戦艦「武蔵」の発見
正直言ってこのニュースについては、コメントを控えるつもりでした。アメリカの大金持ちが道楽でやっていることですし、沈艦を暴くことは墓場を暴くことに他ならないと考えるからです。戦艦「武蔵」は、超弩級戦艦「大和」級の二番艦として建造され、昭和19年10月、レイテ沖海戦で被害担当艦となり、100機以上の米艦載機による6度にわたる空襲で、魚雷20発以上、爆弾15発以上の命中を受け、シブヤン海に沈みました。「大和」級の能力が世界最強であったかどうかは別として、少なくともこの二隻は世界でトップクラスの造船能力を日本が持っていたことの証であり、そういう意味では零式艦上戦闘機とともに当時の日本の技術の粋であることは間違いありません。そしてその「武蔵」が深海において発見されたこと自体は大ニュースでしょう。しかし、戦いで沈んだ軍艦は多くの犠牲者を含んだ「墓場」です。様々な調査も必要なのでしょうが、ここは日本国政府も主導して、まずはご遺骨の発見と収集が第一だと考えます。