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アメリカ映画

2011.10.26
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カテゴリ:アメリカ映画
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 『ミスター・ロンリー』がとても好きだったハーモニー・コリン監督のデビュー作。

 オハイオ州のジィーニャという小さな田舎町を舞台に、過去の竜巻で疲弊した町で生きる人々の暮らしを、猫を肉屋に売って小遣いを稼ぐ少年二人の行動を軸に、ドキュメンタリータッチで描く異色作。

生理的嫌悪感の寄せ集め。なのに、しぜんと次が気になる不思議な作品。
人を選ぶキッチュさ、グロテスクで俗っぽいのに、ピュアさも兼ね備える。小気味よい編集と映像美が惹きつける。

サイテイ+アンニュイな若者たちの希望なき日々には、どうしてだか生きてるリアルさがあって、それはピンクのうさぎ少年が見せる幻想よりも強い。


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よごれた部屋に漂う退廃、シンナーでラリって、お供はおもちゃのライフル銃。ネコ殺し、自殺願望、奇形、障害、ゲイ、竜巻の通った古い傷跡―――。

負。負、負、とマイナスな要素ばかりなのに、寄り合い暮らす少年少女には、ふしぎなくらい生き生き楽しそうな表情が浮かんでいた。


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ハーモニー・コリン監督は音楽が最高だ。『ミスター・ロンリー』の絶妙な選曲に心奪われたように、本作の音楽もすごくよかった。
よかったといえば、冒頭写真の少年の顔。華奢で、まだ大人になりきらないヘンテコで愛嬌ある顔。彼が自宅で大量のカトラリーを握り締めて筋トレをはじめた横で、母親がタップを踊るシーンなど最高にシュール。

コリン監督の新作がたのしみ。




監督・脚本  ハーモニー・コリン
撮影  ジャン=イヴ・エスコフィエ
出演  ジェイコブ・シーウェル  ジェイコブ・レイノルズ

(89min)







Last updated  2011.10.30 16:54:06
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2011.10.20
カテゴリ:アメリカ映画

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  街ゆく人にもらった筆記用具で絵を描いて暮らすジミー・ミリキタニは、カリフォルニア生まれの広島育ち。
18歳でアメリカに帰国するも、第二次大戦がはじまり、若い日々を日系人強制収容所で過ごした。
戦後、長く住み込みで働いていたが、市民権を放棄したため社会保障がなく、いまではニューヨークの路上アーティストとなってストリートで暮らしている。


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911のテロをきかけに、監督が保護するかたちではじまったアパートでの共同生活は、ミリキタニ氏の思いがけない人生のドラマを引き出していった。
かつての同僚との再会や、ミリキタニ(三力谷)姓の詩人との接触、80年の数奇な半生を辿る旅。家族や自分やHOMEを取り戻していくまで――。これぞ本物のドキュメンタリー。


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かつて画家を志していた孤独な老人が、時代のうねりに飲み込まれていった80年という時の歴史を、いま改めて振り返ると、そこには思いがけないほどのドラマと、ひとりの人間が生きた証のような、深い轍が見えてくる。

憎しみに染まった過去は昇華されて、老アーティストはあたらしい人生を歩みはじめた。
それが、ハッテンドーフ監督の興味からはじまり、審美眼と行動力とをへて、類稀なやさしさによって開かれたことが、なにより素晴らしい。





  監督  リンダ・ハッテンドーフ
  製作・撮影  リンダ・ハッテンドーフ  マサ・ヨシカワ
  音楽  ジョエル・グッドマン
  出演  ジミー・ツトム・ミリキタニ  ジャニス・ミリキタニ  ロジャー・シモムラ

  (カラー/74min)








Last updated  2011.10.23 09:32:55
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2011.10.11
カテゴリ:アメリカ映画

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 著名なアウトドア・ブランド“patagonia”と“THE NORTH FACE”を創業したイヴォン・シュイナードとダグ・トンプキンスは、1968年、南米パタゴニアを目指した冒険旅行を敢行した。その記録映像に出会ったアメリカ人青年、ジェフ・ジョンソンは、この伝説の冒険を追体験するべく旅に出る。最終目的地、パタゴニア最高峰コルコバド山登頂を目指す旅に密着したネイチャー・ドキュメンタリー。

先日の、登山の前に、アウトドアモードになるべく選んだドキュメンタリー。公開当時から気になっていた。
ところがどっこい、創業者たちの半生にぐぐっと迫るでもなく、ジョンソン氏の旅が魅力でもなく、そもそも氏自身もなんだか中途半端で、ちっとも高まらない。


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ボートの上の一連のシーンと、サーフィン映像を合わせたら、山の場面よりも海が勝っていた感たっぷり。mountain!mountain! したドキュメンタリーを期待したのでがっかりだった。
それもそのはず、監督はサーファーでもあるらしく、制作したチーム、ウッドシェッド・フィルムズは<海とサーフィンに対する感謝の気持ちから生まれた>のだとか。
どうりでサーフィンな映画で、山メインの映画ではないわけだ。
にわかに環境問題が取り上げられ、コルコバド山登頂は叶わないし、、ぐだぐだでいいところなかったなー。ゆいいつ、全編に流れるカントリーのギター音楽だけはいい。
   
  
   
------------------



監督・脚本・編集  クリス・マロイ
出演  イヴォン・シュイナード  ダグ・トンプキンス  ジェフ・ジョンソン

(87min)









Last updated  2011.10.13 14:11:59
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2011.10.01
カテゴリ:アメリカ映画

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  イギリスの人気コメディアン、サシャ・バロン・コーエン扮するボラットは、彼のTVショーの名キャラクターで、カザフスタン国営テレビのレポーターという設定。
そのボラットが、祖国カザフスタンの発展のために、アメリカを訪れて文化を学びレポートすると称して、アメリカ市民に突撃取材を敢行、各地で大騒動を巻き起こしていく、おバカコメディ・ドキュメンタリー。


  バカバカしくて笑えない・・・。悪ノリしすぎ、五月蠅すぎ、ボカシありすぎ・・・。
ユダヤ系やアメリカ南部の人やカザフスタン国民は、ぜったい怒るよこれ。
ユーモアあるシニカルは好きだけど(マイケル・ムーア監督の『アホでマヌケなアメリカ白人』とか)、この『ボラット』、ややドラマ仕立ての下ネタ満載ドキュメンタリーで最悪。ちっともおもしろくなかった。

現代イギリスのノリってこんなの? チャップリン、ピーター・セラーズ、モンティ・パイソン・・・名だたるイギリスのコメディアンはインテリが多いとか。
きっとこのコーエン氏もかなりのインテリなのでしょうが、受けつけないものは受けつけない。しょうがない。
ちなみに、"イギリス コメディ"で検索していたら、茂木健一郎氏のイギリスの笑いを絶賛する記事にぶつかって、笑った。



   監督  ラリー・チャールズ
   音楽  エラン・バロン・コーエン
   出演  サシャ・バロン・コーエン  ケン・ダヴィティアン

   (カラー/84min/BORAT)







Last updated  2011.10.02 20:43:58
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2011.09.24
カテゴリ:アメリカ映画

 【ガールフレンド・エクスペリエンス】

 
 スティーヴン・ソダーバーグ監督作品で、
DVDに同時収録されている2作品をまとめてup。

(あらすじ)  ニューヨークのマンハッタン、エリートたちを相手に高級コールガールとして働くヒロイン・チェルシーの日常をドキュメンタリー・タッチで描く。


 22歳のチェルシーは、セックスだけでなくガールフレンドと過ごしているようなひとときを提供する高級エスコート嬢。
チェルシー役を演じたのは、アメリカの人気ポルノ女優サーシャ・グレイ。
これだけでは低予算のしょうもない作品みたいだけれど、意外にも、エスコート嬢のプライドや将来の不安、裕福な顧客たちの赤裸々な人間模様まであぶり出されている。
PG12指定で、怪しいシーンはひとつもない。

仕事を理解してくれる恋人がいて、公私ともに幸せだったチェルシー。
なのに、妄信している人格学なるもので運命的な相性と出た顧客に強く惹かれて、恋人を捨ててまでその男の元に行ってしまったのはなぜだろう、、。


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人格学はほんとうにあるのか知らない。人格心理学とも違う?占星術の占いの一種みたいで、そんなものに縋っているチェルシーは、やっぱり孤独なのだ。
彼女ばかりじゃなく、社会的地位のある顧客たちにも、それぞれ抱えた問題や苦悩があって、都会に生きる現代人の現実を想う。

時間軸をずらした編集で、飽きることなくチェルシーの素顔を覗いていられた。顧客たちにみせる包容力ある顔、友人と話す顔、恋人に見せる顔、仕事欲に燃える顔。
登場する人みんなが、それぞれに仕事にたいする欲を持っていて、名誉心というのとはすこし違うけれど、ガツガツした隠しきれない欲望が、性欲なんかよりもメインに描かれてあることが印象的。高級エスコート嬢を連れて歩くことさえステータス。
だとしたら、チェルシーのプライドや将来の不安や孤独や占いに縋ってしまう日常は、職業など関係なく、女としてもっと身近なものに思えてくる。



    監督  スティーヴン・ソダーバーグ
    脚本  ブライアン・コッペルマン  デヴィッド・レヴィーン
    撮影  ピーター・アンドリュース
    出演  サーシャ・グレイ  クリス・サントス  マーク・ジェイコブソン

    (カラー/77min/THE GIRLFRIEND EXPERIENCE)




【Bubble/バブル】

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 ソダーバーグ監督は、デビュー作『セックスと嘘とビデオテープ』や『オーシャンズ11』のシリーズが好きだ。
実験的なインディ作品にも広く挑戦しているそうで、『ガールフレンド・エクスペリエンス』に続き、こちらも低予算の小品で、異色な犯罪ドラマとなっている。
ふと思い出すのはマイク・リー監督の『人生は、時々晴れ』。
あの、つらくて侘びしくて投げ出したい気持ちよりは、ずっと希薄されているとしても、荒んだ日常に溢れた嫌悪感はかわらない。
ファーストフードばかりの食生活の貧しさ、惰性的な人付き合い、深い孤独。


(あらすじ) オハイオ州郊外。父親の面倒を見ながら小さな人形工場で働く中年女性のマーサは、同僚の青年カイルとの惰性的な友人関係で、孤独を紛らわせていた。そこへ、若いシングルマザーのローズが、新たな従業員として雇われることに。カイルとローズが親密になり、疎外感と嫉妬を覚えるマーサだったが・・・ある時ついにローズが殺される事件が起こる――。


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救いも飾りも、なにもない淡々としたドラマ。犯人も動機さえわかりきっているだけに、投げ出したい気持ち倍増。不快感いっぱいな1時間は妙に長い。
工場で量産されている人形たちは不気味で、マーサ、カイル、ローズの家々はどこも落ち着かず、画面の中に拠り所が見つからない疲れに充たされた。なんともやるせない作品だった。




    監督・撮影・編集  スティーヴン・ソダーバーグ
    音楽  ロバート・ポラード
    出演  デビー・ドーブライナー  ダスティン・アシュリー

    (カラー/74min/BUBBLE)








Last updated  2011.09.26 17:46:24
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2011.09.21
カテゴリ:アメリカ映画

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 (あらすじ)慎ましい生活を送りながら、30年間に渡ってお気に入りの現代アートをコツコツと買い集め、いつしか全米きってのコレクターとなってしまった一組の老夫婦の人生を見つめたドキュメンタリー。

 入場無料の国立美術館にアート・コレクションを寄付したふたりの家は、1LDKのアパート。
この狭い室内に、ところ狭しと展示保管されていた2000点に及ぶアート作品は、大型の引っ越トラック4台分というからすごい。
子どもに恵まれなかった夫妻は、我が子のようにアート作品を愛する。
寄付したあとの気持は、まるで無事大学を出したみたい―だそうだから、なるほどーと微笑ましかった。

手当たりしだいではあっても、深い知識と洞察と審美眼を持つ夫ハーバートだからこそ、成せるコレクションセンス。
個性あふれる現代アートが、寄付後に上下左右間違えて飾られているのを見て、彼が飄々と指摘する場面などおもしろかった。

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監督はニューヨーク在住の日本人女性ジャーナリスト、佐々木芽生。こちらがデビュー作。
ドキュメンタリーの作風自体は、特にこれといって珍しさのないシンプルなものだけれど、夫妻の真似できない執着と徹底ぶりはとても伝わってきた。

アートをコレクションするというと、ちょっと敷居が高く思えても、夫妻のルール、自分たちのお給料で買える値段であること――これを聞けば、自分が気に入ったものを純粋にただ集めていく楽しみに、特別なことはないんだと気づかせてくれる。
<アート>との付き合い方を、よい方に再認識させてくれた良作だった。



監督・製作  佐々木芽生
音楽  デヴィッド・マズリン
出演  ハーバート・ヴォーゲル  ドロシー・ヴォーゲル

(87min/HERB & DOROTHY)








Last updated  2011.09.24 09:55:43
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2011.07.30
カテゴリ:アメリカ映画
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 数々の名作を生み出してきたノーマン・ジュイソン監督の傑作ミュージカル。ジュインソン作品は『夜の大捜査線』『ジャスティス』『月の輝く夜に』など私的に好きなものが多い。

舞台はウクライナ、心温まる家族の絆と、ユダヤ人迫害を描いたドラマ――。
この音楽この感動、高まるー。ジュイソン監督らしい、骨太なロマンある壮大な人生賛歌だった。


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おどけた道化師、バイオリン弾きの存在がとにかくたまらなくいい。
長女ツァイテルの結婚式も、そこで踊るロシアンダンサーたちの陽気なコサックもたまらなくいい。
生きていくうえで必要不可欠といった感じの、大好きなクストリッツァ的、ラマ的な音楽の在り方が最高!

幸から不幸に一気に転換してしまうのは、あの『サウンド・オブ・ミュージック』みたい。
ユダヤ人迫害の動きが、なにもかもをグレーに変えてしまう。
それでも、時代に立ち向かっていく若者たちは戦い、娘の幸せをひたすらに願う両親の思いや希望だけは、だれにも奪うことはできない、力強さに満ちたスバラシイ作品だった。
もちろんユーモアの精神も忘れない。


父親を演じたトポルは『フォロー・ミー』が記憶に新しい。ちょっと別人ぽいけれど、どちらも大好きな作品になった。
トポルさんはイスラエル生まれ。
音楽はかのジョン・ウィリアムズ、いいわけだー。


fiddler-on-the-roof-broadway-movie-poster-9999-1020453728.jpg こちらは素敵な舞台ポスター



監督・製作/ ノーマン・ジュイソン
原作/ ショーラム・アレイハム
脚本/ ジョセフ・スタイン
出演/ トポル  ノーマ・クレーン  レナード・フレイ

(179min/FIDDLER ON THE ROOF)







Last updated  2011.07.31 20:17:13
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2011.07.16
カテゴリ:アメリカ映画

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 1979年の夏。オハイオの小さな町で、母親を事故で亡くしたばかりの少年ジョーは、父

ジャクソンと2人暮らしになった。ある夜、親に内緒で家を抜け出し、チャールズやアリスら

5人の友達と共に、駅舎で8ミリ映画の撮影中、列車の脱線事故に遭遇する。その混乱

の中、横倒しの8ミリカメラは、列車から飛び出してきた"何か"を偶然映し出していた・・・。

事故処理にあたる軍は、黙してなにも語らず、小さな田舎町は不穏な空気で包まれる。そ

して次々と不可解な事件が頻発する――。

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いろんな要素がふんだんに盛り込まれた作品は、見出がある。前半は、少年のひと夏の

成長期、淡い恋、まるでSF版『スタンド・バイ・ミー』といった感じ。名作へのオマージュが

いっぱいだ。

地球外生命体の登場する中盤からは、製作に携わるスピルバーグの『宇宙戦争』を彷彿

とさせるドキドキの連続。どこまでもエンターテイメント性を忘れない。

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舞台は1979年の田舎町という、ノスタルジックの際。主役を子どもたちに据えたことで、

もっとも定石どおりの設定となっている。

しかし、ベーシックな土台に組上がった上物の見どころが、臨場感とリアルなCG映像だけ

なら、感想は"そこそこ"止まりということになってしまうのかもしれない。

作年公開された『第9地区』は、そう考えるといかに斬新で骨太でおもしろかったことか。

エイリアンの造形からして、かたや愛着湧くキャラで応援したくなったものだが、ここでは

単なる"敵"にしかなっていなかった。『E.T.』や『サイン』の宇宙人が、いかにいい味出し

ていたかわかるというもの。

ホントに楽しめるSFはなかなかない。キューブリックの『2001年宇宙の旅』のような、『第

9地区』のような、目から鱗の作品をもっと観れたらいいのに。

 

ちなみに『SUPER 8』と聞いて、エミール・クストリッツァ監督の同名作品を思い出すの

は、わたしだけではないはず。敬愛するクストリッツァとノー・スモーキング・オーケストラの

生みだす陽気な音楽を久しぶりに聴きたくなってしまった。

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監督・脚本/ J・J・エイブラムス

(カラー/111min)

 







Last updated  2011.07.17 16:57:45
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2011.06.25
カテゴリ:アメリカ映画

 

 太陽の死滅が近づき、存亡の危機を迎えた人類の最後の希望を託され、太陽再生の

ために宇宙船に乗り込んだ男女8人の壮絶な運命をスリリングかつミステリアスに綴る。

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さすが、ダニー・ボイル監督のSFは一筋縄ではいかない。

ハリウッドでありがちな、自己犠牲のお涙ちょうだいとは、一線を画すシュールさだ。彼ら

が乗る宇宙船の名は“イカロス2号”。 ギリシャ神話に登場するイカロスは、父ダイダロス

の忠告に背き、太陽に近づきすぎたために、蝋でとめた羽を失って青海原に落ちたとい

う。神に近づくような、神秘的で精神的世界観をもつ本作も、ボイル監督の手にかかれ

ば、娯楽スペクタクルに仕上がるのだった。


核装置ペイロードを搭載した船は、8人のエキスパートを乗せて、太陽に向かう途上、7年

前に同じミッションに向かったまま消息を絶ったイカロス1号の救難信号を受信する…。

7年前、いったいなにが起こったのか・・・サスペンスフルな展開が幕をあける。 

 

 命がけの任務に、さらなる問題と危機が彼らを襲い、ひとり、またひとりと命を落としてい

くのだが、ちっとも湿っぽくならないのが第一の魅力。淡々シビアなドラマと、上等な映像

表現と、テンポの良いボイル節はクセになるかもしれない。

太陽という超高温と、宇宙空間という超低温、どちらに転んでもおそろしい極限下での死

闘は、素直に楽しかった。

太陽に近づくにつれ、乗組員たちのなかに畏れを抱く者が現れる。神と太陽を結びつける

ことには違和感あったとしても、その微かな変化にも地球上の人類は生きていけない

――依存度の高さには、あらためてハッとさせられてしまう。

これから数十年にわたり、太陽の活動が弱まるときく。地球の天候に変化が起こり、気温

低下によって地球はミニ氷河期に突入するらしいのだ。太陽の大切さを噛みしめる未来

は、すぐそこに迫っているのかもしれない。

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船長役には、われらが真田広之氏が英語で好演しているので注目。クリフ・カーティスや

キリアン・マーフィなど、役者さんの見どころも大きかった。


(カラー/108min)







Last updated  2011.06.25 22:16:24
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2011.06.22
カテゴリ:アメリカ映画

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 『スラムドッグ$ミリアネア』のダニー・ボイル監督最新作。パワフルでスリリングに、生き

ていることの素晴らしさを謳い、絶妙な音楽とユーモアセンスで、映画の醍醐味をいつも

実感させてくれる、ボイル作品は大好きだ。


 当時27歳だった青年登山家アーロン・ラルストンによる、ノンフィクションの原作を映画

化。彼は庭のように慣れ親しんだブルー・ジョン・キャニオンで、この日、アクシデントに遭

遇する。大きな落石に右腕を挟まれ、谷底で身動きがとれなくなってしまったのだ。

荒野のど真ん中、誰にも行く先を告げていない絶望的な状況で、いかにして彼は精神と肉

体の限界から抜け出し生還したのか・・・臨場感いっぱいに描き出す――。

 

ジェームズ・フランコ演じるアーロンが魅力的である、その効果も大きいけれど、回想シー

ン以外ほぼ一人芝居となる90分、飽きることなくハラハラドキドキの連続だ。

自然を満喫する人生を謳歌していたアーロンが、窮地に陥ってはじめて後悔するのは、い

つも自分を支えてくれていた身近な家族や友人を、なおざりにしてきたことだった。渓谷へ

来ることを誰にも告げていない彼を、探してくれる人はひとりもいない。

 

谷底で思い出すのは、家族や友人たちとの楽しかった日々。水が底をつき、ついに幻覚

をみるようになっても、現れるのは大切な人たちとの、かけがえなかった日々の場面ばか

りだ。

人間は生かされている、そうひしと感じて、胸があつくなってくる。平凡な日常はずっと続

いていく気がするけれど、それはたんなる思いあがりで、いついかなる場面で、当たり前

でなくなる日がやってくるかわからない。

本来、人生って、そんな危うさのなかで、なんとかバランスを取りながら存在する、ただそ

れだけのものなのだろう。

だからこそ、いまを大切に、人生を謳歌しよう、生きているって素晴らしい! そんなふうに

ぐいぐい導いていくボイル作品には、素直に心打たれてしまう。

 

それでいて、説教くささの欠片もないことが、この監督の最大の魅力だ。

いつ谷底に落ちるのか、いったいどうやって腕を・・・・? 当然くるべき決断の場面へと突き

進む間じゅう観客はびくびくしてしまう、息つく暇のないエンタテイメント作品となっている。


持つべきものは、強靭なこころと肉体、知恵と知識とユーモア、そして自然を畏怖するここ

ろ。山登りするなら、心得ておこう。そして家族にちゃんと行き先を告げていくことも、忘れ

ないようにしなければ。


†    †    †


監督/ ダニー・ボイル
原作/ アーロン・ラルストン 『奇跡の6日間』
脚本/ ダニー・ボイル  サイモン・ボーフォイ
音楽/ A・R・ラフマーン
出演/ ジェームズ・フランコ  アンバー・タンブリン  ケイト・マーラ

(カラー/94min/アメリカ=イギリス)









Last updated  2011.06.27 19:24:03
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