テーマ:暮らしを楽しむ(383604)
カテゴリ:Q輔とU子と「中原中也」
突然ですが、
あなたは、何者ですか? ひと言でお願いします。 そんな質問に、僕なら、どう答えるだろう。 自分のアイデンティティとは何だろう? てなことを、 ノンベンダラリと大酒を飲みながら考えていたら、 そんな自問自答に至ったのです。 例えばさ。死んでさ。 死んで、三途の川の向こう岸に渡る手続きの際に、 係の人に、白い三角のやつを、頭に巻いてもらった後、 記帳と筆をもった別の係の人に、 えーと、あなたは、何者ですか? と聞かれる。 係の人) わりーね、全員に聞く決まりなんでね。閻魔がうるせーから。 僕) は、はい。えー私は、愛知県名古屋市・・・ 係の人) あの、住所とか、名前とか、もう関係ねーから。あんた死んでっからね。 あなたは、何者ですか?って聞いてんの。 ほらほら、後ろがつかえてるから、ひと言でお願いしますよ。 と、せかされた時に、何と答えるか? ちなみに、僕の答えは、 私は、水道屋です。 ・・・でした。 ・・・だな。 紛れもなく、これが僕のアイデンティティだな。 全く面白味のない答えだが、意外と悲観的ではない。 大工です。教師です。看護師です。八百屋です。弁護士です。エンジニアです。 何だかんだ言って、真っ先に自分の職業が出る人は、けっこー幸せな人生かもしれない。と思う。 他の人は、どうだろう? 例えば、安倍さんは? 私は、日本の内閣総理大臣です。 と、迷いなく答えてくれるかなあ。答えて欲しいなあ。 吉村さんは? 私は、大阪府知事です。 と、あの人は、きっと胸を張って答えてくれることだろう。 今の時代、仕事以外のことを答える人も多のかな。 例えば、仕事はそこそこに、趣味の登山に人生のウェイトを置いている人は、 私は、登山家です。 と答えるのかもしれない。 読書家です。芸術家です。釣り人です。草野球のピッチャーです。宗教家です。運動家です。 即座にそう答えられる人生も、それならそれで、いいなあ。 つってもまあ、僕の場合、「私はブロガーです」と答えられる境地には、とてもとても至っていない。 僕の妻は、何と答えるだろう? 私は、主婦です。 そう、堂々と答えるのかもしれない。 私は、Q輔の妻です。 そう、恥ずかし気に答えるのかもしれない。 ははは、だとしたら、密かに嬉しい。 僕) 私は、水道屋です。 係の人) は~い、水道屋さんね。では、さっさと渡し舟に乗って。 僕) うわあ、僕の後ろも死人がいっぱい。お仕事、大変ですね。 係の人) 大変だよ~、最近マトモに答えない人も多いしね。 僕) マトモに答えない人? 係の人) たまに「私は、私です」とか「私は、何者でもない自分です」とか答える人がいてね。 困っちゃうよ。いったいどんな人生送ってきたんだろうと思うよ。 まあ、しゃーねーから、記帳には「ただの人」って書くようにしてっけど。 今、僕のまわりを見渡して、 「私は、私です」とか「私は、何者でもない自分です」とか答えそうな人はいない。 それは、僕がそういった人を、極力避けて生活しているからだ。 学生さんならまだしも、少なくとも僕らの年齢に及んで、 まだそんなことを言っている人と、付き合う器が僕にはない。 何よりも先ず、そういう人たちが、薄ら怖い。 それは僕がかつて、あちら側の典型のような人間だったから、 正直、引きずり戻されるのが怖いのだ。ははは。 「何者でもない自分」は、決して自由なんかじゃない。 大海原に浮かぶ帰り港なき小舟は、決して自由に漂っている訳ではないのです。 あれは遭難しているだけです。 それにつけても、今日は、雨だねえ・・・。 私は、水道屋です。 あなたは、何者ですか? にほんブログ村 ↑ポチッと一枚! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.05.20 06:55:34
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