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行きかふ人も又

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2010.01.27
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カテゴリ:日常

 週末、ドライブをした。 数年前まで暮らしていた街、登別・室蘭へ。
街の様子はほとんど変わりなく、3年ぶりとは思えなかった。
いつもながら、住んでいた時よりすべてが小さく感じられて寂しげだ。

前々から気にかかっていた、デコボコな床のお店は、さらに高低差を増し、店全体が大きく畝っていた。
釣りをした海は変わっていなかったし、白鳥大橋から見える海はやはり真っ青だった。
家族が入院した病院も、2年半住まった家も、よく遊んだ公園もそのままにあった。


こうして懐かしの地を訪ねるのは好きだけれど、その頃を思い出して戻りたくなることは幸福なことにない。
年々、なにかしら手放しがたい物事に出会えているんだろうな。
戻ってほしいのはお肌のハリくらいよ。


市内を3時間ほど見て歩いたあとは、一番楽しみにしていた温泉街へと向かった。
何を隠そう、今回のドライブは温泉がメインなのだった。
地獄谷と鬼で有名な、登別温泉街にある『さぎり湯』。
硫黄の匂いに満ちた地獄谷からのすばらしいお湯を、大人390円で堪能できるという、なんともステキなこの温泉は行きつけだった。

引き戸を開けて暖簾をくぐると、昔ながらの板張りの床が広がっていて、右手に靴を置いたら、古くて味わい深い長い階段を下っていく、すると小さいながらもとっても落ち着く浴場があるのだ。
たった四つの湯船だけれど、露天なんてないけれど、こんなに気持ちのいい、湯あがり疲れない温泉も珍しい。

ゆっくり浸かったあとで、無料休憩所でなにかしら飲みながら、ゆるゆる過ごすひと時は最高だ!!
この日もそのようにして湯あがりにくつろいでいた午後5時頃。その場から窓の外を映してみた。
ここへ来るまで、もっと絶好のシャッターチャンスはあったはずなのに・・・。
カメラの存在を思い出した帰りがけのたった一枚の写真は、なんとも間の抜けたものになってしまう。



001.JPG

「クマ牧場」を探せ。 背景の隅っこに、ロープーウェイで行ける「クマ牧場」の看板がありますが、見えるでしょうか。








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Last updated  2010.01.28 05:42:26
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