今年も団地内で、十両・百両・千両・万両の4種類の実を観察できました。
☆植物の名前(種名・別名)で、一両・十両・百両・千両・万両の5種類があります。一両(アリドオシ)は観察したことがありませんが、十両・百両・千両・万両の4種類の実は、団地内で観察できます。すでに、「しろうと自然科学者の自然観察日記」で紹介しましたので、それぞれの植物の詳細は次の日記を参照してください。◎十両(2016年11月16日の日記)。http://plaza.rakuten.co.jp/okada1952/diary/20161116/◎百両(2016年11月17日の日記)。http://plaza.rakuten.co.jp/okada1952/diary/20161117/◎千両(2016年11月18日の日記)。http://plaza.rakuten.co.jp/okada1952/diary/20161118/◎万両(2016年12月12日の日記)。http://plaza.rakuten.co.jp/okada1952/diary/20161212/◎十両(ヤブコウジ、サクラソウ科ヤブコウジ属)☆十両(ヤブコウジ)です。カラタチバナ(百両)の実が5~7個なのに対して、ヤブコウジは実が2・3個なので見劣りするから「十両」と名付けられたそうです。ヤブコウジは、樹高が10~20センチメートル程度です。☆ヤブコウジの花言葉は、「明日の幸福」だそうです。「明日の幸福」は、「赤い実がお正月の飾りの松竹梅を引き立てて、幸運を呼び込むことからつけられたのでしょうか」というブログの記事がありましたが、しろうと自然科学者も共感しました。◎百両(カラタチバナ、サクラソウ科ヤブコウジ属)☆百両(カラタチバナ)です。江戸時代に中国から、漢名を「百両金」、略して「百両」と称する植物が伝来した際に、カラタチバナにこの名を当て、庭木・鉢植えなどを正月の飾りにしたことに由来するそうです。カラタチバナは、樹高が20~70センチメートル程度です。☆カラタチバナの花言葉は、「富」「財産」「鋭敏」などだそうです。カラタチバナは、古典園芸植物の1つで江戸時代に改良が進み、100種もの品種が生み出され、寛政年間には売買価格が高騰して売買禁止令も出されたほど人気の植物だったそうです。「富」「財産」は、そんな事情から名づけられたのでしょうか。「鋭敏」は、十両・千両・万両に比べて葉が細長く鋭いことに由来するのではという記事もありましたが、どんな由来があるのでしょうか。◎千両(センリョウ、センリョウ科センリョウ属)☆千両(センリョウ)です。センリョウ(千両)の名は、カラタチバナ(百両)の実が5~7個なのに対してセンリョウは実が5~10個と多いので「千両」と名付けられたと考えられているそうです。センリョウは、樹高が50~100センチメートル程度です。☆センリョウの花言葉は、「利益」「裕福」「財産」「富」「恵まれた才能」「可憐」などだそうです。「利益」「裕福」「財産」「富」「恵まれた才能」は、たくさんの実をつける姿に由来するそうです。「可憐」は、端正な見た目を表しているそうです。センリョウ(千両)の名や、たくさんの実をつけた姿を見ると、「富」「恵まれた才能」がふさわしい気がします。◎万両(マンリョウ、サクラソウ科ヤブコウジ属)☆万両(マンリョウ)です。マンリョウ(万両)の名は、赤い実の付き方が豪華でセンリョウ(千両)より実が美しいので名付けられたそうです。マンリョウは、樹高が30~100センチメートル程度です。☆マンリョウの花言葉は、「徳のある人」「陰徳」「寿ぎ(ことほぎ)」「金満家」「財産」「慶祝」などだそうです。マンリョウは、「万両」というお金にまつわる名前がついており、美しい赤い実がたくさん付くことから、お金やめでたいことに関わる花言葉がついたようです。◎カラタチバナとマンリョウの葉の縁の内腺体(腺点、腺体、葉瘤)☆今年の自然観察では、同じサクラソウ科ヤブコウジ属のカラタチバナとマンリョウの葉の縁に共通する特徴として内腺体(腺点、腺体、葉瘤)があることに気づきました。葉の内腺体(波状に膨れた部分)には、窒素を固定する葉粒菌が共生しているそうです。カラタチバナの葉です。☆マンリョウの葉です。☆一両(アリドオシ)は、江戸時代の正月にセンリョウ・マンリョウ・アリドオシを並べて植えて「千両万両有り通し(何時もある)」の語呂合わせで縁起担ぎをしたことから名付けられたという説があるそうです。