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2008.12.10
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カテゴリ:イラン映画

 以前、レンタル落ちVHSを大量買いしたときの一本。
キアロスタミ作品を幾つも購入して、その後なかなか観る気になれず、久しぶりのイラン映画となりました。

 (あらすじ) サッカーが大好きな10歳の少年が、テヘランで行われる試合を観るために、両親をはじめたくさんの嘘をついて旅に出る、ささやかなロードムービー。


 普段私たちが目にするイラン映画は、とにかく子どもたちが主人公のものが多い。日本人には健気さが受けるから、配給会社がその辺を中心に選んでいるからにすぎないのだそうだ。
わたしも健気さに心打たれているひとりなのだけど。
ただ思い出してみると、『私が女になった日』のなかの「アフー」や、『カンダハール』といった、大人たちが主役の素晴らしい作品もある。

こちらは、キアロスタミ監督の第二作目。
いつものことながら、大人は誰も助けてくれなくて、自分だけが頼りだ。ずる賢くなるのも、嘘をつくのも、この国で生きるには必要なこと。
生き生きして見えるのは、本当に自分の人生を自分で生きているからなんだろう。日本の若者が全体に生気なく見える理由も、そんなところにあるんだろう。

勉強は苦手で、母親には呆れられて、父親は当てにならない。いつしか大好きなサッカーの試合を、スタジアムで観ることだけが大きな希望となっている。
詐欺同然で作ったお金を持ち、夜行バスに乗り込んだ彼は、生まれて初めて感じた自由を味わっているようだった。
この一人立ちする感覚は、誰しもが経験したことのある、瑞々しいもの。


無事到着して、されどもう一波乱。
並んで求めたチケットは目の前で売り切れで、仕方なく、帰りのお金に手をつけてまでして、ダフ屋から高いチケットを買うのだ。そうしてようやく夢のスタジアムに入るけれど・・・・
最後の最後に、やっぱりやるせない結末が待っている。
ハッピーエンドはこない。

少年は、興奮してまんじりともしなかった一夜が、きっと憎らしかっただろう。
試験の結果や、両親の怒りを考えたら、胃がキューっとなりそうなものだけど、でもきっと彼はこんなことではくじけずに、どうにかして来た道を帰って行くのだろうし、もとの生活に戻っていくんだろう。

イランの子どもたちのバイタリティはやはり良かった。ありきたりではない宝物だと大人にはわかるから、似たような試練物語が多いのだろうと、この度思う。
イランの大人たちは、実はそんな子どもたちを相当認めていて、大きな愛で包んでいるのかもしれない。
イラン人監督の視線が、いつも厳しくも温かいのはそのせい。




監督・脚本  アッバス・キアロスタミ
出演  マスード・ザンベグレー  ハッサン・ダラビ

(モノクロ/72分)







Last updated  2008.12.10 23:25:06
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