リンドウの花。【晩秋(11月初旬)の高尾山での自然観察・その11】
☆11月5日、東京都八王子市の高尾山に植物観察(20回目)に行きました。その内容を紹介しています。リンドウの花です。(2019年11月5日撮影)。☆リンドウは、本州・四国・九州の山野に生えるリンドウ科リンドウ属の多年草です。☆リンドウの草丈は、高さ20センチから1メートルで、茎は直立または横に伸びて斜上します。☆リンドウの葉は対生し、長さ3~8センチ、幅1~3センチの卵状披針形で先は尖り、3脈が目立ちます。この写真では、主脈は目立ちますが、2本の側脈は目立ちません。☆リンドウの花期は9~11月で、茎の先や上部の葉腋に、紫色の鐘形の花を咲かせます。花の下には、苞が見えます。リンドウの萼筒は、長さ1~2センチで、萼裂片は線状披針形です。☆リンドウは、花冠が筒状の鐘形で先端が5つに分かれており、花冠の裂片と裂片の間に、副片(付属片)があります。花冠の内側には、茶褐色の斑点があります。☆リンドウは雄性先熟の植物なので、雄蕊が先に成熟して、花粉を出し終わった後に雌蕊が成熟する雌性期になります。これは、雄性期の花です。雄蕊が雌蕊のまわりに集まっており、花粉を出しています。☆これは、雄性期から雌性期に移行する花です。花粉を出し終わった雄蕊は外に広がっており、雌蕊花柱が見えています。☆リンドウ(竜胆)の名は、リンドウの根を乾燥させた生薬が、熊の胆のうを乾燥させた「熊胆(のうたん)」より苦いので、竜の胆「竜胆(りゅうたん)」と名付けられ、リンドウは「竜胆」の音読みだそうです。☆リンドウの花言葉は、「悲しんでいるあなたを愛する」「あなたの悲しみに寄り添う」「淋しい愛情」「正義感」「勝利」「愛情」「誠実」「高貴」などです。「悲しんでいるあなたを愛する」「あなたの悲しみに寄り添う」「淋しい愛情」は、群生せずに1本ずつ咲く花の姿と悲しみを思わせる青紫の花色に由来するといわれているそうです。「正義感」「勝利」「誠実」は、リンドウの根が漢方薬として使用され、病に勝つための手助けをしてくれることに由来しているそうです。