がんと戦うために…

2006/12/15(金)02:56

レジメン(プロトコール)登録制

がん治療(31)

先日、テレビを見ていたら 信じられな医者とかそんな様な内容で 6年前の抗がん剤治療における医療事故のことを 番組内で取り上げていた 16歳の高校生へ抗がん剤治療を行う際に 週1回、最大2ミリ・グラムまでと記されていた 抗がん剤「ビンクリスチン」を、 1日1回ずつ、7日間連続で計14ミリ・グラム投与してしまい 死亡した といった医療事故だった 当時の自分はまだ新人の薬剤師で 抗がん剤の知識もほとんどなかった また、入院患者さんの注射個別セットも 一部の病棟しか実施していなかった  (他の病棟は看護師さんが用意していた) レジメンの登録制といったこともやっておらず 抗がん剤はノーチェックだった たぶん、その当時、うちの病院でも 同じ事が起こりえたと思う 抗がん剤の使用方法は多岐多様で 様々な使用方法や併用療法が存在する その抗がん剤の量や投与間隔、投与方法を 記したものを『レジメン(プロトコール)』という 抗がん剤を間違いなく使用するためには そのレジメンの内容を知っていることが必要不可欠だ しかし実際に臨床の現場で使用しているレジメンの 多くが添付文書に記載されていない そのため、各施設で院内で使用するレジメンを 登録制にしたりして、その情報を共有化している しかし、院内でレジメン登録制としても 医師が申請したまま登録している施設も 少なくないんじゃないだろうか… これでは、結局 レジメンを登録する時に 基となる学会発表や論文等を読み間違えたり してしまえば、まったく意味をなさない ○mg/Week を ○mg/Day と読み間違えてしまったら 上記の医療事故と同じ事が起こるかもしれない こうしたレジメンを国が公表してくれないだろうか そうすれば 治療の格差も少なくなるんじゃないだろうか 結局、主治医がその治療法を知っているか、知らないか そんなことでも格差というのは生じてしまう そういった部分を国が補完できないんだろうか 国がそういった情報の発信源になれないのだろうか

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