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JR脱線事故、トリアージ精度81%…兵庫医科大病院
▼専門家「信頼性証明、活用広がる」 読売新聞ニュースによれば、乗客106人と運転士1人が死亡し562人が負傷したJR福知山線脱線事故で、113人の救急搬送を受け入れた兵庫医科大病院(兵庫県西宮市)が事故直後に負傷の程度に応じて治療の優先順位を決めたトリアージ102人分の検証調査がまとまった。 確定した診断結果との一致率は81・6%で、瞬時に判断しながらも高精度だったことが判明。大規模事故でのトリアージの検証は国内で例がなく、専門家は「より多くの命を救うために短時間での判断が迫られるトリアージの信頼性が証明され、今後、活用の幅が広がる」と評価している。 同病院救命救急センターの橋本篤徳(あつのり)医師(救急災害医療)が、当時のトリアージ結果(タグ)が保管されていた102人について、治療や精密な検査後に作成したカルテを調べた。 外来処置レベルの「緑」(軽症)とされた63人は誤診の恐れがないと判断。そのうえで、最優先治療が必要な「赤」(重症)10人と、多少治療が遅れても生命への危険はない「黄」(中等症)28人の計38人について、カルテを基に容体や骨折などのけがの程度を数値化して改めてトリアージしたところ、赤5人、黄33人の判断になった。心肺停止状態で搬送された赤タグの1人は集計から外した。 当時のトリアージとの一致率は8割超だったが、実際には中等症だった6人をトリアージでは重症とするなど、負傷程度を重く判断していたこともわかった。 トリアージは、呼吸の有無や1分間での呼吸数など5項目について、医師や看護師らが2~3人1組で、患者1人に30秒程度かけて行うが、同病院では当時、多数の負傷者に対応するため、医師2人が別々に、呼吸の乱れや意識の明瞭さを10秒程度で見極めていた。 橋本医師は「一定の正確さがあった。スピード優先で慎重に判断したため、実際より症状を重く診たのではないか」と分析する。 日本集団災害医学会理事の小井土雄一・国立病院機構災害医療センター・救命救急センター部長の話「トリアージが信頼できるとわかった検証結果は、少ない医師が多数の負傷者を診断する際の参考になる」 ◆[トリアージ] フランス語の「選別」が語源。災害、事故などで多数の負傷者を搬送・治療するため、重症度と緊急度に応じて順位を付ける行為。色分けしたタグ(札)を患者に付けて結果を示す。国内では、JR福知山線脱線事故が初めての本格実施で、その後、秋葉原無差別殺傷事件や東日本大震災でも行われた。 ◇ 福知山線事故のあと、日本最初のトリアージを実施した例として報告されましたね。現場での医師と看護師の厳しいチェックや機敏な判断力、そして搬送体制に驚いたものでした。 その検証結果が出ました。81パーセントの精度だった。これはすごい事ですね。この経験から、全国の病院は、トリアージ出来るための教育、訓練をしてもらいたいものです。 これによって生命を取り留めた人が出てくるわけですから。 アメリカのドラマでも、足首に「赤」や「青」、「黄」の札を付けられた患者が搬送されてくるドラマをよく見ます。このような体制がすぐ取れる病院や医療になってほしいですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年04月24日 12時38分49秒
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