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テーマ:お勧めの本(7394)
カテゴリ:読書ノススメ
高校生の時は、とにかくSFばかり読んでいました。
星新一、小松左京、筒井康隆、半村良、などなど。 学校にあるSFは、在学中に全て読み終わり、市立図書館や古本屋で買って読み漁りました。 その頃、読んだ本で、一番感動した本は、 半村良の『石の血脈』 です。 かなり厚い本ですが、朝方まで、一気に読み終えてしまいました。 半村良のSF作品の多くは、一般的な日常生活から物語がスタートします。SFなのに、それを感じさせません。 この物語も日本を舞台に、妻の失踪した建築家を主人公に物語がスタートします。やがて、舞台は、海外へ、世界各地に残る様々な信仰や伝説に関わる隠された事実が明らかにされて、スケールの大きな物語に展開してゆきます。 自分が想像しやすい、身近なところからはじまることと、真実味のある描写の為、スケールが大きくなっても、これは物語なんだと、我に変えることなく引き込まれたまま、一気に最後まで読まされてしまいます。 そして、この本を読み終えると、古代の彫刻像を見に行って、触ってみたくなります。 SFでありながら、もしかしたら本当かも、と信じてしまいそうになり、物語の余韻がしばらく自分に残ってしまう、そんな作品です。 半村良の本は、まだまだお薦めの本が多くありますが、この本は、彼の長編デビュー作なので、まだ、半村良の本を読んだことの無い方は、この本から読まれるのをお薦めいたします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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