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コタ&こたplusサチイブ お気楽DAYS

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Episode41~45

 


◆◇◆Episode41:真実◆◇◆



重い扉の先は、不思議な空間だった。
待ちわびていたのか、ユウナレスカがこちらへやってくる。

「祈り子となる者は決まりましたか?誰を選ぶのです?」


ユウナは落ち着いてユウナレスカに訊ねた。

「その前に教えてください。シンは倒しても必ず復活するのですか?」


ユウナレスカの答えは・・・

シンは不滅です。
シンを倒した究極召還獣が新たなシンとなりかわり、
必ずや復活をとげます。」(←なるほど)

一同は絶句し、
これがジェクトシンであることの真実なのだとティーダは悟る。

ユウナレスカが続けて話す。

シンスピラの背負った運命・・・永遠に変わらぬ宿命です。」


これに反応したのは今までエボンを信じてきたワッカルールーだった。
エボンの教えに従い、人々が罪を償いきればシンは復活しなくなる・・・
そうではないのか!?

ユウナレスカは言った。

「人の罪が消えることがありますか?」(←これって重い言葉だな~)


その問いに対し何も言えないワッカのかわりに、ルールーが叫ぶ。

「答えになっていません!エボンはそう教えてきたのです。
それが・・・希望だった。」


ルールーの言葉を受け、ユウナレスカが言う。

「希望はなぐさめ・・・
ですが、悲しい定めを受け入れる力となります。」



「ふざけんなっ!」
「(ふざけるなっ!)」

ユウナレスカにつっかかるティーダと10年前のアーロンの思念がシンクロする。


そして、ユウナレスカの前に飛び出す10年前のアーロン

「ただの気休めではないか!
ブラスカは教えを信じて命を捨てた!
ジェクトはそのブラスカを信じ、犠牲となった!」

ティーダたちはその10年前の出来事を食い入るように見守る。


静かにユウナレスカが答えた。

「信じていたからこそ、みずから死んでいけたのですよ。」


その瞬間、10年前のアーロンは剣をふりかぶり、
ユウナレスカに斬りかかっていった。(←頑張れアーロン!)

「うおぉぉぉぉぉっ!」


剣先がユウナレスカにかかる寸前、
アーロンは彼女の魔力で弾き飛ばされる。
倒れこんだアーロンの思念。(←弱っ)

そして・・・ユウナレスカは再びユウナに問う。

「究極召喚とエボンの教えはスピラの希望。
希望を否定するのなら、生きていても悲しいだけ。

さぁ、選ぶのです!
あなたの祈り子は誰?
希望の為に捧げる犠牲を!」

沈黙のあと、ユウナは答えを出した。









◆◇◆Episode42:まやかしの希望◆◇◆





「イヤです。」




ユウナの声が響きわたる。


きっぱりと言いのけたユウナ
さらに自分の気持ちを一言一言声にしていく。


「死んでもいいと思ってました。
自分の力が役にたつのなら・・・って。

でも、究極召喚は何も変えられない“まやかし”なのですね。」


ユウナレスカはそれに答える。(←あー言えばこー言う)


「いいえ、究極召喚は希望の光。
あなたの父ブラスカも希望の犠牲となりました。」


さも当然のように語るユウナレスカに対し、
ユウナは納得がいかない。


「違う!父さんは・・・父さんの願いは悲しみを消すことだった・・・」


「消せない悲しみに逆らって何の意味があるというのです?」


「大好きだった父さんができなかったこと、私の手でかなえたい!」


ユウナは強い口調でその固めた意志を表す。


「私、悲しくても生きます!
生きて、闘って・・・いつか必ず変えてみせる!

まやかしの希望なんか・・・いらない!」



アーロンが待っていたのはまさにこの言葉だったのだろう。

言葉少なでも一行をここまで導いてきたのは、
真実を彼ら自身に見せ、彼ら自身で考えさせ、
答えを出して欲しかったからなのだ。

そして、彼らならそれができると信じて・・・



「あわれな・・・みずから希望を捨てるとは。

いいでしょう。
ならば救いを与えましょう。
希望の光に満ちた死を。
全ての悲しみを忘れるのです!」

そう言ってユウナレスカが突如異形の者へと変形していく。



今だ!

アーロンが皆に問い掛ける。


「さあ どうする!
今こそ決断する時だ!

死んで楽になるか、生きて悲しみと戦うか
自分の心で感じたままに 物語を動かす時だ!」(←この言葉は心を打たれます)


キマリワッカルールーリュックも、
みんなユウナと同じ気持ちだった。

そして、ティーダが力強く言う。

ユウナ
一緒に続けよう・・・オレたちの物語をさ!」

そして、そこは闘いの場となった。









◆◇◆Episode43:究極召喚の消滅◆◇◆



ティーダたちが攻撃をするにつれ、
ユウナレスカのその姿はどんどん人間離れしていく。

強力な召喚士だったユウナレスカ
1000年もの間に死の螺旋の案内人と成り果て、
その力、その姿はもはや人であったころのものではなかった。(←不気味すぎ)


強力な死の力をもって刃となすユウナレスカであった異形の者の
攻撃に苦戦しながらも、
ティーダたちはそれを倒すことに成功する。



力を失い、倒れこむユウナレスカが言う。
その姿はもとに戻っていた。

「私が究極召喚を授けようというのに・・・・
あなたたちはスピラの希望を消し去ったのです。」


ティーダは究極召喚なしでシンを倒してみせると答えた。
だが・・・


「そんな方法はありません。あったとしても・・・
たとえそれでシンを倒したとしても、
永遠に生きるエボン=ジュが新たなシンを生み出すだけ・・・

希望の光を失い、スピラは悲しみの螺旋に落ちていく・・・」


ユウナレスカは、気になるセリフを残して消滅した。





ティーダたちは、ユウナレスカの消えた地点をしばらくの間
見つめていた。





我に帰ったユウナがつぶやいた。

「とんでもないこと・・しちゃったのかな」(←しちゃったねぇ)


ティーダは元気付ける。

「オレたちでシンを倒す!
究極召喚なしで、復活させないようにさ!」

とにかくその方法を考えようと言って、
一行はその場を後にする。









◆◇◆Episode44:約束◆◇◆



部屋を出たところで、アーロンが話があるとティーダを呼んだ。

はっきりさせておくと言ったアーロンの言いたいことを読み、
ティーダは言った。

「やっぱあんたも・・・」


ティーダの沈黙の内容をアーロンは肯定する。

「そうだ、俺も死人だ。」(←やっぱね~)



彼は、ブラスカシンを倒した後に再びここへ来て
ユウナレスカに会い、返り討ちにあった。
その場ではなんとか一命を取りとめ、
ガガゼトを超えることができたのだが、
ベベルの手前でとうとう力尽きた。

そこで会ったキマリユウナベベルから連れ出すよう託し、
死んだのだ。

キマリアーロンの言葉を受け、
ブラスカを失い一人となった当時7歳のユウナベベルへ迎えに行った。
ブラスカのナギ節に祝福ムードのベベル
偉大な大召喚士として祭られる父のことで複雑な気持ちのユウナを、
ベベルから一番遠いところ、すなわちビサイド島へ連れていくために。

そのとき、なぜそうするのかを訊ねるユウナに、
キマリ

「死に行くものの願いだ」

と言ったという。



アーロンは言う。

「俺は死してなお、こうしてさまよっている。
だが、こういう体で得したこともある。
シンに乗ってお前のザナルカンドへも行ったしな。」


ティーダは思った。
アーロンは死んでもそうやってザナルカンドへ来て
ティーダの側にいたのか。

なぜ?


それを訊ねると、アーロン

「そういうことはな、口では説明できんのだ。」(←照れ屋さん)

といって、その場で自分の記憶の思念をティーダのために
映し出した。



10年前のエボン=ドーム
ジェクトブラスカの究極召喚獣になると言ったあとの
様子らしい。


ジェクトアーロンに一つだけ頼みたいことがあると言った。

なんでも聞いてやるというアーロンに、
ジェクトが頼んだのは他でもない、息子ティーダのことだった。

「息子を頼む。あいつ、泣き虫だからな。」


ジェクトの初めての・・・そして最後の頼みを
アーロンは引きうける。

「ああ、もちろんだ。あんたの息子を死んでも守ってやるさ。」


そして、アーロンシンとなったジェクトと共に、
幼いティーダのもとへと行ったのだ。
友との約束を守るために・・・
友の忘れ形見を守るために・・・









◆◇◆Episode45:再出発◆◇◆



エボン=ドームを出ると、上りかけの朝日を背に、
シンがたたずんでいた。
何をすることもなく、
ただじっとティーダを見つめている。(←ティーダたちが究極召喚をどうしたか気になったんだろうね)

ティーダはつぶやく。

「オヤジ・・・
もう究極召喚はないんだ。
絶対なんとかするから、待っててくれよな。」


その思いが伝わったのだろうか、
シンは向きを変えて去っていった。


シンと入れ替わりにアルベド族のあの飛空挺が姿をあらわした。
ティーダたちを乗せ、飛空挺は飛び立つ。




ブリッジでティーダたちは、
究極召喚なしでどうやってシンを倒すかをさっそく考えた。
その方法は、アーロンにもわからない。
ただアーロンは、シンジェクトであることをふまえ、
ティーダシンの接点が解決の突破口になるかもしれないと言った。


初めてまともに伯父シドと対面したユウナは、
召喚士を死なせまいと保護し、
命懸けで召喚士を守ったアルベド族の族長シドに対し、
感謝をこめて深く頭を下げた。

ユウナが顔をあげると、シドは背を向けてしまっていた。
そのシドの目には光るものが・・・(←もう泣き顔崩れてますっ)

ユウナはもう一度頭をさげた。


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