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カテゴリ:・古典
![]() 墨子よみがえる-【電子書籍】 こんにちは、O・D・Oです(^^)。今回は中国古典"墨子"の『兼愛説』についていろいろ考えていこうと思います。 兼愛説とは何か?「人を差別せず、互いに認めあえば、混乱を救うことが出来る」という内容です↙️ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 【天下の人を憎み(悪み)て人を賊する者を分名せんに、兼か別か、すなわち必ず別なりといわん】 👇 「人を憎んだり不利益を与える行為は、『別愛(差別的に接する)』から生じるのか?それとも『兼愛(平等に接する)』から生じるのか?言うまででもなく『別愛』から生じる」 …人にはどうしても好き嫌いがあり、相手によって態度を変えたりしてしまいます。 ただ、偏り過ぎてしまうと相手に憎まれたり不利益を与えてしまったりしてしまうので、物事を客観的に見る姿勢は大事ですね( ̄^ ̄) 【言いて兼を非とし、択べばすなわち兼を取る、これ現行払るなり】 ↓ 「『兼愛』に対して反対意見を言いながら、何かを託す時は『兼愛』の者に頼む。これは矛盾している」 …これは、批判者に対する皮肉です。言っている事とやっている事が矛盾してないか、と。恐らく☝の言葉を言われた批判者は何も言い返せなかったのではないかと思われます(^-^;。 多くの人が"兼愛説"に対し「言っている事は正しいが、広大すぎて実践出来る訳がない」と批判してましたが、墨子は「心掛けて次第では誰にでも実践できる」と返答。その主張を一切曲げません。 【万方罪あらば、すなわちわが身に当る。わが身罪あるも、万方に及ぼすなかれ】 ↓ 「天下万民に罪があったとしてもそれは私の罪である。私を罰しても天下万民を巻き添えにしないでくれ」 …これは、著者の墨子が『湯王』の祈祷文(紀元前に湯王が桀王を滅ぼしたときに誓った言葉とされているものです)に記録されたものを引用したものです。 王様になる人の言葉は凄まじいですね(((^_^;)。とにかく『自分自身』に求める姿勢が(^o^;) 王様がその心構えだと、ついてくる人は多数出てくると思います。「この人についていけば安心だ」と信頼されるだろうなぁと思いました。 【言としてむくいざるはなく、徳として報いざるはなし。われに投ずるに桃をもってせば、これに報ゆるに李をもってせん】 ↓ 「言葉には言葉を、徳には徳を、人が『すもも』をくれたら私も『すもも』を与えよう」 …これは、墨子が『詩経』という古典書の『大雅篇』から引用した言葉です。簡潔に言うなら、与えられたら与え返そう、という意味になるかと思います。恩には恩を、って感じですね(^-^)/ (逆に、『仇には仇を』では宜しくないと思っています(((・・;) ) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ …以上、墨子の兼愛説の一部を紹介しました。 これを読んで思ったのは、よほど「強い人」でなければ実践は難しいだろうなぁと思いました(ーー;) 人を平等に観るには自身がもっている偏見や主観をある程度無くさなければ、知らず知らずの内に『別愛』に陥り相手を見誤ってしまうと思います。 先ずは姿勢が大切です。少しずつでも客観的に平等に物事を観れる様になっていければと思ってます(^.^) 今回の記事はこれで終わりに致します。 読んでいただきありがとうございましたm(__)m 参考資料↓ ![]() 中国の思想5 墨子 新装改訂増補版 【中古】afb
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