音楽バカボン

電車の向かいの席で、いちゃつくカップルの女がいった。
私は個性的ってよくいわれるの。私は。よういわれんねん。
となりの男は真顔で目を見ていう。彼女の眼を見て言う。
はは。確かにお前は個性的。変わってる。つかみどころがない。

向かいの僕。しかめ面。はータバコをふかしたいけれど現代の電車ではすえない駅構内でもすえない禁煙ブーム体に害クそったれ健康ペープルかぶれアメリカ。アメリカナイズ。トゥーｓｉｔｔｏ日本語言語。

でも好き。でも好き。デモ大好き。大阪弁。シケモク。あばらがいてえ。

好きやねん。めっちゃ。好きやねん。

自由になりたいと思うのならば、まずは周りの人間にお別れをいわなければいけない。孤独にならなければ、自由になんてなれやしない。

個性がほしいのならば、まずは周りの人間にお別れをいわなければいけない。
孤独にならなければ、個性なんて手に入らない。

孤独な人間は、迷ったとき、悩んだとき、誰に相談するでもなく、自問自答を繰り返す。答えは自分の信念からしかでてこんし、それはほぼ例外なく、他人には否定されるようなおかしなもの。孤独な人間はそれを繰り返す。

他人にではなく自分に聞く。
他人ではなく自分が答える。自分に。

だから人とは違う考えを持つ。感性を持つ。変わり者と笑われる。
個性的とはそういうものさ。

個性の時代だと？！笑わせるな。孤独を知らないものに、個性なんて手に入るはずがない。だまって集団教育にのみこまれ、、確実に存在する途方もない暗闇にきずくことなく、ただ息をしていればいい。そういう音楽の体だけノリノリで、だせえダンスをしていればいい。それが一番。

はーーあ。

そうはいかんのよ僕の場合。血がさわがない音楽にはやっているからといって無邪気に心躍らすこともできんし。きっと幸せになんてなれやしねえ。

幸せになんてなれやしねえ。幸せってなんだこのクそったれども。

電車を降りて、僕は駅でタバコに火をつけた。
みんなぼくを睨んだ。さっきのカップルの女がいった。

ヤニ中ウザイ

明日晴れたなら、僕は天に向かってさけぼうじゃあないか。

神様。僕を。僕の中の僕を。こ・・・・

台風