家曜日～うちようび～

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長女のＰ子はね。
外見は妻にそっくり。
性格は僕にそっくり。
まさに、Ｑ輔とＵ子を足して二で割ったような子供。

僕達が結婚した時、妻は２１歳でした。
妻は今、３７歳。
Ｐ子は今、６歳。(今月の末で７歳）
みなさん、お気づきのように、
子供が出来るまでに長い期間があるでしょ？

かなりデリケートな話題になるので、
いつか真面目にお話しできればと思うのですが、

僕達、子供の出来にくい夫婦だったんです。

妻は二十代前半から、
何年も何年も、そういった病院に通いながら、
夫婦で出来る限りのことはしたけど、
なかなか子供を授かることは出来ませんでした。

年を重ねるごとに、
妻が心身ともに疲れ果てていくのが、
夫の僕には手に取るように解りました。

妻が二十代を終えようとする頃、
ここらが潮時かな・・・。
と、僕は思いました。
妻の性格上、妻が自分から、
子供を諦めると言うはずがない、
僕が終わりの決断をしてあげなければ・・・。

僕たちは夫婦会議をしました。
長い時間、夫婦二人で話し合って、
もう、自分たちは子供のいない人生を歩もう。
子供だけが夫婦の幸せではない。
という結論に至りました。

妻は、泣いていました。

夕焼けが夜の闇に支配される時刻でした。
薄暗いリビングの一角で、電気もつけずに、
長い時間夫婦で話し合った、あの日の、
物悲しい、物悲しい、
あの一室の風景が僕は今でも忘れられない。

そんなこんなで、

今でいう、「妊活」の、

全てをやめた、

その矢先、

何故か、妻が、長女を身ごもりました。

びっくり。

人生、どこで、何が、どうなるか、

本当に解らないものです。


僕と妻の勉強部屋にある、
無印良品のデスクライト。「ＬＥＤアルミアームライト」です。
一見して、体の硬そうな感じですが、実はアームの可動範囲がエグイです。
ほんのお遊びがてら、お見せしやしょう。


無印良品のデスクライト、一発ギャグ！
「間接照明」


無印良品のデスクライト、一発ギャグ！
「にゃ～！猫の背伸び」


無印良品のデスクライト、一発ギャグ！
「おおとととぉー！落ちるぅー！」


無印良品のデスクライト、一発ギャグ！
「かんぱ～い！お疲れ～！」

ね。四方八方、自由自在っしょ。

僕、長女の出産には立ち合いました。
（次女の出産には訳があって立ち会えませんでした。その件は次回お話します。）
仕事中に、里帰り出産の妻が、いよいよ分娩室に入ったという連絡を受け、業務を中断して、病院へ急行。
実は僕、お産に立ち会う勇気がどうしてもなくて、もともと分娩室に入る気はなく、それは妻にも事前に了承を得ていたのですが、
病院へ行くと、僕の少々苦手なお義父さんがいて、
「おい！もたもたするな！生まれちまうぞ！さっさと分娩室に入れ！」
なんて言われて、自分の臆病さを説明して断る勇気もなく、しら～と分娩室に入ってしまいましたよ。

分娩室には妻と、付き添いのお義母さんが、３時間ほど前から、がんばっていました。

僕、邪魔しちゃいけないと思って、
妻のベットから１メートルほど離れて、ずっと、見てたんですけどね。

時々、妻が僕のほうを、チラチラと睨むので、
何だろう？機嫌悪いのかな？　とか思いながら・・・・・・・。

・・・１０分経過。

・・・２０分経過。

・・・３０分経過。

・・・・・・・・。

ああ！！

生まれた！！

んもぉ～、そん時はねぇ～。

感謝ですぅ～！ありがとうございますぅ～！

って大声で叫びたい気持でいっっぱいでした。
実際、叫んでましたし。

誰に？

病院の先生。
看護師さん。
お義父さん。
お義母さん。
そしてもちろん、妻。

あと、こんなこと言うとあれですけど、
でも、本当の気持ちだったので言いますけど、

なによりも天に！
天に向かって！

感謝ですぅ～！ありがとうございますぅ～！

そう叫んでいましたよ。


さて。


翌日、病院で妻と面会すると、あれ？Ｕ子さん、何だか、ご機嫌斜め。
どうしたの？と、僕、お尋ねした。以下、妻の言葉。そのまんま。

あんたの分娩室での、あの態度は何？
私の手を握ってくれるわけでなく！「がんばれ」の一言もなく！
離れた場所で、ぼーっと突っ立って！嫌々立会わされてる感ハンパないんですけど！
やる気がないなら、出て行って欲しかった！気が散るだけだから！
あんた途中から時間ばかり気にしてたでしょう！まだかなぁ、長いなぁ、って顔しやがって！
先生にも、お母さんにも、ご迷惑かけてっから、さっさと産めよぉ、空気読めよぉ、って顔しやがって！
こっちは全部お見通しだ！
おお、この子はなんてかわいそうな子なの、私という人間と、あんたという鬼との間に生まれてしまって！
私はこの子を、人間の子供として育てるからな！
鬼っ！立ち去れっ！おぼえてろっ！

うーん。こりゃまた、ずいぶんな、ずいぶんな言われようだなぁ・・・。

決してそんなふざけた気持ちで、立ち会ってたわけじゃないんだけどなぁ・・・。

言いがかりだ！

濡れ衣だ！

無実だっつーの！


うっ！眩しいっ！
え？デスクライトさん、僕を疑ってんすか？
往年の刑事ドラマの取り調べ室っすか？
正直に吐けってことっすか？

はい！天に誓って、本当です！

必死で出産していた妻に、

さっさと産め、なんて気持ちは、

これっぽっちもあませんでした！

​決して！​

・・・いや！ホントぉ～ですってば！！！



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