お気楽うちワイン

2011/01/04(火)22:16

父と息子の歩き旅 兵庫県川西~芥川宿

歩き旅(5)

 人生そのものが旅であるのに、なぜ人は旅に出るのか?日々旅を栖とした芭蕉も、仮の宿りである雛の家がなければ、旅に出ることは出来なかったろう。安住の地である日常と流浪の非日常。人は一ところにとどまることの出来ない生き物なのかもしれない。  12月の雲は冷たい。それは梅雨空の暗い雲とも台風の胸騒ぎを覚える雲とも、趣を異にする。そんな冷たい雪空のクリスマス。我々は旅に出た。  「いってーきまーす」・・・。うーん、やっぱり家から去って行く絵の方がいいか。TAKE2「いってーきまーす」どれどれ・・、まあ、こんなもんか。  完全やらせビデオを収めて、歩き始める。小雪が舞う凛とした寒さが身を引き締める。高揚感。いよいよ長い旅の始まりだ。川西~池田と見慣れた景色の中、順調に歩を進める。が、一度休憩した後、息子がグダグダ言い始める。「次の休憩まだぁ?」明らかに歩みも遅い。何とかなだめながら進んでいくが、こちらも段々イライラが募ってくる。そんな中、ようやくたどり着いた2回目の休憩場所。地べたにへたり込みながらカロリーメイトで栄養補給する彼を見て、思った。「この旅は小3の息子にとっては大冒険。いかに乗せてやるかが大事だ。」そう考えた時、イライラも消えた。  池田から箕面を通ってR171に出る。予定より30分ほど遅れているが、それに応じて昼食の予定も変更。萱野のラーメン屋に入る。中の中である。でも、なんとか腹ごなしと足休めをして、再び歩き始めた。  箕面から茨木に入り、程なく西国街道へと歩を進める。ようやく歩き旅らしい景色になってきた。西国街道の案内板前で写真を撮ったりしながら、いよいよ高槻に入った。最後の休憩場所に向かうため、再びR171へ。マクドで休憩する予定だったが、その手前にジョーシンを発見する息子。「マクドよりジョーシンがええわ!」今まで10歩歩いては膝に手を当てて、休み休みしながら歩いていたのに、完全復活して走り出した  この旅では気合アップアイテムとして、ワンピーベリーマッチを発見した時は必ずやっていいことになっている。ちなみに、マクドに立ち寄った時にはポテトを食べていいことにもなっているが・・。で、幸運なことにここのジョーシンにはワンピー~があり、完全にやる気を回復させていた。  とはいえ、ここでの全力疾走は足にこたえ、この後は結構辛そうだった。午後4時過ぎにようやく芥川宿跡に到着。ここから宿までは数百m、初日約25kmの行程を歩ききった。

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