しろうと自然科学者の自然観察日記

2017/08/05(土)06:00

ヘメロカリス「ステラ・デオロ」の花。一日花で、カップ咲きの黄色い花を、初夏から秋に毎日次々と咲かせ続けます。【気仙沼大島での自然観察・その19】

園芸植物(98)

☆7月3日から5日まで、宮城県の気仙沼大島に行きました。新たな植物との出合いもありました。気仙沼大島での自然観察を紹介しています。ヘメロカリス「ステラ・デオロ」の花です。(2017年7月4日撮影)。 ☆気仙沼大島の宿泊先の庭で咲いていたのは、ユリ科(APG分類第3版ではススキノキ科)ワスレグサ属の多年草で園芸植物のヘメロカリスでした。品種は、「ステラ・デオロ」のようです。イギリスでは「デイリリー」とも呼ばれる一日花で、カップ咲きの黄色い花を、初夏から秋に毎日次々と咲かせ続けます。暑さ寒さに強いうえ、土壌もあまり選ばず、植えっぱなしでよく育つので、庭などに植えられるようです。 ☆園芸では、日本や中国原産のユウスゲやカンゾウ類(ノカンゾウ、ヤブカンゾウなど)を元として、品種改良で生まれたものをヘメロカリスと呼ぶそうです。ヘメロカリスは初夏から夏にかけて次々と花を咲かせる多年草で、日本ではニッコウキスゲやノカンゾウ、ヤブカンゾウが自生し、古くから親しまれています。 ☆ヘメロカリスの花のつくりは、ユリ科に共通で、花被片6枚(萼由来の外花被3枚、花弁由来の内花被3枚)、雄蕊6本、雌蕊が1本です。外花被3枚は細長く、内花被3枚は幅広く、形が違っています。 ☆ヘメロカリスの花を横から見ると、6枚の花被片が基部で合成して細長い筒状になっており、明らかにユリの花とは違っています。これが、ワスレグサ属の共通の特徴です。葉の形や花の形がユリ科の花とは明らかに異なるので、ススキノキ科に分類されたのかも知れません。 ☆ヘメロカリスの名は、ワスレグサ属の学名Hemerocallisです。ギリシャ語の「hemera(イメラ・1日という意味)」と「kallos(カロス・美という意味)」が語源だそうです。 ☆ヘメロカリスの花言葉を検索すると、「宣言」「媚態」「とりとめない空想」「苦しみからの解放」「一夜の恋」「憂いを忘れる」「微笑」「愛の忘却」などが出てきました。

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