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チェコ(スロバキア)映画

2011.03.04
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 アニメーション作家・ヤン・シュヴァンクマイエルが、独自の解釈で描くゲーテの『ファウスト』。
シュヴァンクマイエル作品は、この『ファウスト』をはじめ、『オテサーネク』『ルナシー』など、実写と人形アニメーションを合成したものが好きだ。
いつものようにダークでキッチュ、グロテスクで触感的。絶妙のバランスで、人間と人形が共演する、とてもおもしろい作品だった。

街角で配られた地図が指す、とある廃墟に引き寄せられて、辿りついた男。なに者かの手引きでファウストに仕立てられ、悪魔の罠にはまってしまう彼の運命とは――。

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独自の解釈とはいえ、『ファウスト』の内容に触れることができて、なんちゃって知識が増えた。
しかも映像はこだわりの連続。実写にうまく組み込まれる、クレイアニメーションや等身大の操り人形は、グロテスクだけれどシュールで巧みで、すぐに虜になってしまう。

人形劇が好きなせいもあり、メフィスト、悪魔、天使役の木偶たちが織りなす劇が楽しくてしかたがない。操り師の手まで演出のうち。手作り感が、すべて作品の味わいになっている。
アニメーションという言葉のイメージさえ覆す、洗練された世界観に魅了される。

私的なツボは、木偶たちが走る姿かしら。かわいすぎる。たのしすぎる。
もはや人間なの人形なのか見分けのつかない動きの切れ味に、こころ高まる。
木と木のぶつかる音「コツコツ」、石畳を歩く音「コツコツ」。とてつもなくツボ。
これはもうシュヴァンクマイエル作品の一ファンとして、偏愛嗜好のなせる好評価です。


†   †   †


監督・脚本/ ヤン・シュヴァンクマイエル
製作/ ヤロミール・カリスタ
撮影/ スバトプルク・マリー
出演/ ピーター・セペック
声の出演/ アンドリュー・サックス

(カラー/95min)






Last updated  2011.03.04 22:25:22
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2011.02.19

 敬愛するヤン・シュヴァンクマイエルの短編集。
DVD収録作品は「フード」、「石のゲーム」、「ワイズマンとのピクニック」、「肉片の恋」、「フローラ」、「アナザー・カインド・オブ・ラブ」、「スターリン主義の死」、そしてヤンの製作風景を映したドキュメント「ブラハからのものがたり」
のちの長編と比べてみると、原点がみつかって楽しめそう。

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「アナザー・カインド・オブ・ラブ」                   「フード」

簡単な内容の中身は、こんな感じ。つねに内臓の感覚を大事にしてきたヤン氏らしい「フード」
もっとも単調な、ほのぼの描写の「石のゲーム」
男のピクニックを乗っとった、洋服や道具たちの暴動をユーモラスに描く「ワイズマンとのピクニック」
料理される前の、わずかな時間を戯れる二枚の肉のダンス、「肉片の恋」
食物で作った人体が不気味な、アルチンボルド風「フローラ」
粘土の男女が奇妙な形で愛しあい、理解し合う様を描く「アナザー・カインド・オブ・ラブ」
チェコの歴史を、ユーモラスに痛切に生々しく表現した力作「スターリン主義の死」

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「肉片の恋」                           「アナザー・カインド・オブ・ラブ」

チェコには、シュールレアリストが現役で活躍する場が、まだちゃんとある。占領の歴史を繰り返してきたチェコの国民は、言葉にできない感情を、伝統的な人形アニメーションの劇に託して伝え継いできたのだと、どこかで聞いた。
グロテスクでも、触感的でも、生命と繋がった芸術表現はこのましく、わたしはこの映像表現が好きだと、あらためて思った。

ヤン氏の新作はまだかしらん。『ルナシー』以降、情報がきこえてこないけど、待っているファンはきっと多いはず。






Last updated  2011.02.19 17:56:41
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2010.02.14
 
  ヤン・シュヴァンクマイエルが描く『不思議の国のアリス』。
氏の作品を敬愛する人にとっては、たまらないキッチュさだけれど、万人受けはぜったいにしないだろうな~。
『不思議の国のアリス』は、もともと、イギリスの数学者チャールズ・ラトウィッジ・ドジソンという人が、ルイス・キャロルのペンネームで書きあげた物語なのだそうだ。
児童書にしては、かなりブラックで奇妙なお話だと思ってきたけど。視点を変えたら、こんなにまで悪夢と化すのか!そう思ったらおかしかった。
キッチュというと、響きがかわい過ぎるから、同じ意味でもあえて俗悪と称したい感じ(笑)

 
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登場する人間は、アリスを演じたクリスティーナ・コホトヴァちゃんだけ。アリスがちいさくなると、彼女の代わりに人形が役を引き継いで動く。
しかもその人形がちょっとホラーチックで不気味だったりするのだ。
得意の人形アニメーションとコマ撮りで、3年の歳月を費やして撮りあげたのだそう。

相当グロテスクで、気持ちが悪いけどユーモラス。苦笑しながら見るもよし。
カチカチ鳴らす前歯がこわーい剥製のウサギや、珈琲めちゃくちゃ溢しながら内臓見えてるキチガイ帽子屋さんなど、キャラも濃い。
女王だけでなく、どこまでもなんか酷いの、みんなが・・・。
人形アニメーションという手法の魅力が満載で、CGには出せない個性に満ちた、おもしろい無二の作品となっています。


ちなみに、今年公開の『アリス・イン・ワンダーランド』も、不思議の国のアリスがモデルとなっている。
監督はティム・バートン、ジョニー・デップ主演で、アリスの10年後を描くとか。なんだかバートン・ワンダーランドでこちらも面白そう!
『不思議の国のアリス』はどんな風にも解釈できる、大人にとっても興味湧く題材なのだなぁ。
今回DVDを買ったけれど、シュヴァンクマイエル版はとても子ども向けではないので、しばらくは一人で楽しむことになりそうだ。 




●  ●  ●  ●



監督・脚本/ ヤン・シュヴァンクマイエル
製作/ ペーター・クリスティアン・フューター
撮影/ スヴァトプルク・マリー
出演/ クリスティーナ・コホトヴァ

(カラー/86分/チェコ=スイス=イギリス=西ドイツ合作)








Last updated  2011.06.14 04:45:01
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2009.11.13

 『悪魔の発明』がおもしろかったカレル・ゼマン監督。
どこまでハリボテで、どこまで絵なのか見分けのつかない、不思議な映像世界が広がります。
そこに実写の人間が加わると、もっと幻想的な異空間へと変化する。
アニメーションに近い特撮映画、といった趣。
かといってディズニーの『メリー・ポピンズ』のような違和感がいっさいありません。
『悪魔の発明』につづく、こちらもヴェルヌの冒険小説の映画化です。


 1888年、アフリカのある町に駐留するフランス軍は、彗星の大接近による天変地異で、町ごと彗星の上に飛ばされてしまった。
一緒に飛ばされたスペイン人も現地の権力者も、フランス軍との小競り合いを一向に止めないが・・・そんな中、フランス軍の青年士官は、スペイン人の手から逃れてきた美女を助けて、恋に落ちるのだった―――。


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とても1970年製作とは思えないような、懐かしい古めかしさ。
科学的でもなければ、リアリティもないけれど、手作り感たっぷりで心くすぐられてしまいます。
緑やオレンジのカラーフィルターや、笑っちゃうほどちゃちい恐竜の人形アニメだって、この時代、他にはない時代錯誤の結晶でステキ。私にはドストライクです。

彗星には恐竜や古代生物が暮らしていている――という設定。
町ごと(なぜに!?)飛んで来ちゃったので、中東の独特な町並のなかを、恐竜に追いかけられるシーンなんかもあり、突飛でユーモラスなところが魅力です。


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青年士官の恋と、彗星に飛ばされてまで争いを続ける人間の愚かしさを、シニカルにユーモラスに描く――。
SFファンタジーとしても見られますが、並のSF作品とはかけ離れた位置にあるので、リアリティなど期待する方には不向きです。


小競り合いといえど、フランス軍からみた世界の国々に対する目線が覗けるのがおもしろい。
でも、日本の‘ に ’の字も登場しそうになく、アジアさえ登場しない。
最近の映画には、アジアの文化や存在がいろんなシーンで目につくので、ふと時代を感じるところでもあります。
先日の『ローズ・イン・タイドランド』では、ローズのお父さんが着ていた半纏に<ことぶき>の文字があったっけ・・・。


第二の太陽や、ぐんぐん接近してくる彗星、宇宙から眺めた地球―――。
作り物っぽいのにドキドキ不気味に見せてくれる、ゼマン監督のすごさは一見の価値ありです。
宇宙の広さまで感じられるおすすめの一本。
美男美女の主演のふたりにも注目です。恋模様がビミョーにおかしい。




監督/ カレル・ゼマン
原作/ ジュール・ヴェルヌ
脚本/ カレル・ゼマン  ヤン・プロハースカ
撮影/ ルドルフ・スタハル
音楽/ ルボシュ・フィシェル
出演/ フランチシェク・フィリポブスキー  エミル・ホーバス   ヨセフ・ベトルベッツ
(カラー/85分)







Last updated  2009.11.15 13:35:05
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2009.10.15

 チェコスロヴァキアに伝わる民話や伝説を、オムニバスで描いた人形による歴史劇。国の由来を、ミュージカルや活劇仕立てで、スケール大きく描いています。

ここまで幾つかトルンカ作品を観てきて、『チェコの四季』に次ぐ、真面目な作品でした。
歴史を知るにはいいけれど、おもしろさはあまりない。大人向け作品といえそうです。
『真夏の夜の夢』や『皇帝の鴬』といった、ファンタジックなものが好きな私には、幾度か眠気が訪れた大作。

音楽はとても良いです。たくさんのミュージカルシーン、澄んだ歌声に、耳を傾けるのもまた楽しい。
史劇ゆえ欠かせない戦闘シーンは、複数の人形が、複雑な動きをしていて感動ものでした。

欲をいえば、愛嬌あるキャラが欲しかったです。 ずっと真面目よりは、ユーモアがほしい。





監督  イジー・トルンカ
原作  アロイス・イラーセク
脚本  イジー・トルンカ  イジー・ブルデチュカ
音楽  ヴァーツラフ・トロヤン

(カラー/88分)







Last updated  2009.10.16 23:17:23
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2009.08.24

 トルンカによる長編第1作。6つのエピソードからなるオムニバスアニメで、小さな村の村人たちが繰り広げる四季折々の行事を描きます。
「春」はあるけど、あとは季節というより、イエスに関する物語が続いていきました。
お話のタイトルはそれぞれ「謝肉祭」「春」「聖プロコップ伝説」「巡礼」「聖名祝日」「ベツレヘム」。

少年合唱団の歌声は、人形たちに情緒を与えて、澄み豊か。
長編一作目とは思えない出来映え。
たしかに人形の動きはぎこちなく、内容にまとまりは感じないけれど、1947年という製作年を思いながら、イジー・トルンカの歴史を辿っていくのも、たのしいのでは。

晩年の作品『真夏の夜の夢』に比べると、完成度は明らかに違う。
色彩の鮮やかさがまだなくて、ちょっと地味に見えてしまいます。


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監督・脚本/ イジー・トルンカ
音楽/ ヴァーツラフ・トロヤン

(カラー/83分)








Last updated  2009.08.24 22:18:25
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2009.08.11

 孤島に軍事基地を作り世界征服を企む悪党に、強力な爆発物を研究する博士と助手が誘拐された。助手が気球に託した手紙を見て、連合艦隊が救出に来るが―――。

 
 『80日間世界一周』のジュール・ヴェルヌの原作を映画化。

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初版本に使われた銅板画の挿絵(上)をアイディアにした、映像世界が魅力的でした。
アニメーションと実写の合成された画面は、いままであまり目にすることのなかった不思議な雰囲気。銅板画の繊細さが好きなので、本編は見ていてほんとに楽しかった!

時を経て、ジョボいのじゃなくシュールとなっていく、この手の作品の面白さは格別です。
ジュール・ヴェルヌが生きたのは1828年~1905年。
原作では強力な爆発物となっているみたいですが、いまならそれを原水爆に置き換えられるのでしょう。最新の科学を悪用するという構図は、ずいぶん古くからあるのですね~。

海賊の手を借り、誘拐される博士と助手。悪の代名詞のような海賊たちや、登場人物たちは皆古風です。
しかし、想像上の乗り物(飛行船や水中バイク)が、古いはずなのに近未来の乗り物に思えてくるあたり、逆転した感覚が起こっておもしろいのでした。
製作年が意外と最近なのも驚き。
ゼマン作品は、○ISCASにほぼ揃っていますかちんこ


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監督/ カレル・ゼマン
原作/ ジュール・ヴェルヌ
脚本/ カレル・ゼマン  フランチェセック・ハルビン
撮影/ イジー・タランチーク
音楽/ ズデニェク・リシュカ
出演/ ルボル・トコシュ  アルノシュト・ナヴラーチル  ミロスラフ・ホルップ

(モノクロ/82分)








Last updated  2009.08.11 22:56:39
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2009.07.27

 チェコ人形劇の大家イジー・トルンカが描く、民話「バヤヤ王子」。
古典的な英雄物語に、可愛らしい歌声と格調高い音楽が、独特の空間を演出しています。トルンカ作品はどれもそうかもしれませんが、大人こそ、その細部に気づいて楽しめる気がします。


 《あらすじ》 貧しい青年バヤヤは母の化身の白馬に乗り、三匹の竜を倒して三人の姫を救い出す。姫たちは騎士姿のバヤヤに憧れるが、貧しい吟遊詩人姿のバヤヤを彼と気づかず、求婚を突っぱねてしまう―――。


ちょと暗い。冒頭からして、もう暗い。
人形劇を愛したというチェコの文化も、例えばロマン・カチャーノフのロシア映画『ミトン』なども、抑圧された国民の意識を感じるような、お国柄から生まれる暗さが好きです。
活劇シーンあり、幻想チックであり、なんといっても表情が変わらないというのに、仕草や人形の陰影でそれが生まれてくる繊細なニュアンスが素晴らしい。

右下の写真の、道化のような召使いがとってもいい存在感。見た目もいい。
姫たちの幸せを見守る、どこかユーモアのあるキャラに愛着が湧きました。

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監督・脚本/ イジー・トルンカ
原作/ ボジェナ・ニェムツォヴァー
音楽/ ヴァーツラフ・トロヤン
(カラー/78分)


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■ウィアード・ムーヴィーズ・ア・ゴー!ゴー!〈no.3〉■ 


 そして、偶然読み終えた本も一緒にご紹介。世界各国のアニメーションの歴史や作家を紹介しています。
大好きなシュヴァンクマイエルや、トルンカにも頁を割いていて、好きな方は興味津々でしょう。

おおざっぱだけど、アニメーションの歴史がわかります。マンガではなくてアニメーション。創生期の作品は知らないものばかりでしたが、かなり食指が動くものばかりでした!
簡単には観られないけど、いつかきっと観たいです。
レネ・ラルーの『ファンタスティック・プラネット』(フランス)を筆頭に、カレル・ゼマン(チェコ)、ユーリ・ノルシュテイン(ロシア)など、、、大好きになりそうな作家がわんさかですー。
まずは、ゼマンから。手頃なのを手に入れてみようっと。








Last updated  2009.07.29 17:06:25
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2009.06.05

 以前、『真夏の夜の夢』を見たトルンカ監督。
「人形劇 三国志」や最近は映画 『死者の書』 で知られる人形作家・川本喜八郎さんは、本作に衝撃を受けて、自費でチェコへ渡りトルンカ氏に師事したのだそう。
それくらい当時としては、斬新な人形アニメーションだったのでしょう。


実写とアニメーションを組み合わせ、少年の見る夢を人形で描く――というスタイル。
やはり内容よりは映像と音楽のコラボレーションや、細部に凝らされた意匠の数々に目がいってしまいます。
いや、ほとんど台詞があるわけではないから、内容は曖昧なのかも。原作はアンデルセン童話なのですけどね。

アンデルセンといえば、どんな作品があったかとwikiで調べていたら、面白い事実を発見。

アンデルセンは極度の心配性であったらしく、眠っている間に死んだと勘違いされて、埋葬されてしまった男の噂話を聞いて以来、眠るときは枕元に「死んでません」という書置きを残していた。

マジですか。(笑)おもしろい人だったんですね。



ところで映画の内容はというと、お邸に住む少年が見た夢のお話。部屋に転がっているおもちゃの中華人形を主人公にした夢。
邸の外では愛らしい少女が一緒に遊びたそうにしているのに、彼は門から出られずに、拗ねたように不満そうに昼寝を始めて夢を見る―――。

 若き皇帝(中華人形)ははじめて見る鶯の姿と声に魅了され、従僕や母君に頼んで鶯を捕らえようとするのでした。 

この従僕たちがなんとも愛嬌があってかわいらしい!
まるで『チャーリーとチョコレート工場』のウンパルンパです。
同じ動きをする人形たちの表情はみんな同じじゃなくて、もちろんCGではなく少しずつ人形を動かして撮りあげた産物。半世紀早く生まれたウンパルンパと思えば、やはり斬新。


お邸から出てはいけないと言われてるのか、不安そうで不満そうだった少年は、やがて長い夢の後で、ボール遊びに興じる少女の元へと門を開き飛び出していきます。
自由になった少年の笑顔はじつに爽やか。
幾度も寝てしまったにも関わらず、内容的にはまずまずでしたが興味深く見ました。
人形アニメーションがお好きな方なら楽しめる作品だと思います。人形劇の歴史を感じました。




●  ●  ●  ●  


監督  イジー・トルンカ ミロシュ・マコヴェツ
原作  アンデルセン
脚本  イジー・トルンカ  イジー・ブルデチュカ
撮影  フェルディナンド・ペチェンカ
音楽  ヴァーツラフ・トロヤン
出演  ヤロミール・ソボトア  ヘレナ・パトチュコーヴァ

(カラー/73分)







Last updated  2009.06.07 14:13:10
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2008.04.16

 『ルナシー』に続くヤン・シュヴァンクマイエル監督作品。
アニメと実写を組み合わせ、チェコの民話オテサーネクを映画化した異色のダーク・ファンタジー。


 子供のできない妻を慰めるため、ホラーク(ハルトゥル)は木の切り株で赤ん坊を作る。妻(ジルコヴァ)はたいそう喜んで、人形を育てはじめた。やがて生命を持ったオテークはみるみる大きくなり、いろいろなものを食べ尽くしていく・・・・。
一家の向かいに住んでいる読書好きの少女アルジュビェトカ(アダムコヴァ)だけは、その異変に気づくのだった。



『ルナシー』の5年前といえども、まだ不器用さがあり、それでいてかなりのインパクトでした。ともすると、安っぽいホラーに成り下がってしまいそうな、ギリギリのところ。
シュヴァンクマイエル作品を観ようという人は限られているはずなので、ファンにはウケが良く、世界観は好まれて高評価となるのでしょう。

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アニメーションとコマ撮りと実写を合わせた異色作。チェコに伝わる民謡が下敷きとなっています。
昔噺は「怖く、真理があり、現代社会に大切なことを教えてくれる――」と書いていたのは河合隼雄さん。真理はともかく、昔噺の魅力はしっかり伝わる、怖ろしくて可笑しなお話でした。絵本は子どもの読み物だとばかにすることなかれ、です。

ホラーク夫妻に、子どもができたと知ったアルジュビェトカは不信感でいっぱい。今まで子宝に恵まれなかった奥さんの不自然な妊娠、ついで早産で生まれた赤ん坊オテークは、なんだか様子がおかしいのです。
一向に人前に姿を現さない赤ちゃんと、毎日山のように食料を買い込む奥さん。どうしても絵本『オテサーネク』と重なるのでした。
その内容とは、子どものいない夫婦は切株で作った赤ちゃんを育てました。オテサーネクはいろんなものを食べつくし、しまいには夫婦まで食べられてしまいました。というもの。

実際に隣家で起こっていることは、まさに絵本のとおり。
気の狂いかけた妻が、気休めの切り株人形を本物の赤ん坊として育て始めるのです。命を吹き込まれた切り株はぐんぐん成長していきます。
溺愛する彼女の狂気はエスカレートし、切り株オテークの成長もエスカレートし、ついには飼い猫も郵便配達人も、み~んな食べつくしていくのでした・・・・。


食べる行為の不快な描写と、御伽噺という子供向けと思われている媒体であるからこその不気味さが相まって、不思議な魅力を放っています。
それでもB級ホラーに限りなく近く、独自の哲学や深みがなかったのは残念。(あったけど、気づかなかったのかも)
『ルナシー』の見応えには及びませんでしたが面白かった!
わざと観客を不快にさせる作品も、キライではないです。


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監督・原案・脚本  ヤン・シュヴァンクマイエル
撮影  ユライ・ガルヴァーネク
出演  ヴェロニカ・ジルコヴァ  ヤン・ハルトゥル  ヤロスラヴァ・クレチュメロヴァ
 パヴェル・ノーヴィ  クリスティーナ・アダムコヴァ  ダグマル・ストリブルナ

(カラー/132分/チェコ=イギリス合作/OTESANEK)












Last updated  2009.04.29 00:32:36
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