こちらのノボロギクは、総苞片の先端が黒くないのです。また、基部の小さな小苞片の先端が黒いものも少ないのです。 ☆総苞片の先端が黒いものはまったく見られず、基部の小さな小苞片の先端が少しだけ黒いものがまばらに見えるだけです。 ☆調べてみると、ノボロギクは総苞片の先端が黒くならないものもあるそうです。 ☆こちらは、立川市で一般的に見かけるノボロギクです。総苞片の先端はほとんど全て黒くなっており、基部の小さな小苞片ははっきりと目立つ黒です。(2014年3月9日撮影)。 ☆こちらも、昨年立川市で見かけたノボロギクです。総苞片の先端は全て黒くなっており、基部の小さな小苞片もはっきりと目立つ黒です。(2015年12月9日撮影)。 ☆ノボロギク(野襤褸菊)の名は、野に咲くボロギク(種名サワギク)に由来します。もとになったボロギク(襤褸菊)の名は、花後の冠毛が白く襤褸(ボロ)のように見えることから名づけられたそうです。ノボロギクの花言葉は、「一致」、「合流」、「遭遇」だそうですが、誰が何をイメージして付けたのでしょうか。(2015年12月9日撮影)。 ☆道端や畑で普通に見かけるノボロギクですが、立川市で観察するものと北海道で観察したものでは、総苞片と基部の小苞片に大きな違いがあることがわかりました。国立環境研究所の「侵入生物データベース」のノボロギクを見ると、「種内変異が著しい」という記述がありました。

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