しろうと自然科学者の自然観察日記

2019/03/02(土)05:01

陸奥(みちのく)に多いことから名づけられたオクトリカブト(奥鳥兜)の花。【自然観察の振返り[23]キンポウゲ科の植物・第20回】

山野草(1865)

☆自然観察ブログ「しろうと自然科学者の自然観察日記」を始めて7年、連載は連続2,500回を超えました。そこで、「自然観察の振返り」を随時掲載しています。【自然観察の振返り[23]】はキンポウゲ科の植物です。第20回は、オクトリカブトの花です。(2013年9月3日撮影)。 ☆オクトリカブトは、北海道西南部から本州中部以北の林縁や林中、草原に生えるキンポウゲ科トリカブト属の多年草です。6年前に箱根湿生花園で観察した花の写真しかありませんので、お断りしておきます。茎は直立するか曲がり、長さ80~180センチで、上部は多少分枝します。中ほどの茎葉は円心形で5つに分かれます。 ☆オクトリカブトの花期は8~10月で、青紫色の散房状総状花序をつけます。 ☆オクトリカブトの花は、青紫色の花びらのように見えるのは5枚の萼片です。5枚の萼片のうち、上の頂萼片はカブト形でもっとも大きく、左右の側萼片2枚は丸い形、下萼片2枚は細長い楕円形です。雄蕊は多数、雌蕊は3~5本あるそうです。本来の2枚の花びら(花弁)が雄蕊・雌蕊の奥にあり、細長い蜜腺としての器官になっているそうです。 ☆花を拡大して見ると、多数の雄蕊とともに、中央には雌蕊が数本見えるようです。雄蕊の奥から上の頂萼片の中に、2本の花弁が伸びているのが見えます。 ☆オクトリカブトの花は、雄性先熟です。この花は、雄蕊が外側にしおれており、真ん中に薄黄緑色の雌蕊が伸びてきているようですので、雄性期から雌性期に移りつつあるようです。 ☆オクトリカブト(奥鳥兜)の名は、陸奥(みちのく)に多いことから名づけられたそうです。 ☆オクトリカブトの花言葉は見つかりませんでした。トリカブトの花言葉は、「騎士道」「栄光」「美しい輝き」「人嫌い」「厭世家」「復讐」「敵意」「死」「あなたは私に死を与えた」です。

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