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2011.11.20
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カテゴリ:本(編集)
ロリータ』が好きだったナボコフによるゴーゴリ論。
シニカルでユーモラスな語り口は、ただの批評本ではない期待を裏切らないおもしろさ。中盤のむつかしい箇所は読み流しつつ。

末尾に年譜がつけられた経緯を"怠惰な読者のため"といい(笑) 、出版者に「それをやったら本はおしまいです」と言わしめた型破りな出版までのあれこれが、おまけの"ことわりがき"には綴られている。
出版者曰く。

筋が書かれていません。参考書目録や年譜もありません。これでは学生たちは、途中で投げ出してしまうでしょう。私自身も自分で読んでみるまで『検察官』がいったい何の話だか頓とわかりませんでした―― 

そう、この本では内容を知ることができない。しかもゴーゴリ批評なのに考察しているのはわずか数作品ばかり。

これは研究書ではなく「ナボコフの本」とでも呼ぶしかない性質のもの (解説) 

ナボコフ愛読者にとっては、ナボコフがナボコフ自身を語っているような錯覚に陥るらしい。
いまちょっとゴーゴリをバカにしてませんでしたか? という、シニカルな愛ある毒舌が炸裂。ユーモアある言葉遊びの好きな語り口が強烈で、じっさい読書後に湧いてくるのは、ゴーゴリの『検察官』読んでみよう、ではなく、ナボコフが読みたい――なのだった。
作家の魂はその人生にではなく作品の中にこそ存在する、という氏の芸術観のなせる技。


記述の首尾一貫性などおかまいなく、ひたすら自己とゴーゴリの世界の接触点を探ることに努力を傾注していることにより、破格の、八方破れであるがゆえに強靭な、独自の批評世界を現出させている―― (訳者あとがき)


ちなみにこちらは、1973年に紀伊國屋書店の現代文芸評論叢書の一冊として出版されてから、絶版になったのち、平凡社ライブラリーとして再刊されたそう。原書は1944年刊行。
 





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Last updated  2021.01.29 11:12:10
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