カテゴリ:カテゴリ未分類
アメリカは巨額の双子の赤字を抱えている、政府の財政赤字と貿易赤字である。
要するに家計は借金漬けで、なおかつ収入よりも使うお金の方が多い。 そんなだらしない家庭は普通ならとうに破産している。 ではなぜアメリカは破産しないのか、日本、中国、サウジアラビア等の対米貿易黒字国がアメリカにお金を貸し続けているからだ。 国家と国民性は相似形なのか、アメリカ国民も貯蓄率が低い、というよりマイナスだ。彼らは借金をして買い物をする。 つい去年までアメリカでは何年間も土地の価格が上がり続けた。アメリカ人は借金して家を買い、それがわずかの期間で値上がりし、その評価額の上昇を利用して借り換え、値上がり分を手にして消費に回し、好景気を享受してきた。 サブプライムというのは、信用度の低い人でも借りられ当初の3年間程度は低金利だが、それを過ぎれば金利と返済額が跳ね上がる仕組みになっている。 これは借りた人は、跳ね上がる返済額をまじめに返そうと計画して借りたのではなくて、多くの人が返済額が跳ね上がる前に転売して、地価の上昇分をいただこうもくろんでいた。自分だけ乗り遅れまいと。 土地が値上がりし続けている間は、これでもよかったが一度値下がりに転じると、転売もできず、もちろん月々の返済もできなくなる。 今年に入ってアメリカの土地の下落が本格化し始めた。 それに伴って金融機関の多額の損失が表面化してきた。イギリスのノーザン・ロック銀行では取り付け騒ぎが発生し、預金を引き出す人の長い行列ができた。 ドイツ産業銀行は、自行の株式の時価総額の何倍もの損失が急に表面化し、突然死してしまった。 サブプライム問題で最も影響を受けるのは、当然ながらアメリカの金融機関のはずだが、損失が表面化するのはこれからだろう。 地価の下落が加速し始めたのは今年に入ってからだ。これから土地の下落にともなって、アメリカの金融機関にも株式の時価総額の何倍もの損失が表面化してくるかもしれない。アメリカの銀行がバタバタと倒産する事態になれば、世界恐慌に突入するといわれている。 今回は1929年の世界大恐慌を上回る規模になるとの予想もある。 それはなんとしても避けなければならない。 では、どうするのか。普通の家庭は買った土地が値下がりしローンが払えなくなれば破産するしかないがアメリカは国家である。お札をどんどん印刷して供給すればいい。 アメリカは既に2006年3月をもってマネーサプライの発表自体を止めてしまった。 発表すれば、アメリカがお札をどんどん刷ってズルしていることがバレてしまう。 お札をどんどん刷ればどうなるか。ドルの価値が下がる。 例えば、以前は1万ドルあれば360万円の車が買えたが、今同じ1万ドルでは115万円の車しか買えない。ドルの価値は下がった。これからドルの価値が急激に下がることがはっきりすれば、誰もドルを持ちたがらないし、アメリカにお金を貸したがらない。貸している間にお金はみるみる価値が減って返してもらうときには貸した時の何分の1かの価値になっている。 今、これが起り始めた。誰もアメリカにお金を貸したくないしできたら、貸したお金は返して欲しい、中国は米国債を回収し始めたという説もある。 そうなれば、誰もお金を貸さず逆にこれまでの借金を返せといわれれば、借金まみれで入るお金より使うお金の方が多い習慣がどっぷり身についているアメリカは破綻する。アメリカドルは紙くずになる。 いわゆるアセンションに際して貨幣経済が崩壊するとの説もあるが、もはや貨幣経済は崩壊に向かって転がり始めたのかもしれない。 では、我々はどうすればいいのか。私は低金利の預金は既に金に換えた。 例えば昭和の始めに10円で車が買えたとする。当時その10円で金を買っておけば、今現在その金を現金に換えればやはり、同様の車が買える。実際に現金で10円持っていれば、今何が買えるかは皆さんご存知の通り。金はインフレに強い。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|
|