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カテゴリ:山野草
☆自然観察ブログ「しろうと自然科学者の自然観察日記」を始めて6年9カ月、連載は連続2,400回を超えました。そこで、「自然観察の振返り」を随時掲載しています。【自然観察の振返り[14]】はススキノキ科ワスレグサ属の植物です。ワスレグサ属は、従来の分類(新エングラー体系、クロンキスト体系等)ではユリ科に含められていました。第4回は、ヤブカンゾウの花です。(2016年7月8日撮影)。
☆ヤブカンゾウは、北海道から九州の道端や土手、林の縁、平地や丘陵地の斜面などいたる場所に生えるススキノキ科ワスレグサ属の多年草です。有史以前に中国から渡来し、各地に広がったと考えられているそうです。ヒガンバナと同じく染色体が3倍体で結実しません。(2016年7月8日撮影)。 ☆ヤブカンゾウの葉は、長さ40~60センチ、幅25~40ミリの広線形です。ノカンゾウの幅10~15ミリよりも幅広です。(2016年7月8日撮影)。 ☆ヤブカンゾウの花期は7~8月で、花茎は高さ80センチから1メートルになり、直径約8センチの橙赤色の花を数個つけます。(2014年7月4日撮影)。 ☆ヤブカンゾウの花は八重咲きで、雌蕊と雄蕊の一部または全部が花弁化して八重咲きになります。この花は、雌蕊も雄蕊も見当たりませんので、全部が花弁化して八重咲きになったようです。(2017年7月10日撮影)。 ☆ヤブカンゾウの花は、花筒が約2センチです。花筒があるのが、ユリ科の花と異なるワスレグサ属の特徴です。(2012年7月8日撮影)。 ☆この花では、花糸の先端に葯がある雄蕊が4本見えます。他の2本は花弁化しており、花弁の縁に花糸が見え先端に葯が見えます。(2017年7月18日撮影)。 ☆花びらの端の白い雄蕊の花糸状のものと葯は、花びらが雄蕊から変化したものであるという痕跡を残しているようです。(2016年7月8日撮影)。 ☆ヤブカンゾウ(藪萱草)の名は、藪に咲く萱草から。「藪」は、「野」よりも人家の近くに生えることを意味するそうです。カンゾウ(萱草)は、漢名の音読みです。「萱(かや)」は、屋根を葺くのに使われるカヤなどの総称で、細長い葉を持つ植物に使われる名前だそうです。(2015年7月10日撮影)。 ☆ヤブカンゾウの花言葉は、「悲しみを忘れる」「憂いを忘れる」「愛の忘却」「順応性」「宣告」「媚びを弄ぶ」「理想郷」などだそうです。「ワスレグサ」に由来するものが多いようです。(2014年7月4日撮影)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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