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行きかふ人も又

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2006.03.13
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カテゴリ:映画
マリーとジャンは結婚して25年になる50代の夫婦。子どものいないふたりは例年通りランド地方の別荘で夏を過ごしにやってきた。しかし、マリーが浜辺でうたた寝をしている間にジャンの行方がわからなくなる。捜索も虚しく、数日後、マリーはひとりパリへと戻るのだが―。

長い歳月をともに過ごしてきた幸せな夫婦に、突如起こる悲劇。海へ行ったきり夫の行方が分からなくなり、突然ひとりになった妻は事実を受け止められない。自分を見失った生活がはじまるのです。
夫のまぼろしを追う生活、それは淡々と続きます。異性との出会いも仕事も通り越して、夫のことだけが頭から離れない。心では分かっていても、‘死んだ’という事実を受け入れられないのです。そしてある時気付くのです、全く知らなかった夫の心の闇に...

中年女性マリーが、身動きとれずに暮らす姿が痛々しかった。彼女を愛してくれる人が現れても、マリーは過去の思い出から逃れられないまま。義母との確執が突破口となるまで、ひたすらにまぼろしを追うのです。
普段から当たり前の様に傍にいた人間が消えたら、もちろんすぐになど立ち直れません。愛していたぶんだけ悲しみは深く、彼女と同じように過去にすることが出来ないでしょう。けれど、突きつけられた現実に向っていくことができなければ、自分のために生きることはできない。
主人公マリーは果たして乗り越えていくことができたのか...涙のその後が不安になるラストでした。


孤独な中年女性を演じたのはいつまでも魅力的なシャーロット・ランプリング。フランソワ・オゾン作品では「スイミング・プール」でも作家役で出演しています。台詞のない時でも思わずじっと見つめてしまう彼女の魅力が、作中に漂っていました。

それにしても、25年一緒に居ても相手の心が分からなかったなんて、、悲しい。相手が死にたいと思っていたことも、大切なことを打ち明けてくれていなかったことも、残されたマリーにとっては青天の霹靂。
ただ、それに対して溜息が出るような後ろ向きな態度しか取ることができないのが、マリーらしさなのです。悲しいけれど。
人間は奥深くて複雑で、だからこそ惹かれる。面白い―そう感じるからこそ、私は映画を観て、色んな人の人生のドラマに喜怒哀楽しているのだなあ。こういう作品を観ると、そのことを改めて実感します。


監督  フランソワ・オゾン
製作  オリヴィエ・デルボスク 、マルク・ミソニエ
脚本  フランソワ・オゾン 、エマニュエル・ベルンエイム
     マリナ・ドゥ・ヴァン 、マルシア・ロマーノ
撮影  アントワーヌ・エベルレ ジャンヌ・ラポワリー
音楽  フィリップ・ロンビ
出演  シャーロット・ランプリング 、ブリュノ・クレメール 、アレクサンドラ・スチュワルト 、 ジャック・ノロ 、ピエール・ペルニエ







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Last updated  2013.12.29 23:00:19
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