しろうと自然科学者の自然観察日記

2019/11/15(金)06:34

ヤクシソウの花。【秋(10月中旬)の高尾山での自然観察・その9】

山野草(1865)

☆10月17日、東京都八王子市の高尾山に植物観察(19回目)に行きました。その内容を紹介しています。ヤクシソウの花です。(2019年10月17日撮影)。 ☆ヤクシソウは、日本全土の日当たりの良い山地に生えるキク科オニタビラコ属の越年草です。越年草とは、秋に発芽し越冬し翌年に花が咲いて枯れる二年生植物のことです。 ☆ヤクシソウは、よく分枝して高さ0.3~1.2メートルになります。茎は赤紫色を帯びるものが多いです。 ☆ヤクシソウの葉は互生し、葉の周りには浅い鋸歯があります。ヤクシソウは、葉の基部が張り出し、茎を巻いているのが特徴です。 ☆ヤクシソウの花期は8~11月で、枝先や上部の葉腋に黄色い花を数個ずつつけます。ヤクシソウは晩秋に花を咲かせ、この花が終わると冬はもうすぐです。 ☆ヤクシソウの花は、全て舌状花です。 ☆花びらの数は12~13枚です。花びらの先はギザギザになり、浅く5つに分かれています。それぞれの舌状花には、黒っぽく見える雄蕊の葯が合着して筒状になった集約雄蕊が見え、その中から先が2つに分かれた雌蕊が出ています。 ☆ヤクシソウの花は雄性先熟で、雄蕊が先に成熟して花粉を出し、その後雌蕊が花粉を押し出すように伸びてきます。それぞれの舌状花には集約雄蕊が見え、その中から先端が2つに分かれた雌蕊が伸びています。 ☆ヤクシソウ(薬師草)の名は、葉の形が薬師如来の仏像の光背に似ているからという説や、生薬としての薬効があることからなどの説があります。 ☆ヤクシソウの花言葉は、「賑やか(にぎやか)」です。「賑やか(にぎやか)」は、枝先や上部の葉腋に黄色い花をたくさんつけることから名づけられたのでしょうか。

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