◆見上げれば青い空◆

2006/01/18(水)11:33

保護と過保護

教育(343)

最近のお母さんというのは「あなた、ちょっと過保護じゃない?」と言われることを極端に怖がっておられるように思う。 「保護」と「過保護」の線引きが難しいため、どのお母さんもおっかなびっくり子どもに接しているようにも見える。 「保護」と「過保護」の違いを知っておけば、子育てに自信が持ちやすい。 「保護」というのは、簡単にいうと、「守り、与えること」である。 守るべきものは子どもの「尊厳」と「生命」だ。 与えるべきものは「衣・食・住」「子どもにとって必要なもの」「子どもが欲しいと言ったもの」である。 守るものに関しては異論はないであろう。与えるべきものはどうだろうか。 「衣・食・住」と「子どもにとって必要なもの」はよいとして、問題は「子どもが欲しいと言ったもの」だ。 実は子どもの欲しいと言ったものを一切与えないというのは正しい「保護」を行っているとはいえない。子どもが欲しいと言ったものを与えるのは大切なのだ。 親の価値観で子どもに与えるものをすべてコントロールするのは正しくない。ちなみに「子どもが欲しいと言ったもの」とは「物質的なもの」だけではなく、「精神的なもの(愛情)」も含む。 では、「過保護」とは何か。 「過保護」とは「子どもが欲しいと言ったものや愛情」を、言った分だけ全部与えてしまうことである。つまり子どもが欲しいと言ったものを与えるのは大切だけど、それを全部与えたら「過保護」になってしまうというわけだ。 母親が家事に忙しくしているときに、小さな子どもが「遊んで~」とニコニコやって来る。 お母さまが「今、ご用事をしているからひとりで遊んでてね。」と言うと、子どもが泣いてしまった。このようなときに皆さんならどう思われるだろうか。 真面目な母親だと、「ああ、子どもにかまってあげられない」と自己嫌悪に陥るかもしれない。だが、このようなときに全部愛情を与えてしまうと、それは「過保護」なのだ。 時には我慢をさせる、辛抱をさせることは子どもをしっかり成長させるためには大切なことなのである。 だから母親はこのようなときに自己嫌悪する必要はない。 ただ、どこまで与え、どこから与えないか。これはとても難しいところなのだが、その線引きがその家の「家庭の方針」ということになる。この線引きが各家庭できちんと決められているということが大切なのだ。 (別ブログから転載)

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