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一年中で一番好きな日に、兄の嫁・柚子さんが死んだ。
柚子さんのことは嫌いだったので、悲しくはなかったけれど。 それは、最悪な夏休みの始まりだった・・・ 渚は14歳。兄の良輔は14歳年上。だけど渚のママは良輔のママではない。 (渚のママは、兄にとってはママ母、つまりはママママ?になる) パパは7年前に蒸発してしまった。 東大出のエリートの兄は、資産家(両親が死んで遺産相続)の柚子と見合い結婚をした。 さて、なにやら複雑な家庭環境。ですが、渚の性格もあってか暗さのようなものは全くない。読後感が悪くないのはこの辺りも関係しているのでしょう。 柚子はレイプされ、マンションから飛び降りた。 だが、一命はとりとめ入院。良くなりかけた頃に亡くなった。 丁度同じ頃、柚子をつけまわしていた田所(良輔の元同級生、レイプは否認していた)が車に轢かれて死んだ。近所の証言や、動機の点から、良輔に殺人の疑いがかかった。 渚は良輔の無実を信じ、自らも動き出す・・・ この本は祥伝社の400円文庫。中途半端な消化不良気味な作品が多い中で、これは良かったです。与えられた枠組み(長さ)のなかで、物語がしっかりと完成している、という印象。“長編”というよりは中編といった感じではありますけど。 後半の後半で一気に話が動きますが、それもとても鮮やか。 ブラックな最後も私は嫌いではないです。 中学生の女の子・渚が主人公。こういう設定だとついていけないこともたまにありますが、この子は大丈夫でした。なかなかクールです(笑)感情の変化もわかりますし。 また、話のなかで渚は古本屋でお手伝いをします(バイトではない!) 報酬として古本をもらう、というのがいいですね。 そのなかで出てくる本や、渚の心情に出てくる話が、 『そして誰もいなくなった』『図書館警察』『湖底のまつり』 『犬神家の一族』『夏の扉』などなど。 若竹さんも楽しんで書いているようで、このあたりもなかなか面白いです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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