solo show "Transfer"展覧会名:奥村雄樹 トランスファー 展覧会場: Hiromi Yoshii Five (↑リンク先"information"に地図あり) 港区六本木6-8-14 5F 03-5786-3566 展覧会期:9/24 - 10/29(日月祝休) 展覧会概要: 昨年末~本年初頭に同会場で開催され話題を呼んだグループ展 「The World is Mine」の企画者であり、本年7月号まで「BT/ 美術手帖」誌の展覧会レビュー欄を担当していたことでも知ら れるアーティスト・奥村雄樹。 その実質的な初個展となる本展では、黄色い風船をモチーフと したスピード感溢れる映像1点をプロジェクション上映します。 さまざまな人から集めた爪で作られた小さな球体や、自らのつば をフライパンで焼いた作品など、これまでは身体パーツを使った 表現によってこの世界における「物質」の問題にアプローチして きた奥村ですが、今回は映像というメディアの特性を最大限いか しつつ、「時空」の問題に挑みます。 その手法を劇的にシフトさせた奥村の新たな展開を是非ご高覧く ださい。 案内ハガキ用画像:コチラ(flicker) 展覧会場風景:コチラ(flickrのページ) 田中功起氏による案内ハガキ用文章: もちろん一概にはいえない。たとえば仕上がりのイメージが明確 にあり妥協をできるかぎりせずに素材さえも強引にねじまげてそ のゴールをめざす制作がある。たとえば素材がまずさきにあり完 成をあいまいとしながらそれをころがしつつこうでしかありえな いという仕上がりに到達させる制作がある。ここには優劣はない。 いずれの場合にせよ作り手はいくつかの困難におそかれはやかれ ぶちあたるしそれなしにはやはり作品は生み出されないだろう。 ただしふたつの方途にはひとつだけ共通点がある。作り手はその 制作過程において個人の趣向による判断ミスや変更をできうるか ぎり排除しなければならない。なぜなら内容と構造は不可分なく 作品のなかにあるわけであるからもはやそうしたたぐいの恣意性 は余計なものだろう。もちろんここでもそれは一概にはいえない。 いくつかの評価すべきなにかがその作品のなかに不可分なくあっ たとしてもそれでさえもその作品はつまらないこともあるだろう。 あるいはそこには明らかな不足が見える場合にもそれでさえもそ の作品はおもしろいこともあるだろう。またしてもいつものよう に彼の言葉を借りれば、そうしたことのいっさいは「きみ自身が いちばんわかっているはず」。だから僕も結局のところいつまで たってもなにもわかっていないのだ、おそらく。 田中功起(『芸術の山』編集部) |