あのとらべる

2023/09/16(土)14:34

【読書感想】資本主義の方程式

現在アメリカではインフレによって物価が上昇しています。日本でもそれに追随するかのようにものの値段が上がっています。FOMCでは毎月金利をあげるかあげないか議論しております。年内にもう一回金利を上げるかもしれないとの推測が持ち上がっています。資本主義の方程式では、モノの移動こそが経済にとって重要であると説いています。なぜモノの移動が大切かというと、貿易を例にとれば、貿易をすることによってその国の資源が他国に移されるためその国に需要があれば、その商品の生産量を増やし、販売することによって、経済が豊かになっていきます。また経済が豊かになれば、その国の通貨が強くなり購買力があがります。それによっても経済力があがったと見ることができます。資本主義の方程式では日本人は貯蓄ずきと看破しています。なぜ日本人は貯蓄が好きなのでしょうか。それは日本が成熟経済だからだ、と作者はいっています。成熟経済では消費をこのまず、お金を持つことによって得られる安心感を求めているのです。つい最近あったコロナによる経済ショックでは政府によって12兆円ものお金が給付されました。そのお金はお金をつかうのではなく貯蓄に回ったぶんがかなりあったと示されています。確かにお金があれば将来安心であり、心の安定を得ることもできます。将来老後は2000万円の貯蓄が必要だと算出され話題になったことがあります。お金が入ってきたら使うのではなく貯蓄に向けなかればという気持ちにさせるのもこういった空気感も関係するのではないでしょうか?貯蓄に向ける国民心理を改善させるには成長経済にすることが大切です。成長経済にするためには技術革新をおこさせるために研究に投資したり、イノベーションをおこさせることが大切です。また一人あたりの生産性を向上させることも必要です。そのために自動車産業では日々努力がなされていて、今後EVや水素で動く自動車に期待が持たれています。 ​ 資本主義の方程式 経済停滞と格差拡大の謎を解く (中公新書 2679) [ 小野 善康 ]

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