いよいよ対面! ようこそ、赤ちゃん
12/31「いざ出産」の続きです* * *分娩台に上がったらもう息んでもいいのかと思っていたら、そんなことはまだ先のことで、助産師さんのリードで息み逃しを続けながら、子宮口が全開大になるのを待つ。自然に息みたくなるのも、そしてそれを逃さなきゃならないのがこれほどしんどいとは思いもよらなかった。だから、「全開大になったよ」と言われたとき、やったぁ!って言ったもの。息める。これで息めるよ!!!助産師さんが、「ここから1時間じゃ無理だと思うけど、2時間以内には生まれるようにしますからね」と言う。まだそんなにかかるんだ……。逃せる息みは逃すように、とも言われた。それは赤ちゃんに十分な酸素を送るためであり、また「できれば会陰切開をしたくない」というわたしの希望を叶えるためでもあったのかもしれない。あとで聞くところによると、わたしが初産婦なので会陰切開は避けられないだろうと思われていたそうなのだけど、できるだけ希望に添ってみようと努力してくださったそうだ。赤ちゃんの頭が出たとき触ってみる? と言ってくださったのだけど、もう全然そんな余裕が無くて、「余裕がないですーーー!」と答える。そして、もう一踏ん張りすれば抱くことができると思うと、よし! とっとと産んじまおう!!!と気力をつなぐことができた。そこでお医者様が登場。「会陰切開はしたくないというご希望だけど、緊急時には切らせてもらっていい?」と仰るので、それはもちろんどうぞと答えると、ちっちゃな注射器で会陰に麻酔を打たれる。(痛くなかった)でもその後の進行を見ながら、「切らずにいけそうね。もう少しですよ、ちょっと手伝いますねー」と言って、おなかを押して赤ちゃんが出る手助けをしてくれた。「肩が出ますよ、もう息まないでハッハッハで逃して」と言われたのだけど、陣痛が起きたときに意思とは関係なくけいれんして体に力が入って、「あ! 息んじゃだめよー!」という声を聞きながら、産み落とした。出た。。。ああ、何という爽快感。「男の子ですよ、とても元気。へその緒を切ってから、羊水を飲んでいるので処置してきますからね」と、産んですぐのカンガルーケアは叶わなかった。その間、少しだけ切れてしまった会陰の縫合をされながら待って、終わった頃に相方が側に来てくれた。あとでデジカメをみて知ったのだけど、息子が計測をされているところなどを相方は撮影してくれていた。そして、処置の終わった息子を抱く。ふにゃふにゃだ。こんな大きいのが入ってたんだと思う。でも、細くて頼りなげな腕や脚。ちっちゃな手に、一丁前な爪。爪と言えば、生まれたての赤ちゃんの爪は長い。“ネイル”に気を遣う女の人のそれのようだ。わ、髪の毛がふさふさ!しばらくの間、腕に抱いた息子を観察した。小さな小さな、わたし達夫婦の息子。よく来てくれたね。ありがとう。そして、よろしくね。