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2010.09.16
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カテゴリ:イタリア映画

 イタリアの巨匠プーピ・アヴァーティが、故郷ボローニャを舞台に撮り上げた、ある家族の絆の物語――――。
本国で大ヒットしたという、セピア色の家族の情景は、ホロ苦い。

 1938年、第二次世界大戦前夜のイタリア、ボローニャ。高校の美術教師ミケーレは一人娘ジョヴァンナを溺愛している。彼女は、美しくて闊達な母デリアに、憧れと劣等感を感じて、いまだ恋愛にも縁がないのだった。
良き妻になりきれない母デリアは、夫の親友に密かに想いを寄せ続けていて、そのことに夫ミケーレは気が付いているのだが、取り繕いながら、一家はつつましく暮らしてきた。

しかしある日、ジョヴァンナが通い、ミケーレの勤める学校で女子生徒の殺人事件が起り、ジョヴァンナは嫌疑をかけられ、身柄を拘束されてしまう。平穏だった一家の日常は、音を立てて崩れていく・・・。追い打ちをかけるようにボローニャに戦火が迫る。

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 愛はあるのに、どれも不器用な一方通行だから、みんなどこか愛に飢えている。
家族に向けるべき愛を、夫の親友を慕う想いと取違えている妻。彼女のぶんまで、娘を溺愛する父。そんな両親に育てられた娘は、いつしか心を病んでいく。
殺人事件の前にも、彼女からのSOSはあったのに、、、最悪の事態に陥って初めて、人はほんとうのことが見えてくるのだ。

時代が戦時下でなく、単に家族の物語だったら、ややもすると、もっとおもしろい作品になっていたかもしれない。ひとつひとつ、良さげなエピソードが、勢いよく走り去っていく感がもったいない。まるでダイジェストだった。
このお話に息づいているめっけものは、いっぱいある気がする。それは父親の愛であったり、娘を愛せない母親の葛藤だったり、殺人を犯すに至った娘の心理だったり。
どれも駆け足では惜しいほど、ドラマ性を秘めているのだ。

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ファシスト政権の世相を背景に、当時の暮らしの手ざわりをいきいきと甦らす――(チラシより)
この頃のイタリアの風俗や郷愁に思い入れがあるなら、十分楽しめる作品なのだろう。
ただないものにとっては、登場人物に感情移入できるか否かで、感想は変わってくる。そんな時、丁寧とはいえないディテールが玉に瑕となり、勿体なく、思えてしまうのだった。

精神病院に送られた娘を、温かく見つめ続けた父親の愛は、やがて身を結ぶ。
終戦後、娘は退院し、母親であり妻であるデリアとの再会を経て、家族はまた新しい道を歩んでいくことになるのだ。
それぞれがどんな想いで、この結末に至ったか、どうしても唐突で、わかりにくさが残り、深い感慨とは遠いが、全体としてはまずまず楽しめたイタリアの小品。
役者さんがみんないい。




†    †    †


原案・監督/ プピ・アヴァティ
製作/ アントニオ・アヴァティ
脚本/ プピ・アヴァティ  アントニオ・アヴァティ
撮影/ パスクァーレ・ラキーニ
音楽/ リズ・オルトラーニ
出演/ シルヴィオ・オルランド  フランチェスカ・ネリ  アルバ・ロルヴァケル

(カラー/104分/IL PAPA DI GIOVANNA)








Last updated  2010.09.18 16:00:33
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