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2009.07.19
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カテゴリ:日本映画

 大阪で暮らす倦怠期のサラリーマン夫婦のもとへ、東京から華やかで奔放な姪がやってきて家庭の空気を乱すようになる。いたたまれなくなった妻・三千代は、姪を連れて東京へ行き、夫の所へは帰らぬつもりで仕事を探し始めるのだが、夫が迎えに来て結局は元の平凡だが心安らかな生活に戻る・・・・。


 顔を合わせるなり「お腹がすいた、ご飯は?」と聞かれる。わたしは答える。「わたしはご飯じゃない!」
どんな家庭でも子どもがいればとくに、“ めしイコール ”な存在にならざるをえない妻。
三千代も家事に追われ、転勤で華やかな東京を離れて、いまは地味な生活を送っている典型的な主婦。

恋愛をしていた独身時代とは180度違う生活に、自分が自分でなくなっていくような感覚さえ覚えたような・・・。わたしも同じように経験したことだから、彼女の気持ちがよくわかります。
結婚っていったいなに?? と壁にぶち当たること何べんか、、。
周りからは、「幸せそうね」と言われることで、「わたしって幸せなの?」ともっとわからなくなったりする、いかにも守られてる感たっぷりの主婦だけど、悩まないはずはないです。

独身時代の自由は奪われ、ほぼ365日ご飯の支度をして、たまに出掛けると、イヤなことが待っている、、、。
三千代のように家を飛び出す勇気がある人は、たくさんはいないでしょう。それゆえ、彼女の行動力は希望の徴のようです。
姪のわがままに黙って我慢する忍耐力、頑なに夫と連絡をとらない頑固さ、たしかに時代は流れ、現代では稀となったかもしれないけれど、彼女の生き方は好きです。


この映画の場合、夫がまたいい人なのがツボでしょう。演じているのは、先日の『有りがたうさん』が爽やかだった上原謙。
頼りなげな優男で、妻の胸中掴みあぐねて、ちょっと鈍感だけれど、彼の飄々とした存在だからこその、いいドラマになっていたと思います。
三千代の家出が許されるのも、姪が甘えやすいのも、夫の性格。
あんなに優しく、なにもなかったように迎えに来てくれるんなら、帰りましょう――と言ってしまうだろうなぁ。

家出してきた三千代にたいする、大らかな母親の対応がすごく良かった。それから東京に暮らす義弟の一喝もまた、微笑ましい。
わがまま姪っ子には『若い人』の島崎雪子、三千代役には原節子など、美しい見惚れる女優さんが揃っています。
原節子といえば、同じく成瀬作品の『驟雨』でも、倦怠期の夫婦を演じていましたが、こちらもいい映画でした。


詰るところ、夫婦には絶え間ない思いやりが肝心なのでしょう。
やりたくもない家事に明け暮れ、顔をみれば「めし」と言われても、家庭に入ったことで妻の生活がどれほど一変したかを夫が理解してあげられれば、自ずと優しい言葉も思いやりも掛けられるというもの。
大事にしてもらえれば、美味しいもの作ってあげたい気持ちになる、そんなに単純なことが立ち行かなくなるのが倦怠期なのかもしれません。
思いやり、思いやり・・・。ずいぶん忘れてました・・・。




●  ●  ●  ●



監督/ 成瀬巳喜男
監修/ 川端康成
原作/ 林芙美子
音楽/ 早坂文雄
出演/ 上原謙  原節子  島崎雪子  杉葉子

(モノクロ/97分)








Last updated  2009.07.20 10:29:28
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