カテゴリ:仕事
今日はかなり堅い話です。
しかも長文・・・読みづらいです。ゴメンなさい。 文部科学省が小学校でも英語を必修化するという方針を出しました。 現場の教師の反対が多いにも関わらずです。 私は小学校には行ったことがありませんが、 どの学校でも最低でも月に数回の程度は英語の授業があると思います。 また、研究指定を受けている学校はそれ以上に授業を行い、 年に1回研究発表を行っています。 うちの県にも全国的に有名になりつつある小学校があります。 が、なぜか英語に限らず研究熱心な小学校で育ってきた生徒達は 中学校に来ると荒れることが多いです。 私が同居予定としているダンナの実家の市は、 どこの小学校も英語、体づくり、個性化教育とそれぞれ研究熱心。 が、中学校はよくない(荒れている)のです。 ダンナの頃からなので約20年間も。 もちろん研究熱心であることだけが理由ではないのだろうけど、 一因であることは確かだと思います。 ちょっと話がそれましたが、小学校の英語の導入には反対です。 「ゆとり教育」を掲げて大切なことまで削除してしまった文部科学省。 学歴低下(ゆとり教育だけが原因ではないと思いますが)が叫ばれるようになって、 慌てて軌道修正しようとしています。 始まってもう数年になる総合学習。「地域や学校の特性を生かして・・・」 もちろんそれは大切ですが、結局現場に丸投げ。 小学校英語もきっとそうなると思います。 言うことは格好がいいですが、ホント中身がありません。 導入反対の立場として疑問に思うことは、 ・ゆとり教育で削減されている今のカリキュラムに どうやって英語を組み込むの? →これ以上他の教科をおろそかにすべきではないと思う。 英語よりも他の教科の知識をきちんと定着させることが大切。 ・「人」はどうするのか?? →ただでさえ公務員削減が叫ばれている今、 どうやって人を増やすの? きっと講師や非常勤講師(資格はもっているが試験に合格していない人たち)が倍増。 あと外国人講師も倍増。 講師や非常勤が悪いという訳ではありませんが、 そういった人たちが増える分正規の教員にかかる負担は大きくなります。 特に非常勤は週14時間の勤務。その中で子ども達と人間関係を築くのはムリ。 そのフォローが必要になってきます。 ALT(外国人講師)の面倒も結構大変です。 純粋に日本文化を吸収しながら英語を教えたいと思って日本に来る人もいますが、中にはお金がいいということ(月に30万!!!)を噂で聞いてやってくる人もいます。 そういった人達の扱いは本当に大変です。 ・小学校の先生の負担は? →英語専門の人を増やすことが予想されますが、 必修化される以上、小学校の先生にも勉強してある程度できるようにしろという通達がくるに 決まっています。 これは本当に大変なことです。 免許をもっている教科だけを教えることができれば一番いいのですが、 小学校はそうはいきませんし、中学校でも少人数の関係や生徒数、 学校規模によっては免外の教科を教える必要性が出てきます。 その分の授業準備にかかる時間、精神的なプレッシャーが・・・。 小学校で導入されることになると、 中学校の教科書もまた見直されることになると思います。 教員である私が言っててはいけませんが、 小学校でも英語をやったからといって、将来ペラペラになれるとは思えません。 恥ずかしい話、中学校でも英語教育も力不足です。 教員になった当時、週4時間あった英語の授業は3時間に減りました。 スピーチやゲーム、劇の発表会などのアクティビティを行う十分な時間がなくなり、 教科書の内容をこなすだけで精一杯です。 でも1つ、話す英語を身につけることの条件として思い浮かぶのは、 高校入試の改革です。 うちの県の場合、多少の変化はあっても話す力は問われないため、 どうしても聞く、読む、書くことはおろそかにできません。 週にたった3時間で全てを身に付けさせていくというのは本当に大変なことです。 また、宿題に対する意識も低く、私達の時代に比べると勉強しない子は増えたように思うし、 保護者の中に「塾が忙しいから仕方ない」という意識をもつ人もいます。 理想・・・と言うより中身のない「格好」ばかりを追求する文部科学省。 次々と突きつけられる難題をこなすのに精一杯の現場。 プレッシャーと任務に耐えられず心の病にかかる教員、 盗撮やわいせつ行為など人として信じられない教員をする教員。 公務員バッシングにのっかって何でも教育委員会に訴えればいいと思っている親。 全てが悪循環です。自分も子をもつ親として、教育の未来は本当に心配です・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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