2006/10/06(金)18:26
映画の中のお酒@アパートの鍵貸します
私の敬愛するビリー・ワイルダーの映画にはよくお酒が使われる。
今日は久々に、篭城してテンションを揚げるために映画を見た。
「アパートの鍵貸します」を初めて見た時は
そんなにみんなが騒ぐほど面白いとは思わなかった。
多分理由は、面食いの私には、
主役のジャックレモンとヒロイン役の
シャリーマクレーンの魅力がいまいちなのと(あくまでも私には)、
ジャックレモンのキャラクターの優柔不断さがダメだった
せいだと思う。
でも久々にこの映画を見たらまた違う面白さが発見できた。
やっぱりワイルダーはすごい。
今日は出てくるお酒を意識して見てみた。
映画感想も32位だらだらと書き続けているけど、
酒飲みならでのブログもいいかな…って事で今日はお酒を中心に。
最初の方のシーンで鍵を貸した相手に
「ウッツカを買っとけ。チーズクラッカーも切れてる」
と言われるジャックレモン。
彼自身は、お客(アパートを貸した)の後始末をしたあと、
チャンネルをカチャカチャ変えながら、
フライドチキンを片手にビールを飲む。
ちなみにこの、チャンネルを変えまくると言う男の行為は、
女にはイライラするものです。
アパートの鍵を、女との情事を楽しむ上司連中に
貸したお陰で仕事の評判を得る主人公は、
部長に呼び出されます。
そこで遠まわしに
「報告書には機転が利き察しがいいと書いてある」
と部長にも鍵を要求されます。
「腐ったりんごが4つでも5つでも同じです」
と、金八先生が聞いたら張り倒されそうな台詞で
他の上司を切り彼の部屋は部長専用となります。
部長の浮気相手は、主人公が想いを寄せている
シャリーマクレーン扮するヒロイン。
部長とヒロインのデートは中華料理店。
ヒロインはいつもダイキリを飲んでいるようですが、
ここでのダイキリはフローズンスタイルのダイキリ。
つまりフローズンダイキリです。
私もこれはたまに飲みます。
主人公の部屋に割れた鏡の忘れ物があり、
部長にそっと渡します。
所がこれが主人公の恋するヒロインのものだと後でわかります。
小道具の使い方も抜群にうまいワイルダーです。
傷心の主人公は、BARでマティーニを飲み続けます。
おかわりする毎にオリーブを並べる細かさは
主人公はA型なのでしょうか(笑)
ここで時間経過もわかるのでまたまたワイルダーの小道具使いに脱帽です。
この日はクリスマスでサンタに扮している客は
「バーボンを」
傷心を癒すためにお近づきになった女は
「ラムコリンズ」をオーダーしています。
ヒロインは部長との逢引を繰り返し
「私ってバカね。女房持ちとの恋にマスカラは禁物なのに」
と悲劇のヒロインを気取って涙します。
こういう女は不幸な恋に翻弄されるのが好きなのです。
人の家で睡眠薬を飲むようなお騒がせ女ですから。
ヒロインの自殺未遂で、
主人公は隣人の医者に勘違いされ「色魔」とののしられながらも
必死で看病をします。
浴室で胃を洗浄してコーヒーを何倍も飲まされるシーンが
あるのですが、アロマ屋さんの私は
ペパーミントティーを飲ませればいいのに…と
余計な事を思ってしまいました。
ミントは胃をすっきりさせてくれます。
そんな事件が起きているとも知らず、
遊び人の上司達はシャンペンを持って彼の部屋に
女を連れ込もうとします。
ワイルダーはお酒の遣い方も抜群に上手いです。
「昼下がりの情事」で出てきた台詞ですが
「魚には白、こういう場面ではシャンペン」
とオードリーヘップバーンに言わせています。
恋にはシャンペン。
この映画に出てくる登場人物達も様々なシーンでシャンペンを飲んでいます。
主人公はずっとマティーニを飲んでいます。
ちなみに私は、ジャマイカマティーニが好きで、
赤坂のBARではよくこれを飲みます。
ジャマイカマティーニはジャマイカラムがあるお店でしか作れません。
と、言うわけで次回はこのお酒達を詳しく
書いてみようかな…