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韓国映画

2011.08.23
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カテゴリ:韓国映画
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  ソウルを東西に貫く大きな河、漢江(ハンガン)の河川敷で売店を営むパク一家は、家長のヒボン、三人の子どもたち、そして彼らの愛情を一心に受ける長男の娘ヒョンソの5人家族。ある日、いつもの河川敷に、突然正体不明の巨大な生き物が出現 !! 逃げまどう人々を次々と食いはじめる。店番をしていた長男カンドゥも中学生になる一人娘ヒョンソを連れて逃げるのだが、途中で娘は怪物に連れ去られてしまう・・・。悲しみも束の間、政府はグエムル(怪物)をウィルスの宿主であると発表。パク一家をはじめ接触した人々は政府によって隔離されることに。そんな時、カンドゥの携帯に死んだと思われたヒョンソから、助けを求める一本の電話が入る――。
本国韓国で大ヒットした異色のモンスター・パニックSFは、日本でもすこぶる評判がよかった。


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政府も病院も、ヒョンソから電話があった事実を信じてはくれない。こうなったら自分たちの手で救うしかないと、ちょっとおまぬけなパク一家の面々が孤軍奮闘する。スリリングに、時に可笑しく時に切なく。家族のメンバーは、幼い頃は利口だったというぼんやりの長男カンドゥ、まともだが冷淡な次男ナミル、アーチェリーの代表選手である長女ナムジュの凸凹3兄妹、そして父ヒボン。巨大で凶暴な人を食う怪物が出現して、それに対し一般市民が体当たりで果敢に挑んでいくこと自体が妙にシュール。とんちんかんでも、無力でも、愛するヒョンソを救えるのは家族しかいないと、命懸けで、怪物の住処である下水道ローラー策戦に打ってでる。
ふつうなら出し惜しみしそうな謎の怪獣グエムルが、冒頭から惜しみなく登場 ! パニックとスリルに冒頭からぐいぐい引き込まれて、しっかり恐怖しながらも同時に、家族の本気な戦いぶりが楽しくて仕方なくなっていた。グエムルの造形もさることながら、父親がぼんやりの長男について独りごちるシーンがとても好きだ。
「屁の音を聞いただけでオレはこいつの今日の調子がわかるんだ・・・」
モンスターパニックものでありながら、家族愛、ユーモア、アクション、いつもながら盛りだくさん。恐るべし韓国、とてもおもしろい贅沢な娯楽大作だった。


 監督・原案/ ポン・ジュノ
 脚本/ ポン・ジュノ  ハ・ジョンウォン  パク・チョルヒョン
 出演/ ソン・ガンホ  ピョン・ヒボン  パク・ヘイル  ペ・ドゥナ  
 (カラー/120min)

 







Last updated  2012.09.12 00:53:01
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2011.07.26
カテゴリ:韓国映画
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 韓国・ソウルを舞台に、ストリートで生きる無軌道な若者とホームレスの姿を
活写した問題作。
参加型、実験的。そんな作品は参加したいと思えなければ、往々にして楽しめ
ない。わたしは早々に投げ出したくなったけれど、その先のなにかを期待して、
とりあえずエンディングまで観た。でもなにもない、カタルシスもない。
ストリートの若者たちが創作した短い物語を、ドキュメンタリータッチで映像に
した異色作。創作アニメーションなんかも使い、やや変化はあるけれどイライ
ラが募った。演じているのはストリートの若者たちと本物のホームレス。ノンフ
ィクションに近いぶんだけ、嫌悪と不快の度が増す。不毛な時間がただただ過
ぎていく・・・そんなどんな意味も見つけられないような長い2時間だった。
ここに出てくる韓国の風俗はヒドイ。 韓流ブーム熱に浮かされた人には、見たく
もないような姿なんだろうな。撮影から10年経って、ずいぶん変わっていても、こ
の不健康でアンニュイな日常は、掃き溜めで蠢く見たくないものそのもののようで
つらかった。
日本と違うのは、暴力がある風景かと、ふと思う。血の気の多い国民性が垣間み
えるそんな作品でもある。男が女を殴るシーンなんて見たくもない。
出演する若者たちのニックネ―ムは、以下。美女、鳥頭、プリンス、血便男・・・・
なんかみんな・・・悲しくなるようなネーミング。
 
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監督/ チャン・ソヌ
出演/ コン・ヒョクシン  チャン・ナムギョン
(カラー/116min)
 
 






Last updated  2011.07.26 22:51:58
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2011.04.12
カテゴリ:韓国映画
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  家庭内暴力で傷つきながら生きる人々の魂と魂のぶつかり合いを、残酷な暴力描写
と緊張感溢れるタッチで描く衝撃作。 
この作品は、映画館ボランティアをしていたころ、丁度<シアターキノ>でかかっていた。い
ま、<蠍座>で上映していることを知って、ひさしぶりに映画館へと足を運んでみた。
 ひと昔まえなら、どうせハッピーエンドになる――と思いながら観ていたものが、現代韓国
映画は、どうせサッドエンドだろうと思ってしまう嫌いがある。
むきだしの怒り、むきだしの憎しみ、どうにもならない負の連鎖は、強いやるせなさと哀しみ
でいっぱいだ。
借金の取り立てをしているサンフンには、壮絶な過去がある。
子どもの頃、父親の暴力で、母と妹を同時に目の前で亡くしていたのだ。その父親が、15年
の刑期を終えて、自宅に戻ってきてからは、コントロールできない怒りと憎しみと復讐心に苦
しみ、自制心を失いつつあった。
高校生のヨニも、壮絶な毎日を送っていた。ベトナム戦争から還った父親は、暴力を振るう男
で、母が死んでからは家事を一手に引き受けながら、ますます精神を病んだ父と、金を無心す
る無職の弟に苦しめられる毎日なのだった。。
そんなふたりが出会って、ふたつの魂は救われていくかに思える。ほっとするような、優しい時間
が流れる。
けれども、現実はそう甘くない。一緒に過ごした時間も空しく、どこまでも暴力というものは残酷で、
そこからはなにひとつ生まれることなく、ただ悲しみだけが残されていく――。

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この物語のなかには、たくさん家庭内暴力が出てくる。サンフンが借金取りに出向いた先の家族や、
サンフンの姉夫婦や、様々に。そして、それによって怯える子どもや妻や女たちの姿が、執拗に映し
出される。監督からの、直球すぎるメッセージに他ならない。
現代の韓国も、こんなふうに家族の崩壊はすすんでいて、深刻なのだと思うと、身近に思えてくるけ
れど、日本の事情とはややすこし違うのかもしれない。
 
なんと監督は、サンフンを演じているヤン・イクチュンで、製作・脚本などひとり5役をこなしている。
しかもこれが長編デビュー作。とても長編初とは思えない見事な緊張感とドラマ性で驚かされる。
女子高生ヨニを演じたキム・コッピがまた、すごくよかった。将来美人になりそうな顔立ち、存在感も
抜群で、ヨニの悲しみや怒りや諦めを体当たりの演技で好演していたと思う。
あまりに残酷でR-15指定となっているけれども、底に流れているのは善でありたい願う清さなのだ
った。心から血を流しながらも、悪に染まりきらず、どんなに憎んでも、家族であることの絆を断ち切
れない人間性に、純真さをみないわけにはいかない。
せめてこの映画にだけは、サンフンとヨニにだけはハッピーエンドをと、祈りたい気持で最後のほうは
観ていたけれど・・・韓国映画にそんな結末は望めないことがかわるから、少し悲しくもあった。
綺麗事を見せてくれ!と、こんなに願ったのは、めずらしいことだった。
 
†   †   †


監督・製作・脚本・編集/  ヤン・イクチュン
撮影/  ユン・チョンホ 
音楽/  ジ・インヴィジブル・フィッシュ 
出演/  ヤン・イクチュン  キム・コッピ  イ・ファン  チョン・マンシク 
(カラー/130min)






Last updated  2011.04.13 06:49:45
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2011.01.20
カテゴリ:韓国映画

 妻と一人娘を持つ平凡なサラリーマン、オ・デス。彼はある日、突然何者かに誘拐され、小さな部屋に監禁されてしまう。15年後、突然解放されたデス。いったい誰が?何の目的で? デスは偶然自分を介抱してくれた若い女性ミドの助けを借り、監禁組織のなぞを探り始めるのだったが、、。すべてを企んだ男・ウジンとの対面により、さらに悲劇のゲームが幕を開けてしまう―――。


 おそろしくエゲツない、救われない物語だ。
内容も映像も、どこかハリウッドの二番煎じを思わせるが、原作は日本のマンガなのらしい。
ある日突然、理由もわからず、15年も監禁されたオ・デス。その理由は、過去にあった。
答えを探して否応なくゲームに挑むこととなった、彼の野獣のような風貌は、見たい心を触発する。

知り合ったミドとともに、真相を探るうち、ふたりの間にはいつしか愛(のような感情)が芽生え、ついに結ばれるのだが・・・。オ・デスもミドも、気づかぬうちに、すべて謎の男・ウジンによって操作されているのだ!その怖ろしさ。
ウジンはなぜそこまでオ・デスを憎んでいるのか?! 驚愕の真実が明かされるラストまで、目を逸らせなかった。

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痛々しいシーンの連続で満腹になったところへ、なお怒涛の暴力シーンとあざといほどのどんでん返しが突き付けられる。
理由を知らされず15年ものあいだ監禁される恐怖、精神の崩壊、自殺未遂・・・ただでさえ恐ろしい。そもそも監禁組織なんて存在があると想像するだけで恐怖だ。
凶器は金槌、人を操る催眠術、ありとあらゆるおっかな所のオンパレード。さすが日本アニメ原作というべきか(?)

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ウジンとデスの接点が初めてわかる、後半の回想シーンまで、オチすら予想できなかった。しかも、このシーンはエロくて、ウジンの過去は意外にも切なくて、流石、韓国映画はこれでもか! というほどあらゆる素材をぶち込んでくる。
本編を語るのに欠くことができないキーワード近親 相姦(ネタバレ反転)だろう。ネタバレになるので、これから観ようと思っている方は反転しないほうがベターです。
その禁断のキーワードがダブルでやってくるとは、、、オ・デスとミドの関係が好きだっただけになかなかショックだった。

ミド役には、先日の『トンマッコルへようこそ』で少女ヨイルを好演していたカン・ヘジョン。本作でもかわいくて、存在感抜群。
デスを演じたのは、役所広司似のチェ・ミンシク。彼の濃厚な本能炸裂の演技と、ボサッボサの髪はインパクト絶大です。

パク・チャヌク監督の作品は『JSA』以来、久しぶりの鑑賞でした。なんとなく、この作品やその他のタイトルを眺めると、日本でいう黒沢清監督に似た匂いを感じるのだけれどどうでしょうか。


†   †   †


監督/ パク・チャヌク
原作/ 土屋ガロン・作  嶺岸信明・画 『オールド・ボーイ』
出演/ チェ・ミンシク  ユ・ジテ  カン・ヘジョン

(カラー/120分)






Last updated  2011.01.21 08:16:07
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2010.10.20
カテゴリ:韓国映画

 いい脚本に、いい音楽、いい映画!朝鮮戦争を、ファンタジックに、ノスタルジックに、ユーモア交えて描いた本編は、もともとは舞台劇だったそうだ。

 1950年代の朝鮮戦争を舞台に、山奥の不思議な理想郷に迷い込んだ敵対する兵士6人が、村人たちののんびりしたペースに癒され、人間性を取り戻していく姿を感動的に綴る――。


 兵士たちが迷い込んだのは、周囲から隔離された山奥深く、自給自足の生活を送る不思議な村“トンマッコル”だった。
笑顔が絶えず、争いごともない平和なその村に、アメリカ人パイロットと、道に迷った韓国軍兵士2人と、人民軍の兵士3人が、次々と迷い込む。
一触即発の状況を、わけもわからず笑顔で切り抜けた村人たち。おかげで男たちは命拾いして、いつしか言葉を交わし、友情を抱くようになる。“トンマッコル”にほだされた兵士たちは、迷惑をかけた村人のために、農作物の収穫を手伝いはじめるのだったが・・・・。

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この村の象徴的存在は、知恵遅れの少女ヨイル。彼女がただ豊かな自然のなかに、笑って戯れているだけで、大地に生きる喜びを思い出させてくれる、重要な役柄だ。
演じているのはカン・ヘジョン。彼女のピュアなハートと、仕草と、あざといほどのスローなカットがキレイだった。

ヨイルの無垢な魂や、まるで宮崎アニメのごとく神秘的な里山が、敵対する男たちの心を開くきっかけになっていくのだけれど・・・・。戦争が続いている限り、いつまでも村に留まることは許されない。
そんな矢先、連合軍が村一帯の爆撃を計画していることを知ってしまう。
兵士たちは、村を救いたい一心で、爆撃を逸らすための作戦に打って出るのだった。自分たちが犠牲となってでも―――。


戦場シーンの緊迫も、CGを駆使したファンタジックな映像美も、心温まるユーモアも、すべてがじつにいい塩梅で混ざり合った良作だった。
印象的な音楽は、なんと久石譲さん。どうりで宮崎アニメチックに、心に染みたわけだ。全体を通しても、往年の宮崎アニメのうまさを実写で焼き直したようなイメージがあった。
あの映像美、魅力的な脚本、生を謳歌する喜びのようなもの。

しかし、キレイ事ばかりで終わらせない辛口が、本編の良いところ。
生命の象徴であった無垢なヨイルが銃弾に倒れ、戦争の大義は自己犠牲という形でしっかり描かれている。けっしてハッピーエンドではないのだった。

降り注ぐ爆弾、響き渡る銃声、ユートピア“トンマッコル”を守るために流れる血。
理想郷がキラキラしていたぶんだけ、映像がファンタジックなぶんだけ、戦闘の場面がツラく、絶望的であるからこそ、また違った角度から、戦争の愚かさ不条理さをあぶり出してくる見事な作品。
「トンマッコルへようこそ」がよかった方には、おなじファンタジーでも、こちらはダーク・ファンタジーだが、『パンズ・ラビリンス』という作品がとてもおすすめ。




†   †   †




監督/ パク・クァンヒョン
原作/ チャン・ジン
脚本/ チャン・ジン  パク・クァンヒョン  キム・ジュン
音楽/ 久石譲
出演/ シン・ハギュン  チョン・ジェヨン  カン・ヘジョン

(132分/WELCOME TO DONGMAKGOL)








Last updated  2010.10.21 00:18:59
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2010.10.17
カテゴリ:韓国映画

 みんな死ぬ。生きていれば、かならず。
世の中便利になっても、自然界の掟には従うしかない。
淡々と、当然のことを捉えた素朴なヒューマン・ドキュメンタリーに、原初の暮らしぶりが、静かに語りかけてくる。

30年も生きた老いぼれ牛に、死期は近づいている。
めっきり頭痛がひどく、野良仕事もままならないお爺さんにも、嫁いで60年間、苦労しっぱなしだったお婆さんにも、はもうすぐそこに迫っている。
そこには、なにも特別なことなどなく、ただただ別れがあるだけ。
 
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文明の利器に頼らないで働いてきたお爺さんにとって、牛は朋輩。
となりの畑は、やれ耕運機だ、田植え機だ、農薬だと、とにかく便利な世の中になっているのに、それらを頑なに拒絶して、むかしのやり方を貫いてきた。
一概にすばらしい―と言えないのは、その手間と苦労が、一手にお婆さんにのしかかっているから。

「わたしほど苦労している者はいないよ。」「なんであんたなんかに嫁いでしまったんだろう・・・。」

どんなに愚痴をこぼしても無反応なじいさんをよそに、腰の曲がったばあさんは、野良仕事を続ける。
代わりの新しい牛がやってきても、老いた朋輩を手放そうとはしない。
死にかけた相棒を最期までこき使うじいさんが、あまりにも頑固だったが、お互い死に近づいた者同士、とことんまで擦り切れて草臥れて生を保っている様子が、胸に堪えた。

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農村部の姿は、韓国も日本も変わらないんだなぁ。
頑固なじいさんも、そのせいで苦労するおばあさんも、ありがちで、変わらない。

なにも大仰なことではなく、この上ないほど素朴に生きる人たちの暮らしを垣間見るとき、文明社会のぬるま湯に浸るわたしたちの上にも、その摂理なるものがたしかに存在していることに気がされて、ハッとしてしまうのかもしれない。


†   †   †



監督・脚本・編集/ イ・チュンニョル

(カラー/78分/OLD PARTNER)







Last updated  2010.10.19 05:41:24
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2006.11.27
カテゴリ:韓国映画

  失業中の母が新しい仕事を見つけるまでの間、一時的に田舎の祖母の家で暮らすことになった少年サンウと祖母の交流を綴った感動ドラマ。都会育ちで反抗的な少年と、どこまでも寛容で愛情溢れる老婆が、心を通わせ絆を深めていく過程を、叙情豊かにかつノスタルジックに描く。


 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



  静かでノスタルジックでとても感動しました。
嘘っぽくなくて自然で、なにより視線が温かい。
少年役以外は素人の方々なのだそうです。

初めて行く母の実家はド田舎。ひとりで暮らすおばあちゃんは口が利けず耳も聞こえません。
母とふたり暮らしのサンウは、いつも一人でいることに慣れているこしゃまくれた少年で、おばあちゃんと暮らすはめになった2ヶ月、何もかも勝手の違う生活にさっそく耐えられなくなります。

水道も水洗トイレもない生活。
なにもかもが気に食わないサンウは、おばあちゃんの耳が聞こえないのをいいことに「バーカ」とか「きたない!」とか悪口言い放題です。
自然の中で過ごしたことのない彼にとっては毎日が暇。
ゲームばかりして、そのうちに電池が切れて、とうとう都会から持ってきた色んな物が使い物にならなくなります。
彼の生意気さも、反抗心も。


年老いたおばあちゃんにしてみたら、孫のサンウは未知の存在です。
世代の違う都会の子ども相手に、お金もなく、言葉でコミュニケーションもとれません。
それでも孫になにかしてあげたい気持ちはいっぱいあって、その素朴な優しさは、次第にサンウにも伝わってゆくのでした。

おばあちゃんの家



少年は、おばあちゃんの家にきて初めて、愛情のぬくもりとか安心感を肌と心に感じたのではないでしょうか。
はじめは腹が立つほどクソ生意気なガキンチョなのですが、ひねくれてめんこくないからこそ、思いやりを持てるようになってくる描写が生き生きと感じられました。

少年は田舎でささやかな恋をして、本当の優しさを身に着けて、おばあちゃんが大好きになって帰って行きます。
ラストは涙がぼろぼろでした。
なにもないド田舎でも、互いにしてあげられることはいっぱいあります。
必要なのはお金でも言葉でもありません。
いつも針に糸を通せなくて困っていた後姿、字が書けないおばあちゃんを思って、夜中遅くまで精一杯のお礼を残していこうとするサンウの心に泣けました――

田舎や年寄りが持っているぬくもり、故郷のようなあったかさに、最後は観てる自分まで包まれて、暫く幸せな余韻でいっぱいになりました。
冒頭で「すっごいめんこくない!」と思っていたサンウですが…帰れる場所ができて、待っていてくれる人ができて「ほんと良かったね!」とラストに思えてしまうのが~なんともいいです~



イ・ジョンヒャン監督作は前作「美術館の隣の動物園」との2作品だけのようですね。
どちらも好き。次回作が楽しみです♪



 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



監督・脚本  イ・ジョンヒャン
製作  ファン・ウヒョン 、ファン・ジェウ
撮影  ユン・ホンシク  
出演: キム・ウルブン 、ユ・スンホ サンウ
     ミン・ギョンフン 、イム・ウンギョン
     トン・ヒョフィ








Last updated  2007.12.07 00:48:30
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2006.08.31
カテゴリ:韓国映画


  録音技師の青年と離婚歴のある年上の女性との幸せな愛の日々と、やがて互いの愛の捉え方の違いから避けられないすれ違いへと向かうさまを描いた切ないラブ・ストーリー。



 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


  冬が終わり、暖かな春がきたような恋の始まり。
眩しいくらいに時を過ごして、いつしか季節が終わる物悲しさを知る――
純真な青年サンウが一心に想いを寄せた恋の結末は、タイトルどおり悲しい幕切れ。
男女の出会いと別れを、等身大に季節の色濃く描いた、優しくて穏やかなラブストーリーでした。

初めて、自分でも信じられないくらい相手を好きになる時。
それは一生に一度だけなのかもしれません。
傷つくことも知らず、愛が変わることも知らず、永遠を信じて、想いの大きさに驚くような、そんな恋。
彼は仕事で知り合った年上のウンスと恋に落ちて、最高に幸せな時間を過ごし始めます。
愛に終わりがあることを知っているウンスの心の闇が、次第にふたりを遠ざけていくことも、ずっと無邪気ではいられないことも知らずに、いつまでもこの愛がつづいていくと信じていました。

サンウのように、ほとんどの人にとって一番最初にした強烈な恋愛は、こんなに盲目なものだったのではないでしょうか。
懐かしさと、痛々しさと、切なさと...眠っていた自分の過去の記憶が目を覚ましてくるようで、とても身近に感じられた恋愛模様でした。

春の日は3
録音技師の主人公。映像と音のこだわりを感じます。


離婚歴のある年上のウンスにとって、彼はいったいなんだったのでしょう。
本気で好きになることや結婚に対して、臆病になっていたとしても、彼女のしたことはつれな過ぎて酷でした。
そうしなければ別れられないような恋もあるけど、理由さえ話さない一方的な別れというのが悲しい。
恋の喪失感を知っているなら、もっと相手に優しくなれてもいいのに。
年上だけど身勝手で、ここだけはちょっとう~んと唸ってしまいました。
ふたりのどちらにも重点を置いて始まった恋物語は、次第にサンウ一人のものになってしまうのは切ないです。

春の日は2
仲睦まじかった頃のふたり


再会を経て、またひとつ成長するラストシーンが良かった。
無我夢中で想っていた頃の彼が、大きく成長して魅力的になっているのがいいです。
実際もきっとこんな感じなんじゃないかな。
喪失感を知った人は変わるし、変わったサンウの方が素敵に見えます。
彼を手放してはいけなかったのかもしれないと、再会したウンスは少しでも感じたのでしょうか。。
後半加速するように彼女の気持がわからなくなっていくのが少し残念でした。

家族の描き方も巧いです。
今回は、サンウが同居する痴呆症の祖母が、作品に深みを与えてくれてました。
昔浮気して家を出て行った夫のことが未だに忘れられない祖母と、彼女の面倒をみる彼の関係にも注目です。


ウンスを演じたのはイ・ヨンエ。
最近ではドラマ「宮廷女官 チャングムの誓い」、映画「親切なクムジャさん」で有名ですね。
私は「J・S・A」の彼女しか知らなくて、キリッとした深津絵里似の女優さん~と思ってきたのですが、今回はナチュラルで感じが違っていました。
本作から5年経ち、最近のお顔を見るとさらに印象が変わって見えますが相変わらずおキレイですね。
サンウを演じたユ・ジテはかなり長身で顔も長身顔。
優しさが滲み出たような演技は印象的です。

監督はホ・ジノ。
大好きだった処女作「八月のクリスマス」、本作「春の日は過ぎゆく」そして昨年公開になった「四月の雪」のまだ三作品しか監督していません。
どれも季節を感じる作品で、雰囲気が好みです。
静かで地味だけど、ノスタルジーを感じさせるような、自然と一体になったような作品群。
次回作を心待ちにしている監督さんのひとりです。


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


監督  ホ・ジノ
プロデューサー  チャ・スンジェ 、キム・ソナ
          宮島秀司 、ピーター・チャン
脚本  リュ・ジャンハ 、リ・スクヨン
     シン・ジュンホ 、ホ・ジノ
音楽  チョ・ソンウ
出演  ユ・ジテ 、イ・ヨンエ 、ペク・ソンヒ
     パク・イナン 、シン・シネ







Last updated  2007.08.29 17:59:35
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2006.06.04
カテゴリ:韓国映画
  1998年に住む青年のもとに届いた手紙は、なんと2000年に住む見知らぬ女性からのものだった・・・。不思議な時間のねじれによって生まれた恋の行方は・・・?


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


  2年という‘時’に隔てられたふたりが、不思議なポストを媒介にして心を通わせていく――
なんとも瑞々しくて、気持が洗われるような恋。そしてロングショットや静けさが断然美しい作品でした。

2000年の現在を生きるウンジュを演じるのは、この翌年製作された「猟奇的な彼女」で人気となったチョン・ジヒョン。
1998年の過去に生きる男性ソンヒョ役はイ・ジョンジェです。


イルマーレ(浜辺の家)を舞台に始まる、手紙のやりとり。
過去にいる利点と、未来を知っている利点を持ったふたりが、互いに傷ついた心を自然と癒しあってゆくのですが...
惹かれていくごとに会いたさが募るけれど、なかなか会えないもどかしさ。
なんとも切ない関係が、時間軸の交差巧みに展開されていくので目が離せません。

主演ふたりが、とにかく素敵。
そこに淡い景色と構図の美しさもプラスされると、非の打ち所がないほど絵になる映画が出来上がりますね~

イルマーレイルマーレ


ウンジュが過去を変えたいと思ってしまったがために、二人の恋は急展開を向かえ、ソンヒュの存在さえも脅かされることとなる後半。
劇的すぎてしまった感のあるこのあたり、なにかしっくりこない部分もでてきます。
ふたりの間にある2年という隔たりの解決の仕方は、好みな作品だっただけにちょっと残念でした。
それはタブーでは? とか、未来は?今までは?と考えずにいれなくなるんですよ...
性格でしょうか。


全体としては好きでした。
話の流れもスムーズで、雰囲気もしっとりしていて浸れます。
イルマーレの佇まいがたまらなく魅力的なのも、作品の好感度を倍増させていますね~
韓国映画の恋愛ものはやっぱ好きかも。

イルマーレ3


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

監督  イ・ヒョンスン
製作  チャ・スンジェ
脚本  ヨ・ジナ
撮影  ホン・ギョンボ
音楽  キム・ヒョンチョル
出演  イ・ジョンジェ 、チョン・ジヒョン 、チョ・スンヨン
     ミン・ユンジェ  、キム・ジム  、チェ・ユニョン







Last updated  2007.08.29 22:44:07
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