2018/09/11(火)05:48
ブナ科の植物の特徴。【自然観察の振返り[4]ブナ科の植物・第1回】
☆自然観察ブログ「しろうと自然科学者の自然観察日記」を始めて6年半、連載は連続2,300回を超えました。そこで、「自然観察の振返り」を随時掲載しています。【自然観察の振返り[4]】はブナ科の植物です。第1回は、ブナ科の植物の特徴です。写真は、クヌギの果実です。
☆日本に自生するブナ科には、コナラ属、クリ属、シイ属、マテバシイ属、ブナ属があります。これまで観察したものを、整理して紹介します。
◎落葉樹(落葉高木)と常緑樹(常緑高木)がある。
☆秋に一斉に落葉する落葉樹(落葉高木)は、コナラ属(コナラ、ミズナラ、クヌギなど)、クリ属、ブナ属です。写真は、落葉したコナラ属のコナラです。(2012年3月25日撮影)。
☆一斉に落葉することがない常緑樹(常緑高木)は、コナラ属(シラカシなど)、シイ属、マテバシイ属です。写真は、常緑のマテバシイ属のマテバシイです。(2014年10月11日撮影)。
◎雌雄同株・雌雄異花で、雄花と雌花がある。
☆ブナ科の樹木は雌雄同株ですが、雌雄異花なので雄花と雌花があります。写真は、クリ属のクリの雄花です。(2015年6月2日撮影)。
☆こちらは、クリ属のクリの雌花です。(2015年6月2日撮影)。
◎果実が成熟する時期は、半年後の秋と1年半後の翌年秋の2種類。
☆ブナ科の果実が成熟する時期は、半年後の秋と1年半後の翌年秋の2種類あります。半年後の秋に成熟するのは、コナラ属(コナラ、シラカシなど)、クリ属などです。写真は、4月から5月に開花し秋に熟してきたコナラ属のコナラの果実です。(2013年9月30日撮影)。
☆1年半後の翌年秋に果実が成熟するのは、コナラ属(クヌギなど)、シイ属、マテバシイ属などです。写真は、前年の5月から6月に開花し1年半後の秋に熟してきたマテバシイ属のマテバシイの果実です。(2014年10月11日撮影)。
◎総苞は殻斗で、殻斗や総苞片の形は種によって異なっている。
☆ブナ科の果実の総苞は殻斗で、殻斗や総苞片の形は種によって異なっています。写真は、コナラ属のコナラの果実です。殻斗は杯状で、総苞片は瓦重ね状に密生しています。(2009年10月11日撮影)。
☆写真は、シイ属のスダジイの果実です。殻斗は卵状長楕円形で、熟すと先端から3つに分かれてきます。外面には、同心円状に配列する鱗片状の突起があります。(2015年12月9日撮影)。