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2011.12.14
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カテゴリ:スウェーデン映画
  いつもかならず眠りへ導かれる名匠タルコフスキーの遺作。わたしにとっては、遠のいていく意識を止められない、試練のタルコフスキーさん。
『惑星ソラリス』で近未来を描くのに日本を使用してから、本作にいたるまで、日本への関心は続いていたらしく、松の庭、着物、尺八の音色など、日本人としては不思議な和が合間に織り込まれている。
ずいぶん枯れた味わいなのに、享年54歳という若さでの遺作なのが信じられない。どんなにリプレーしても、詩的な映像イメージと、作品の奥深さと、五大要素に満ちた壮大さを見届けたいとおもうから。

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スウェーデンの小さな島を舞台に、言葉を話せない息子らと共に静かに暮らし、誕生日を迎え生命の木を植えようとする大学教授アレクサンデルが、核戦争勃発のニュースを聞き、自らを犠牲に人々の救済を神に願う1日を描く――― (知っておきたい映画監督100より)


自己犠牲というなんとも偉大なテーマ。アレクサンデルは、信じていなかった神と対峙し、自己犠牲の果てに狂気の淵に沈んでいく。
アレクサンデルを救うのは、召使いのマリア。効果的な音楽はバッハの『マタイ受難曲』、いく度が映し出される絵画は、ダ・ビンチの『東方の三賢人の礼拝』なのだそうだ。

幼い息子を慈しむ家族たちみんな、彼のことを名前ではなく"子供"と呼ぶ。それは未来の子供たちの象徴的な存在だからなのだろう。召使いの名"マリア"にも、きっと意味がある。

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アレクサンデルの狂気は、終盤にいたって、これまでの眠気を嘘みたいに吹き飛ばし意識を冴え冴えさせていく。自宅に火を放ち、家一軒が焼け落ちるまで長回しで見つめ続けるカメラは圧巻。

人類の未来が愚かでないように、平和な未来がくるように、撮影当時すでに末期癌だったタルコフスキーのこころの祈りが聞こえてくるような作品。

ラストシーンで、言葉を取り戻した息子は、いまにも立ち枯れそうな父の植えた生命の木に水をあげる。そして、こうつぶやく。

「初めにことばありき、なぜなのパパ?」



    監督・脚本  アンドレイ・タルコフスキー
    製作  アンナ=レーナ・ヴィボム
    撮影  スヴェン・ニクヴィスト
    出演  エルランド・ヨセフソン  スーザン・フリートウッド  アラン・エドワール

   (149min/スウェーデン=フランス)







Last updated  2011.12.14 23:01:15
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