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カテゴリ:山野草
☆自然観察ブログ「しろうと自然科学者の自然観察日記」を始めて6年半、連載は連続2,300回を超えました。そこで、「自然観察の振返り」を随時掲載しています。【自然観察の振返り[1]】はラン科の植物で、第9回はネジバナの花です。(2012年6月23日撮影)。
☆ネジバナは、日本全土の日当たりの良い芝生や草地などに生えるラン科ネジバナ属の多年草です。(2014年6月15日撮影)。 ☆ネジバナは、茎が高さ10~40センチで、茎先に螺旋状にねじれた淡紅色の穂状花序をつけます。根出葉は、線状倒披針形の数枚で、先が尖り斜上しています。茎には、1~3枚の鱗片葉があります。(2012年6月28日撮影)。 ☆ネジバナは、ピンク色の花が螺旋階段のように咲くのですが、この螺旋階段は右巻き(下から見て時計回り)と左巻き(下から見て反時計回り)があります。このネジバナの花は、右巻き(下から見て時計回り)です。(2016年6月29日撮影)。 ☆このネジバナの花は、左巻き(下から見て反時計回り)です。(2014年6月15日撮影)。 ☆ネジバナは小さい花ですが、花のつくりは他のラン科の植物の花と共通しています。ネジバナの花には6枚の花被片があり、外花被片(萼片)が3枚、内花被片(花弁)が3枚(側花弁2枚と唇弁1枚)です。(2016年6月29日撮影)。 ☆ネジバナの花を観察してみると、一番上にピンク色の背萼片1枚、横に左右に伸びるピンク色の側萼片2枚、背萼片のすぐ下に重なるようにンク色の側花弁2枚、真ん中に大きく白い唇弁1枚です。唇弁の縁には、細かな歯牙があります。(2016年6月29日撮影)。 ☆花の奥に、雄蕊と雌蕊が合着した蕊柱(ずいちゅう)が見えます。蕊柱には、2つに分かれている黄色い花粉塊が見えます。唇弁の縁の細かな歯牙とともに、下の花では唇弁の内側に短毛状の突起が密生しているのが見えます。(2016年6月29日撮影)。 ☆ネジバナ(捩花)の名は、小さな花が花茎の周りにネジのように螺旋状に並んで咲くことから。ネジバナの別名は、モジズリ(捩摺)です。捩摺とは、陸奥国信夫(しのぶ)郡(現在の福島市内)の特産で、植物の色素を絹布に摺り(すり)つけて捩れた(よじれた)ような模様をつけた草木染の織物「信夫文知摺」(しのぶもちずり)を指しているそうです。(2015年6月15日撮影)。 ☆ネジバナの花言葉は、「思慕」(思い慕うこと、恋しく思うこと)だそうです。この花言葉は、万葉集に収められている歌に由来する説があるそうです。「貴方の傍にいなければ、捩花のように苦しく身を捩ることもなかったのに」という趣旨の熱烈な恋心をうたった歌があるそうです。(2016年8月1日撮影)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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