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2012.01.02
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カテゴリ:日本映画
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 久しぶりに観ましたがやはりおもしろい、文句のつけどころない傑作。昨年公開された『一命』とおなじ原作、滝口康彦の『異聞浪人記』を映画化した時代劇サスペンス。


 (あらすじ) 彦根藩井伊家の上屋敷に、津雲半四郎(仲代)なる浪人ものが現れ、切腹のためにお庭を拝借したいと申し出る。家老(三國)は当世の流行である切腹をタネにたかりに来た若侍・千々岩求女(石浜)が、竹光で腹も切れず舌を噛み切って死んでいった顛末を語る。ところが、その若侍は半四郎の娘(岩下)の婿で、病気の妻と子を抱えいたことが、半四郎の口から次第に明らかになっていく・・・・。

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回想形式でぐいぐい引き込まれていく。淡々と語る仲代達矢の語り口にしびれる。三國連太郎をはじめとした井伊家の非情な仕打ち、武士道の悲惨な一面を批判しつつ、サスペンスあり復讐劇ありの、面白さ揃い踏みといったかんじ。
竹光で腹を切る苦悶に満ちた求女の表情、流れる血・・・・・隙のないモノクロ画面に、ドロっとした血の黒さが怖ろしさを倍増させる。

この役、『一命』では瑛太が演じています。義父の半四郎には市川海老蔵。『切腹』の完成度があまりにも高いので、俳優として好きな瑛太に、がっかりするのでは・・・なんて杞憂からなんとなく敬遠していたけれど、評価サイトを眺めると案外悪くない。レンタルが出たら手に取ってみようとおもう。
わたしはふだんあまり時代劇を観ないのだけれど、黒澤明監督の一連の時代劇はすきです。本作は、クロサワ時代劇とは一味違ったストーリ展開の小気味よさとスマートな間があって、そこがいいのかもしれない。
ところで役者陣の撮影当時の年齢、ご存知でしょうか。仲代達矢30歳、岩下志摩21歳、三國連太郎39歳。貫禄がすごくて、とても見えませんねー。丹波哲郎氏は、いつから霊界と通じてしまったのかわからないけれど、当時は威風の人だったのだなぁ。

一風変わった脚本の妙、怖ろしい切腹に纏わる復讐劇は、時代劇の傑作で、これから何度観てもきっと飽きないとおもう。



  監督  小林正樹
  原作  滝口康彦
  脚本  橋本忍
  出演  仲代達矢  岩下志麻  石浜朗  三國連太郎  丹波哲郎

  (モノクロ/134min)






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Last updated  2012.01.03 13:13:22
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