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曼荼羅が張り巡らされた部屋で、恐ろしげな絵に抱かれるように首を吊っていた女。その額には第三の眼が描かれていた。臨死体験を自ら体験し、チベット仏教に帰依していた彼女は、果たして自殺したのか、それとも・・・
チベット仏教、臨死体験が醸し出す怪しい雰囲気、代理母、人工授精などの社会性のある問題等、なかなか興味深いものがあります。 輪廻と解脱。子供が欲しいという願いと現実。発達しすぎた医学、問われる倫理、目的成就の為の狂気。 メイントリックは二転三転してクラクラ感もあるし、怖さのあるラストも良いと思います。 扱っているテーマの割には、かなりすらすら読めました。 ただ、一番の見せ所のメインは多少強引だろうがパワーで押し切っても問題ないと思いますが、ちょっとしたところが雑というか、不自然な部分が多い気がします。会話とかもイマイチ気が利いてなくて「あぁ、いいもの読んだー」ってところまでいかない。あるいはこれが普通なのかもしれないが、最近読んだものが、そういう細部にまで気を使っていたり、洗練されたものが多かったので、余計に気になってしまったのかもしれません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2003年03月26日 02時26分47秒
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