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家曜日~うちようび~

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2020.11.13
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素直になれ。

物心がついた頃から、周りにさんざん言われてきた。

ツラい時にツラくない。悲しい時に悲しくない。寂しい時に寂しくない。

やせ我慢で、さも涼し気な顔。そんな子供だった。


素直になれも何も、

ツラい時にツラくない。悲しい時に悲しくない。寂しい時に寂しくない。

その時の僕には、そう言わざるを得ない、押さえきれない衝動が、確かにあって、

それは紛れもなく、今この瞬間、自分という人間は、かくありたいという、

僕の素直な気持ちだったのだけれど。


ぶっちゃけてる人が嫌いだった。すぐ開き直る人が嫌いだった。

ツラい時にツラくない。悲しい時に悲しくない。寂しい時に寂しくない。

そんなやせ我慢のなかに、大切なことがたくさんあった。

そんなやせ我慢をするたびに、みしみしと骨がきしむ音がした。


こうして僕は大人になり、いつしか僕のやせ我慢は、

反骨心むき出しの「鈍さ」として仕上がった。

我ながら見事な「先の尖った鈍感力」だ。


僕はね。

人は、鈍くあるべき時は、がんばって鈍くあるべきだと思うのです。


食べ過ぎてはいけないと分かっていても、ついつい食べ過ぎてしまう。

なんつって、ダイエットに失敗する時にかぎって、

気持ちのどこかしらで、そんな自分を肯定しているところがあるように。


呑み過ぎてはいけないと分かっていても、ついつい呑み過ぎてしまう。

なんつって、二日酔いの朝に、台無しになった一日を後悔つつ、

気持ちのどこかしらで、酒をこよなく愛する自分が好きだったりするように。


気にしてはいけないと分かっていても、ついつい気にし過ぎてしまう。

そんな「繊細さん」的自分を肯定してしまう時が、僕にだってあるのです。

いやホント、まじまじ。全くゼロではなのよね。

繊細な自分が心から嫌いか? 繊細な自分に憎悪すら感ずるか?

と問われると、実際のところ、そんな自分が、けっこー好きだったりするものです。


でも、やっぱ、あれっすね。

少し冷静になって、自己を客観的に見てみれば、

食べ過ぎも、呑み過ぎも、気にし過ぎも、同じようにルーズな印象しかないっすね。

何事も、度が過ぎるのは、だらしがねっす。

そんな自分は、ポイっと捨てちまうにかぎる。

重ねて言うが、人は、鈍くあるべき時は、がんばって鈍くあるべきだ。

ちなみに「鈍さ」は、必ずしも天性のものではねっす。

人工的に作り上げることも出来る、と僕は断言できる。

だって、その生き証人が、ここにいるからね。


まあ、友っちゅーか、同士っちゅーか、勝手にそう呼びたい人へ、

気にすんなっつーの!

色々あるっつーの!

とっとと忘れろっつーの!

なんつって、温かき励ましの言葉をかけるたびに、

僕の何が悪いのか、てか僕に恨みでもあんのか何なのか、

君に私の気持ちの万分の一も分かるまい、立ち去れ、この人でなし!

的な言霊を、あまた頂戴してきた僕っちなのですが、

ま、言うのはタダですからね。

おいよー、あんま気にすんなよー。

ぐらいのことは、この人でなしにも、どうか言わせていただきたいです。



人は、鈍くあるべき時は、がんばって鈍くあるべきだ。


んとぉー、

ここまで書いて、書斎の窓から闇を愛でれば。

スモッグだらけの薄汚い夜空に、まばらな星屑。

都会の星たちが、今宵も鈍く僕を照らしておわします。

今日なんて日は、仕事でクソ面白くねえことがあったけど、

こんな日は、いつもの「先の尖った鈍感力」にまたがって、

星空をぴゅーっと散歩して、忘れっちまうのさあ。

自慢の鈍さにまたがりつつ、

明日は、きっと良い日でありますように。




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最終更新日  2020.11.14 07:09:14
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