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行きかふ人も又

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2008.03.24
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 感動作の風体であるこちら、フィリップ・ノイス監督だとは思いませんでした。
『硝子の塔』『パトリオット・ゲーム』などいい印象のない作品の監督。祖国を題材にしているとはいえ、感動的な実話を金儲けのダシにつかったのではと勘ぐりたくもなります。

1931年、西オーストラリアのジガロング。
当時、白人と原住民アボリジニとの間の混血児が増加しつつあることを危惧したオーストラリア政府は、混血児を強制的に居住区に隔離する政策を行っていました。
ある日、14歳のモリーを筆頭に、8歳の妹デイジーと10歳の従姉妹グレーシーの三人は、保護局の職員に捉えられ居住区へ移送されてしまうのです―――。

後に、母の体験を綴ったモリーの娘ドリス・ピルキングトンの小説を基にした実話。
居住区を抜け出し、90日間かけて2400キロを歩きとおした姉妹の知恵と頑張りを描きます。

rabbit-prooffencepic.jpg rabbitprooffence_wideweb__430x279.jpg


追うのは政策の指揮をとるネビル(ブラナー)たち、逃げる少女。
否応なくはらはらさせられる展開は、あざといともいえます。この構図は、わずかでも娯楽映画のノリ。
捜索を任されているアボリジニの追跡者と、同じように原住民の知恵を教え込まれて育った賢いモリー。
生きる知恵をフル活用して、逃げ、追いする二者の姿は、サスペンスの様相。

それが安っぽくならず、腹立たしくもならず、すんなり感動できたのは、ひとえにクリストファー・ドイルのカメラのおかげ。
雄大なオーストラリアの自然を背景に、自然と生きる人間の荘厳な姿が、しっかり収められていたと思います。
オーストラリアは美しい。砂漠は厳しく、生活は原始のままでも、生きる人々の美しさは、白人のエゴを際立たせます。
そのエゴによって苦難を強いられ、2400キロをひたすらに歩き続けた、アボジリジニの少女から、生きるうえで大切な知識とか知恵とか精神の強さを教えられました。
勉強は多少できなくても、この生き抜く力だけは絶対に身につけて持って欲しいと、我が子には願うばかり。

フィリップ・ノイス監督の、珍しい小品佳作作品といえるのではないでしょうか。



監督  フィリップ・ノイス
原作  ドリス・ピルキングトン
脚本  クリスティーン・オルセン
撮影  クリストファー・ドイル
音楽  ピーター・ガブリエル
出演  エヴァーリン・サンピ   ローラ・モナガン  ティアナ・サンズベリー
    ケネス・ブラナー  デヴィッド・ガルピリル  ジェイソン・クラーク

(カラー/94分/オーストラリア製作/RABBIT-PROOF FENCE)








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Last updated  2008.03.24 14:59:09
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